石原健次「10歳から考える力が育つ20の物語 童話探偵ブルース」の『ちょっと違う』読み解き方」 | 樅の木カフェテラス

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文学や語学、コンピュータなどについて書きます。

 タイトルがとてつもなく長いですが、audible で聴きました。今、私が書いている小説も『語学探偵』ではありますが、私がこの本を知ったのは、語学探偵の3章を執筆中の時で、決して真似したわけではありませんので、念のため。もっとも、謎解きをする人たちはみんな何らかの『探偵』ですよね。(^^ )

 

 さて、童話を別の視点から見直して、現代への教訓としよう!というのが、童話探偵の意図だそうです。中には知らないお話もあるのですが、それぞれはじめのほうにあらすじを言ってくれているので、そのまま読み進められます。

 印象に残ったのは、最終話「梨売りと仙人」です。知らなかったお話のひとつですが、『人々は、見えている一部だけで物事を判断しがちである』という解釈は、おそらくこれまでとは異なる視点であろうと思われます。また、私自身も他の人たちからはおそらくそう見られているであろうことも多々想像がつくところなので。

 

 さて、主人公ブルースの読み解き方からは、作者自身の人間性を感じ取れます。そこが、この作品の見どころだと、私は思います。

 面白かったですね。爆笑