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ミクちゃんの結婚式に行くのを諦めることにした。
元々、夫は私が結婚式に行くことにいい顔をしていなかった。
はっきりと反対とは言わなかったけれど、行って欲しくないと思っていることはなんとなく態度でわかっていた。
理由は妊娠しているかつ、コロナ禍だからだ。
妊娠中は普通の状態じゃない。免疫力が落ちて、病気にかかりやすい。もちろんコロナにも……
私は
彼女の結婚式は安定期ど真ん中だし、
そこまでまだお腹も大きいわけではないし、
コロナ対策だってちゃんとやっているだろうし、
ぶっちゃけ彼女の結婚式に呼ばれる人で知り合いなんて、彼女の両親くらいしかいないから、会場で誰かとおしゃべりすることもないし、
だから大丈夫だろう、と思っていた。
本音を言えば、コロナ禍で最近外食なんてしていないし、ちょっと美味しいもの食べに行きたい、だった。
けれど、クワトロ検査の結果を見て、風向きが変わってしまった。
もし、妊娠高血圧症候群になってしまったら?結婚式どころではない。
下手したら管理入院だ。
もちろん、インヒビンの値が悪いから、確実に妊娠高血圧症候群になる、というわけではないけれど、リスクは高い。
そんな状態の、ハイリスク妊婦じみている私が、結婚式に参列……ちょっとリスクたかすぎやしないか。もし、結婚式前に診断がされれば、結婚式ドタキャンなんてことにもなりかねない。
それに距離も問題だった。結婚式の会場は私の家から新幹線を使っても2時間以上かかるのだ。
結婚式の準備は着々と進めていた。
マタニティ用の綺麗めワンピースも買った。
ご祝儀も袋に入れて準備した。
そして、ウエルカムボード……私が描くと約束した。
それについても少しずつ作業を進めていた。
楽しみにしていたけれど、自分がもつリスクと迷惑をかける可能性を考えると、ここら辺で諦めた方がいい、と思った。
出席確認には出席と書いたし、彼女はマタニティ用に食事を出してくれるよう会場に伝えておいてくれたみたいだけれども……今ならまだ結婚式まで1ヶ月以上ある。
きっと、キャンセル料はかからないだろう。
申し訳ない、と思いつつも、私はミクちゃんに電話をかけた。
彼女は電話に出なかった。
仕方がないので、LINEでキャンセルとその理由を説明した。
LINEを送って2時間後、彼女から電話がかかってきた。
行きたかったし、準備もしていたけれど、流石に厳しそうだ、と私は伝えた。
私がバセドウ病であること、血液検査の結果が悪かったこと、母も同じくバセドウ病で妊娠高血圧症候群になるリスクを医師に指摘されていたことを話した。
彼女はキャンセルを了承してくれた。
「体の事じゃ仕方ないよ。大丈夫なの?」
とこちらを気遣ってくれた。ありがたかった。
とりあえず、今は大丈夫だけれども、先はわからない、と私は答えた。
「せめてものお祝いの気持ちにボードは描かせてもらうから。お礼とかもいらない。本当にごめん」
とボードは予定通り描かせてもらうことを伝えた。
それも彼女は了承してくれた。
話がこじれなかったことに私は一安心した。
もしキャンセル料がかかったら教えてくれるようにお願いして私は電話を切った。
多分まだ、かからない、とは思うけれども……かかるようなら私が負担する必要があるかもな、と思った。
私はキラキラ安定期妊婦になり損ねたみたいだ。
いや、いいんだけどね、それで。健康の方が大事。
それにしても、ご飯は食べに行きたかったなあ。
本日の体重
+1.0kg
(出産時目標 +10kg)