乗馬クラブで
「この仔、すごくいい仔なのよ」
という噂を聞くたび、私は少し心配になる。
「使われ過ぎて、倒れないかな」って。
なぜなら、
私が初めて恋に落ちた愛馬が、
まさに誰からも愛される「いい仔」だったから。
絶対に噛まない。蹴らない。
小柄で、子どもからシニアまで大人気。
体験乗馬から障害レッスンまで、
何でもこなせるオールマイティな仔。
乗馬クラブにとっては、
まさに「稼ぎ頭」だったと思う。
でも私は、
仕事を終えたあの仔の顔を、ほぼ毎日見ていた。
目が三角になっていることも少なくなかった。
「今日も相当、頑張ったんだな……」
そう感じていた。
ちょくちょく疝痛になった。
もちろん疝痛には、さまざまな原因がある。
仕事量やストレスが原因だったと
私が断定することはできない。
それでも、あの小さな身体で、
いろんなことに耐えているように見えた。
そして、ある日。
これまで感じたことのない不吉な予感が、突然私の中に落ちてきた。
「この仔を、ここから出さなきゃ危ない」
自馬として引き取らせてほしいと、クラブに何度もお願いした。
でも、叶わなかった。
そして半年後。
あの仔は重度の疝痛を発症し、虹の橋を渡ってしまった。
間に合わなかった。
だから今でも、「この仔、いい仔なのよ」と聞くと、怖くなる。
その「いい仔」は、
本当に何ともないから頑張っているのかな。
それとも、「嫌だ」「疲れた」「もう休みたい」を言わずに、
我慢してくれているだけなのかなって。
人間にとっての「乗りやすい」「扱いやすい」「いい仔」と、
馬にとっての幸せは、必ずしも同じじゃない。
だから私は、「いい仔だから大丈夫」じゃなく、
「いい仔だからこそ、気づいてあげよう」って思う。
そして、もう一つ。
「クラブは馬を働かせ過ぎ!」
「もっと馬を大切にして!」
「かわいそう!」
そう言いたくなる気持ちは、私にもよく分かる。
でもね。
クラブへ文句をどれだけ言っても、
今日、目の前で疲れている馬の身体は1ミリも楽にならない。
だったら、私たちにできることを一つやろうよ。
騎乗後の手入れをただの「作業」で終わらせない。
「今日もありがとう」「疲れてない?」「ここ、張ってない?」
その仔の身体と表情をちゃんと見る。
そして、自分の手でできることがあるなら、少しでも労ってあげる。
私は、乗馬クラブを批判する人を増やしたいんじゃない。
乗馬クラブの一会員でも、目の前の一頭を実際に癒せる人を増やしたい。
あの時、クラブにはクラブの事情があって、
私は大好きだったあの仔を連れ出すことができなかった。
間に合わなかった。
だからこそ今、あの仔にしてあげられなかった分まで、
今いる馬たちに返していきたい。
馬の小さな「嫌だ」に気づける人。
「乗せてくれてありがとう」を、自分の手で返せる人。
馬を労わる“優しい手とマインド”を持つ人。
そんな仲間を増やしたくて、
🐴お馬のリラックス・マッサージ講習会🐴を続けてるんだ。
学ぶのは、マッサージの手順だけじゃないよ。
乗馬クラブの限られた手入れ時間でも、
馬の反応を感じながら、
その仔を癒せるようになる練習をする。
だって、馬を癒せる人が一人増えたら、
その人が通うクラブで、
癒される馬が何頭も増れるかもしれないから。
「いい仔だから大丈夫」じゃない。
「いい仔だからこそ、気づいてあげる。」
あなたのクラブにもいない?
何をされても怒らない。
誰を乗せても頑張る。
みんなから、「本当にいい仔だよね」って言われている馬。
次に会ったら、その仔の顔をちゃんと見て、
「今日、本当に大丈夫?」って、聞いてあげてほしい。
◇アートセラピー・コーチング
(アートセラピーを使ったコーチング)
◇ホース&アートセラピー
(馬が人の心身を癒す力で心の深層部を感じながらアートセラピーを行います。
アートセラピーだけよりも、短時間で効果が得られます)
◇お馬が喜ぶリラックスマッサージ講習
(人と馬がお互いに癒しあえるメソッドです。
馬を癒してあげたい方、馬と「友達」になりたい方にオススメです)
開催日時、場所はメッセージ または info.picamerry@gmail.com よりお問合せ下さい♪