今日、再び病院へ行っていました。
外科でずっとお世話になっていた先生は、あきらめきれないようで、何とか抗がん剤治療を・・・
という感じでしたが、内科の先生は今のお父さんの体力では、一度の治療で死に至る可能性もあるほどの副作用があるので無理だと。
そして、その抗がん剤が効くのは3人に1人。たとえ聞いたとしても1,2ヶ月寿命がのびるのみ。その1,2ヶ月が苦しい期間なら・・・
迷うことなく、緩和治療を選びました。
お父さんは十分がんばってきました。今現在は食欲がなくあまり食べれず、やっと家の周りを少しあるけるほどですが、少しでもながくこの状態がつづけばいいなと思います。
今日はっきり、ながくもって半年だと言われました。そして、できるだけ長く家で過ごすことに決めました。いよいよ大変になったら病院で受け入れてくれるそうです。(そうした相談も今日してきました)
さらに、64歳のお父さんは、少しでも年金をもらえるようその手続きに行ってきました。
もう、なにを言ってもこの現実はかわりません。お父さんは覚悟をしたのでしょう。自分がわかるうちにと、いろいろと準備をはじめました。
そして、私たちにはこれまでのようにあまり苦しい顔をみせません。元気だったころのお父さんのように笑顔で接してくれます。そして、ありがとうと何度も・・・・
先週、転移が確認されたあとは、子供たちを毎年虫取りに行く林へ案内してくれました。やっと数メートルあるけるほどだったのに、林の中のひとつの木をポンと蹴飛ばしカブトムシとくわがたを落として捕まえてくれました。そして、こどもに、「いいか、おぼえておくんだぞ。この木にいるぞ」って、言い聞かせていました。孫と過ごせる最後の夏。すこしでも何か残そうと、がんばってくれたお父さんです。こんな風に無理をしてまで、子供たちをつれていってくれたのは、もうすぐできなくなってしまうから。
私たちに、つらい顔をみせなくなったのも、きっともう一緒にすごせる時間が短いから。
本当にすこしでもながく、こんな風にお父さんと話のできる日が続きますように。どうか、どうか・・・