はちみつ色のクマのハチミツ | 日々のダダ漏れ

日々のダダ漏れ

日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

グレーテルのかまど (6月7日放送)
はちみつ色のクマのハチミツ

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ


イギリス生まれの、世界一有名なクマ、プーさん。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

そのポテっとしたお腹一杯に詰まっている、大好物
といえば、そう、とろーり甘いハチミツ。プーさんは、
誰よりもハチミツを愛しているんです。こんな風に。

なぜ、世のなかに、ミツバチなんか
いるかっていえばだね、そりゃ、
ミツをこさえるためにきまってるさ。

それで、なぜ、ミツをこさえるかっていえばだね、
そりゃ、ぼくが、たべるためにきまってる。

      「クマのプーさん」(石井桃子訳)より

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

いつも、ハチミツのことばかり考えているプーさん。
今日は、ハチミツ色のクマの物語を通して、ハチミ
ツの魅力を、紐解きましょう。

**********

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

ハチミツ色の、クマのプーさんが主人公の物語。
今から、80年以上も前に書かれた、イギリスの
児童文学。世界中で愛されています。

百町森と呼ばれる、広大な森で、少年と動物達
の日常が、20の短編として描かれています。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

森の中に家を持ち、人間と同じように暮らす
プーさん。もちろん、主食はハチミツ。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

食べるのに夢中で、あらあらこんな風に、
壺に頭を突っ込んで取れなくなってしまった
こともありました。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

プーさんは、いつもハチミツを食べては、
笑いを巻き起こすんです。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

そうそう、こんな事件も。
ある日の11時のお茶の時間。
うさぎの家で、パンをごちそうになった時のこと。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

パンには、ハチミツをつける?
それとも、コンデンス・ミルク?

りょうほう。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

欲張りなプーさん。ハチミツも、コンデンス・ミル
クもすっかり食べつくし、帰ろうとしたその時・・・

あ、くるし!

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

食べ過ぎて、
うさぎの家から出られなくなっちゃった。

どうしてこんなにハチミツが好きなのでしょう?
それはねえ・・・後のお楽しみ。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

**********

クマのプーさんには、実はね、モデルがいたん
です。それは、ある男の子が大切にしていた、
クマのぬいぐるみ。その男の子とは、クリストフ
ァー・ロビン。原作者、ミルンの息子です。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

プーさんの好物がハチミツなのも、クリストファ
ーが、動物園のクマにハチミツを与えたことが
あったからとも言われています。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

ミルンは、そんな動物に接する息子の姿をヒント
に、純粋無垢な、子供の世界を描こうとしました。


日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

プー、きみね、
世界じゅうでいちばん、
どんなことをするのがすき?


日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

ぼくはいちばん―
(中略)
ハチミツをたべることは、
ずいぶんいいことではありましたが、
たべるよりちょっとまえに、
ほんとにたべているときより、
もっとたのしいときがあります。
でも、プーは、それを
なんと呼んでいいのかわかりません。

      「プー横丁にたった家」より

プーさんは、大好物を食べる満足感よりも、
食べる前のワクワクした気持ちこそが、
一番の喜びだと、言いたかったのです。

**********

イギリスの児童文学を研究する、安達教授。
そんなプーさんたちの純粋さが、
この物語の、本質だと考えています。

(聖心女子大学 教授 安達 まみさん)
自分の子供時代の素晴らしさ、子供時代がか
けがえのない時代である、という事を、物語を
通して、読者達に言いたかったのではないか
なあと思います。同時に、息子の遊びの世界
というのが、ミルンのインスピレーションになり
ましたので、ミルンはおそらく、子供とそういっ
た世界を共有したかった。一緒にその世界に
遊びたかったのかなあと、思います。


ミルンが伝えようとしたのは、あっという間に
過ぎゆく子供時代。その一瞬の輝きです。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

**********

その一つ、
プーさんが、ハチミツを取りに行くお話。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

もしかして、あなた、
風船なんてもの、もってないかなあ。

風船、なんにつかうの?

ハチミツ!

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

なんとプーさん、風船につかまって、空にのぼり、
ミツバチに気づかれないよう、木の上の蜂の巣に
近づきます。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

しかし、作戦は失敗。落っこちてしまうんです。

あらら、残念。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

でも、大好きなハチミツを求め、
無我夢中になれる時が、最も輝く瞬間なのです。

**********

こんにちは、コブタ。きみ、なにしてるの?

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

ぼくね、どんぐりまいてるの。
大きなカシの木になってね、
家のすぐまえのとこに、ドングリがなるようにさ。


日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

じゃ、ぼく、ミツバチの巣を一まい、
ぼくの家のまえにまいとけば、
大きなミツバチの家になるね?

      「プー横丁にたった家」より

プーさん、今度はハチを育てるつもりかしら?

ミツバチが、一生の内に集めるハチミツは、わず
か、ティースプーン一杯程度とか。その中には、
150を超える栄養成分が含まれているんですよ。

**********

旬のハチミツをたっぷり使った、プーさん好みの
スイーツ。しっとり焼き上げた、ハチミツ入りのス
コーンと、森の恵みのフルーツソース。食べる前
のワクワクを、楽しんでみてね。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

**********

1928年、クマのプーさんは、多くのファンに惜しま
れつつ、幕を閉じます。それは、ミルンが、息子ク
リストファーのために決めたことでした。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

クリストファーは、学校に入学する時期を迎えて
いました。ただ、無邪気に遊ぶだけの、幼い子供
の世界から卒業させよう。ミルンは、新しい世界
へ、息子を送り出そうとしたのです。


日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

ぼく、もうなにもしないでなんか、
いられなくなっちゃったんだ。

何もしないでいることが、許された森。
でも、学校に行くため、
森の仲間たちとはお別れです。
そして、プーさんとの、最後の約束。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

ぼくが、なにもしないでなんかいなくなっても、
ときどき、きみ、ここへきてくれる?

あなたも、ここへきますか?

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

ああ、くるよ、ほんとに。
プー、ぼく、くるって約束するよ。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

プーさんとの再会を匂わせ、
物語は終わります。
この、森での思い出が、
息子の胸に、永遠に息づくように。

プーさんのハチミツ。
それは、子供時代の、一瞬の輝き。
無邪気な心を思い出させてくれる、
スイーツだったのです。

日々のダダ漏れ-はちみつ色のクマのハチミツ

**********

クマのプーさん、大好きなキャラクターだけど、実は
ちゃんとその物語を読んでいなかったりします。なん
だろう? なぜか、ずっと知っているような、わかった
ような気になってしまうというか、お話を知らなくても、
なんとなく昔から友だちのような、ずっとそこにいるよ
うな、勝手に友だち認定してしまっているような存在、
それが私にとっての、「クマのプーさん」なのでした。
プーさんの好物のハチミツが、それはそれは美味し
そうで、あの、金色に輝く液体は、魔法の食べ物のよ
うに感じられたっけ。でも、実際には、夢の食べ物の
はずのハチミツは、あまり美味しいとは感じられなか
ったのでした。(子供の頃だったから、あまり質のい
いハチミツじゃなかったせいかも?)今では、色んな
花のミツがあって、いろんな味のハチミツがあること
を知って、改めて美味しいと思うようになりましたが。

きっと、はちみつ色のクマさんのハチミツは、特別な
ハチミツで、子供の頃からの、心の中にある夢の味。
プーさんも、ハチミツも、心に必要な存在であり、栄
養なのかもしれません。そう、食べる前のワクワクが
一番楽しいように、プーさんのハチミツを想像してい
るときが一番幸せで、美味しそうに思えて。プーさん
の存在そのものが、私にとっては、無邪気な子供の
心につながる、ワクワクやキラキラしたものなのです。


「グレーテルのかまど」関連ブログはこちら↓