株式の「含み」とは、
所有する株式が上昇或いは下落し、
時価と取得価格の差額のことをいいます。
例えば、1株1,000円の株式を100株買っている場合、
株価時価は、1,000円×100=10万円。
それが1割値上がりして1株1,100円になると、
時価は1,100円×100=11万円になります。
(この際、取引手数料や税金は考慮していませんが..。)
つまり、「株式の含み益が1割、1万円ある」
という計算です。
逆に、株価が下がった時には、
「含み損」となります。
株式投資をしている多くの個人投資家は、
この「時価総額」に一喜一憂してしまうのではないでしょうか。
最近、ギリシャの連立政権協議が不調に終わり、
欧州全体を巻き込む財政危機で、
日本の株式市況も絶不調。
私の知り合いに、株価に一切拘泥せず、
株数を増やすことに徹して、
大株主として活躍している強者もいますが、
多くの個人投資家、特に私の場合は、
無意識のうちに、「含み」を計算して、
シュンとしていることが多いようです。
ところで、先日、平成21年に保有していた
銘柄と株数を引っ張り出す機会がありました。
実質4年間、全く何もせずに、
そのまま株式を持ち続けていたとすれば、
一体いくらの時価になっているのだろうと素朴に思い、
計算してみて驚きました。
「含み益」どころか、
計算結果は、大幅な「含み損」。
既に合併して無くなった会社もあったのですが、
(それは当時のままの時価として)
計算してみると、
実に18%の値下がり。
空売りが闊歩する右肩下がりの
現在のような株式市況のもとでは、
何もしないことが恐ろしい結果を生むことを知るには、
十分過ぎる計算結果でした。
もしも、「損切り」や「利食い」をこまめにして、
年間1割ずつ確実に含み益を積み上げて継続出来ていたとしたら・・。
1,000万円の投資を年間1割でシミュレーションすると、
h21年 1年目、1.00×1.1=1.10 1,000万×1.1=1,100万
h22年 2年目、1.10×1.1=1.21 1,100万×1.1=1,210万
h23年 3年目、1.21×1.1=1.33 1,210万×1.1=1,331万
h24年 4年目、1.33×1.1=1.46 1,331万×1.1=1,460万
どうです?
確実に毎年1割の含み益を積み上げて行けば、
1年目は、1.1倍から、2年目、3年目、4年目には、
当初の実に約1.5倍近くになっていた筈なのです。
(あくまでも計算上の数字ですが・・。)
株式の含み益が確実に年間1割って、
改めて「凄いこと!」だと思ったのでした。
「もうはまだなり、まだはもうなり」という
相場の格言を絵に描いたように追随し、
身に染みている私にとって、
地道に欲望に打ち克つ精神力を養って行く修行が、
今こそ必要なことなのでしょう。
それにしても株式投資は難しい。^^;