「あまちゃん」第21回~落武者登場、あまちゃんから海女さんに | 日々のダダ漏れ

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「あまちゃん」 第21回(完全版)
第4週 「おら、ウニが獲りてぇ」
落武者登場、あまちゃんから海女さんに


アキ) じぇじぇじぇじぇじぇ!
ヒビキ) あっ、海女のアキちゃんだ!
 
なんと、ユイちゃん効果で、
アキまでブレイクしてしまったのです。
まあブレークといっても、
ふだんの3割増し。
ぷつ(プチ)ブレークってやつです。


観光客) 観光協会の
 ホームページ、見ました!
動画) 「はい! ここは袖が浜です! 
 私は、高校さ通いながら、こごさ来て、
 海女やってます。天野アキです!」
観光客) 目線下さい!

ユイとは対照的な
親しみやすいキャラクターと、
とんでもないなまりがウケたようです。


観光客) 笑って笑って!
観光客) 笑って笑って!
観光客) 笑ってなまって!
アキ) 急になまってって言われでも、
 何喋ったらいいが、おらわがんねえす。
観光客) やべ、超なまってる。
ヒビキ) ムービーでやってたじゃん。
 びっくりした時のリアクション。
アキ) 「じぇじぇ」ですか?
観光客) やばい。超かわいい!
アキ) じぇじぇ?

(笑い声)
観光客) アキちゃん、潜って、ウニ
 獲ってきてもらっていいですか?
一同) ずるいよ、ずるい。
美寿々) いやいや、いやいや…
 ごめんね、ごめんね~!
 この子まだ、ウニ、獲れねえんです!
一同) え~!
アキ) あ~でも! 今日は、獲れる
  かもしんねえので、頑張ってみます。
(歓声)
美寿々) 待て、アキ~!

**********
 
<夜・漁協>
夏) いや~たまげだ。
かつ枝) 今日は随分稼いだべ。
 なあ安部ちゃん。
安部) 3割増しですね。
美寿々) 道理で、脚がパンパンだ!
長内) こりゃアキちゃんさ、
 臨時ボーナス出さねばな。
弥生) あ~何でこんな事に
 なったのかなあ?
美寿々) あ~観光協会の、
 ホームページだっぺ!
夏) ああ、んだども、北鉄のユイちゃん
 はわかるが、アキはブスではねえが、
 ごく普通の、高校生だべ。
ヒビキ) そこが今回の北三陸ブーム
   のポイントなんですね。
夏) ブーム?
弥生) 何でいるんだおめえ。
ヒビキ) ごく普通のブスにまでスポット
 ライトが当たる。つまり、北三陸が今
 きてる証拠なんです。
弥生) 何言ってっかわがんねえよ。
ヒビキ) 確かに北鉄のユイちゃんの
 かわいさは神レベルです。でも、その
 揺るぎないかわいさゆえ、近づき難
 い印象を与えてしまうのも、事実。
 そこに、海女のアキちゃんが現れた。
美寿々) 現れたって、
 アキは前(めえ)からいたよ。
ヒビキ) ユイちゃんのとても17歳には
 見えない美貌と、アキちゃんのとても
 16歳には見えない子どもっぽさ、訛り、
 バカ面…。
かつ枝) 言い過ぎだぞこの野郎!
夏) ブスって言ったなこの野郎謝れ。


**********

<観光協会>
(動画を見ているヒロシ)
動画) 「私は、高校さ通いながら、
  こごさ来て海女やってます。
  天野アキです!」
ヒロシ) …あっ、また増えてる。
菅原) うん? どれどれ。
(再生回数を見る)
菅原) おっ、このままなら100万、
 いってまうべ。
ヒロシ) じゃなくて、アキちゃん。
大吉) 10万、いったな。
ヒロシ) 正直、ユイ一人じゃここまで
 盛り上がってないと思います。
菅原) 対抗馬が現れて、ファン
 心理に火が付いだって訳だな。
吉田) 天龍が現れで、ジャンボ鶴田
 の人気が出るみたいな感じですね。
栗原) 北三陸っていうへんぴな
 土地柄もいいんじゃないですか?
吉田) わざわざ何時間もかけて
 会いに来る。その行為自体が
 イベントなんだべ。
菅原) 障害が大きい方が
 盛り上がるっていうもんね。
大吉) う~ん。これはえらい事に
 なったぞ吉田君。
吉田) はい。チャンスと、
 ピンチがいっぺんに来ました。
菅原) えっ? 先輩どういう事ですか?
大吉) もうすぐ、
 海女のシーズンが終わっちまうべ。
菅原) あっ! それ…。
大吉) あ~!
(ジオラマの列車が止まっている)
菅原) なして今止まった?
一同) えっ? あれ?

**********
 
<天野家>

そうなんです。
アキが海女として潜れるのは、
今月いっぱい。
残すところ、あと1週間なのです。


(回想)
夏) 今月中に、ウニ1個でも獲れたら、
 おめえを海女として認めてやる。
アキ) やった~!
夏) そのかわり、獲れねがったら、
 二度と潜らせねえぞ。

(軒下に半纏を干すアキ)
春子) ああアキ。
アキ) ママ、どこ行くの?
春子) スナック。おばあちゃん疲れた
 から代わってって。だって今日、沢山
 お客さん来て、忙しかったんでしょ。
アキ) うん。
 でも私、何にもしてねえがら。
春子) 何? どうしたの?
 今日も、獲れなかったの?
アキ) (頷く)
春子) そっか。昔のアキならさ、
 ここで投げ出してたんだろうね。
アキ) え?
春子) ママもさ、
 「だったら辞めれば?」とか言った
 んだろうな。あるいは、「自分で決
 めなさ~い」とかね。
アキ) ママ…。
春子) 行かなきゃ! あっ、シチュー
  があるからあっためて食べな。
(縁側に寝転ぶアキ)
(夜風に揺れる半纏を眺める)

**********
 
<漁協>
美寿々) あっ、あと1週間が~。
弥生) こんな事言ったら、アキには
  悪いが、まあ無理だべな。
かつ枝) しゃあねえ。奥の手、使うが?

(煮干しを食べながら頷く安部ちゃん)

**********
 
<翌日・浜>
一同) 頑張って、頑張って!
美寿々) 写真撮ってね~! 
 みんな、萌え~!
 
**********
 
(海に潜りウニを探すアキ)
(ウニと獲ろうともがくが、
 体が浮いてしまう)
(息が苦しくなり海面に向かって泳ぐ)
 
**********

アキ) プハッ!
(歓声と拍手)
観光客) アキちゃ~ん! 
観光客) こっち向いて! 
観光客) お疲れ様~!
(笑顔を作り、手を降るアキ)
 
**********
 
(海から上がるアキ)
観光客) あれ? アキちゃん、それウニ?
アキ) え?
観光客) それそれそれ!
(網袋にウニが一つ)
アキ) じぇ! じぇじぇじぇ!



美寿々) あら、アキちゃん、
 ウニ獲れたの!?
アキ) う~ん?
弥生) アキ、おめでとう!

(歓声)
一同) ウニ、ウニ、ウニ、ウニ! 
弥生) いがったな~。
(歓声)
アキ) ありがとう! ありがとう。



**********
 
<天野家>
アキ) ママ! 夏ばっぱ! 見で見で!
春子) 何おっきい声出して…。
アキ) これ見で。
春子) 何ウニ?
アキ) んだ! ウニだ!
夏) アキ、浜からそのまま来たのが?
アキ) 見で! ウニ、ウニ!
夏) えっ? じぇじぇ。
 自分で獲ったのが?
春子) そうなの? 自分で獲ったの!?
アキ) う~ん? う~ん、う~ん…。
 …はい!
春子) 何、それ?
アキ) あ…獲ったっていうが、
 網さ入っでだ。
春子) うん?




アキ) わがんねえ! 
 無我夢中で潜ってでだがら。
 自分で獲ったって記憶はねえけど、
 ここさ入ってるって事は、
 獲ったんだべな。
春子) ど…どうなんだろうね。
アキ) あっ!
春子) 何?
アキ) もしかして、ウニが自分がら、
 網さ入ってきたんでねえが?
春子) アキちゃん、そんな訳ないでしょ。
 あのウニにはね、手も足も付いてない
 のよ。自分から入ってくる訳ないの。
 大丈夫?
夏) いんや、ありえるべ。
春子) お母さん…。
夏) 潮の流れでウニは移動すっからな。
 アキは、日頃の行いがいいから、
 ウニも、「この子に獲ってもらいてえな」、
 そう思ったんだべ。
アキ) じゃあ、合格!?




夏) (頷く) もう、あまちゃんじゃなく、
 海女さんだ。
アキ) やった~!
春子) ちょっと、どこ行くの!?
アキ) 漁協! ウニ獲ったら、組合長
  に食べさせるって約束したの!

**********

しかし、自分から網に入ってくるほど、
性格のいいウニがいる訳もなく。


(海に潜っているアキ)
(振り返ると、安部ちゃんがアキの
 網袋にウニを入れようとしている)
安部) ブクブクブクブク…。

 
(アキにウニを持たせ、離れる安部ちゃん)
 
**********
 
<浜辺>
(歓声)
アキ) どうぞ。
観光客) あ~うまそう! わざわざ
 名古屋から来た甲斐あります!
 写真撮ってくれよ、ウニ食ってる俺を。
(顔をしかめ立ち上がるアキ)
アキ) すいません、失礼します。
観光客) アキちゃん、アキちゃん? 
 アキちゃん!
観光客) アキちゃんがどっか行っちゃう。
安部) もう少々お待ちくださいね。
(安部ちゃんを睨み、立ち去るアキ)
観光客) アキちゃん、こっちこっち。
 アキちゃん、こっち向いて。
 アキちゃん?

**********
 
<漁協>
かつ枝) しゃあねえべ、アキ。あの客は、
 おめえに獲ってほしくて遠ぐがら来たん
 だから。だから今年は、安部ちゃんが
 獲って、海の中からこっそり渡す…。
アキ) そんなのインチキだべ!
弥生) インチキなんて…
 人聞きの悪(わり)い…。
アキ) 安部ちゃんが獲ったウニを、自分
 が獲ったような顔して、お客さんに出す
 なんて、出来ません。それじゃ安部ちゃ
 ん、まるで落武者だべ!
安部) 私の事は気にしなくていいから、
 みんな最初はそうだったんだから。
アキ) そうなの?
安部) うん。
美寿々) んだよ。安部ちゃんも私も
 最初は夏ばっぱに助けてもらった。
夏) 男っつうのは、単純で正直だからよ。
 同じ値段なら、若くてめんこい娘っ子に
 獲ってもらいでえもんだ。
一同) んだんだ。




アキ) でも、それじゃあ
 安部ちゃんに悪いべ。
夏) なにも安部ちゃんはおめえの
 ためにやった訳でねえんだ。
アキ) じゃあ何のために?
夏) アキ、おめえ何か勘違い
 してんじゃねえのか?
アキ) え?
夏) 観光海女は接客業。
 サービス業なんだど。
アキ) サービス業?
夏) お客さんを第一に考え、サービス
 する。それが、基本だ。自分で獲りて
 えとか、安部ちゃんに悪いとか、そん
 なん知ったこっちゃねえ。サービスす
 る。喜んでもらう。また来てもらう。
 おらだが考えるのはその事だけだ。
 ウニは銭。海女は、サービス業。
 わかったな。
長内) 影武者でねえが?
かつ枝) うん?
長内) 落武者じゃなくて、
 安部ちゃんはアキちゃんの、
 影武者でねえが? 
 落武者じゃなくて。
 まあ、どっちでもいいか。


海女はサービス業。
その言葉は、アキの背中に
重くのしかかりました。


**********

今までアキは、自分のために
潜っているつもりでした。
楽しいから潜る。
海が好きだから潜る。
でもそれだけじゃ、
一人前の海女にはなれない。


**********

その点、ユイちゃんはプロでした。
さすがアイドルを目指すだけあって、
サービスに徹しているように見えました。

<駅舎>
ユイ) あ…あの、もしよかったら、
 海女のアキちゃんも一緒にどう?
アキ) 私はいいから…。
(立ち去るアキ)

**********
 
(足を止め、歩道に描かれた、
 海女の絵を見つめるアキ)

海女ちゃんと、海女さんの間で、
アキは今、揺れていました。


**********

(こちらの記事は、
 全放送終了後の感想となります)

アキの日頃の行いの良さから性格のい
いウニが、アキに獲ってほしいと自分か
ら網に入ってきた…。な~んて言っちゃ
う、あまあまな夏ばっぱ。孫には、あま
ちゃんなばっぱでありました♪ ふふw

でもね~確かにね~、どうせ同じお金を
出すのなら、若くて可愛い女の子が獲っ
たウニが食べたいよね。逆でもやっぱり、
若くてイケメン男子が獲ったウニが食べ
たいもん。そりゃしょうがない。申し訳な
いけど、安部ちゃんより、アキが獲った
ウニがいいと思うよ!

アキの落武者…いや、影武者となった
安部ちゃん。アキの落武者言い間違え
伝説はここから始まるw 最初に違和感
を感じながら、ず~っと溜めに溜めて影
武者だべ!と突っ込む組合長。時すで
に遅し…。ツッコミ入れるなら今でしょ、
じゃなくてさっきでしょ!

とはいえ、ウニは獲れなくても、何とか、
あまちゃんじゃなく、海女さんに、昇格
したアキでありました♪


2015年の再放送時の感想はこちら↓
あまちゃん日記(21)~第4週「おら、ウニが獲りてぇ」
 
2023年の再放送時の感想はこちら↓
第21回~第4週「おら、ウニが獲りてぇ」
 
「あまちゃん」関連ブログはこちらから↓

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