みなさま、お疲れ様です。

 

カウンセラー鑑定士の諒です。

 

早いもので、もう9月も終わりの週となってしまった今日このごろですが、いかがお過ごしでしょうか。

 

さて、今日は「見捨てられ不安」について考えてみたいと思います。

 

 

みなさまの身近な方に感情の起伏が激しい方はいらっしゃいますでしょうか。

たとえば、カップルのデートの最中に彼氏が彼女の質問に対して、何か考え事をしていてうっかり返事をしなかったとします。その時、ニコニコしていた彼女の表情は急変し、彼氏に「なんで返事してくれないの??」と怒鳴りだし、急に激怒しだします。そして、「それって、ずっと一緒にいたくないってことなの? 私のことなんて、もうイヤになったんでしょ!」と彼女は彼氏に言い放ち、腕を組んでいた彼氏から離れて、まだデートの途中なのに、そのまま帰っていってしまいました。

 

一見すると、ちょっとしたカップルの痴話(ちわ)喧嘩なので、大したことではないと思うかもしれません。

しかし、もし、この先、こういうことが頻繁に続いたら、このカップルはどうなっていくと思いますか。

勝手に大げさに怒り出す彼女に対して、彼氏はその理由が分からず、彼氏の方も、そんな彼女に付き合いきれず、結局、このカップルは別れてしまうのではないでしょうか。

 

上記のように物事を大げさにとらえがちで思考が両極端、つまり、物事のとらえ方や考え方、行動パターンに柔軟性がなく、極端な偏りがあり、周囲との関わりがうまくいかなくなる状態を「パーソナリティ障害」と言います

 

パーソナリティ障害の症状は自己愛(ナルシシズム)性など多岐にわたりますが、代表的なのは、気分の移り変わりが激しく、衝動的な行動が見られる「境界性パーソナリティ障害」です。20代に実は多く、患者の8割が女性と言われています。

 

その特徴には、主に2つあります。

1つ目は常に「白か黒か」「好きか嫌いか」といった両極端な思考があります

たとえば、100%の幸せを感じる出来事の後に、30%の不幸を感じる出来事が起きただけで「100%の不幸」「もう、おしまいだ!」などと思ってしまいます。「ほどほどの状態」がなく、プラス気分とマイナス気分を行ったり来たりして躁(そう)うつ状態を思わせるほどの気分の波が激しく不安定です。

2つ目は「見捨てられ不安」があります

たとえば、信頼している相手がたまたま、そっけない態度をとったりすれば、「もう見捨てられるのかもしれない」と勝手に思い込み、極度の不安を抱えます。この不安を「見捨てられ不安」と呼び、この不安をとても強く感じると、「見捨てられない」ために暴言や暴力に及んだり、衝動的な過食やひどい時にはリストカットなどの自傷行為で相手の気を引こうとしたりすることもあります。

 

ただし、境界性パーソナリティ障害は、年齢とともに落ち着いてくることも少なくありません。本人も周囲の方々も「一生ものの問題」だと抱え込みすぎず、深刻な場合は心療クリニックや医療機関に相談してみるといいかと思います。

 

それから、精神の病気かどうかの分かりやすい判断基準を述べておきます。

メンタルの症状の多くに言えることですが、病気かどうか、受診すべきかどうかの一番の判断基準は、「自分や周囲が非常に困っているか」「社会生活に支障が出ているか」です。状況に応じて本人が意図的に行っている場合や本人が気づいて修正出来る場合、本人が冗談で行う場合など誰も困っていないない、すぐに困らなくなる場合は、特に、受診の必要はありません。

 

 

 

さて、いかがでしたでしょうか。

 

それでは、ぴかれすくでお待ちしております。