理学療法士の一色です

ゆうだいさんからコメントがあり、それに対して短い文で返信が難しいと感じたのでここで書きたいと思います。
「先生の10月16日のブログ読ませていただいて日本の徒手療法の現状について考えさせられました。
私は日本の理学療法しか肌で感じたことがありませんが、確かに協会が政治活動に力を入れたり、世界的な徒手療法とスポーツ理学療法の協会への加入に力を入れているのに対して、日本独自の教育体制が整ってないとは感じますし科学的な根拠の構築も乏しいかもしれません。
しかしそれは日本人の徒手療法教育においてclinical reasoningの重要性が十分に示されていないことが大きな原因と感じます。
臨床面とエビデンス面の両方に考えを巡らせ悩み答えを求める姿勢が根本的に少ないために、あらゆる徒手療法が飛び道具のようになってしまう可能性もある。それではやはりあらゆる物を取り入れて活かす姿勢は生まれないでしょうし、CPRの導入が日本で進んだところで個々のコンセプトに有利なバイアスに満ちた研究が増える可能性もありますし、「これをやれば利く」という勘違いが進むのではと不安に感じます。
近年では日本でもclinical reasonigの重要性が盛んに叫ばれるようになってきました。
日本の徒手療法の発展に向けて、先生のように世界の基準を肌で感じてきた方に単に日本とアメリカの違いを示すだけではなく、日本に何が必要なのかを前向きな危機感という形で提供していただきたいと感じます。」
というゆうだいさんの11月1日1:28分のコメントです。
日本理学療法士協会は今までにないくらい国内で活動的に、そして勢力的に活動していると感じます。
そして、吸引や看護士のリハビリ指示などを問題を明確化しています。
一方で、世界一の理学療法士数を有している国として自覚、または感覚はあるのでしょうか?
もしかしたら知らない療法士もいるかもしれませんが、
日本の理学療法士は世界一の数を有しています。
さて、数を増やせばどうなるかの議論はしたくはありません。
ここでは、
世界理学療法士協会の会費を皆さんが日本理学療法士協会におさめているお金から払われています。
なにを示すのか。
日本が世界理学療法士協会に一番お金を払っています。
つまり、世界理学療法士協会において私たちに日本理学療法士協会員は自信を持って情報提供や理学療法発達に対してなにかしらの御願いが出来る立場にあるということです。
一体、何人の理学療法士が世界理学療法士協会にアクセスして問題解決をしているのでしょうか?
というように、もっとうまく世界につながる方法はあると思います。
これは徒手療法に限らず、全体で考えて行きたい問題ではないかと思います。
自分は狭い見方をしていないと日本で思っていても、自分の見えている限界、大きく見れば日本人に見えている限界があります。もっと他の見方、考え方を共有することが大切だと思います。
逆を返せば、日本人にしか見えていない視点だってあるとあるはずです。
それをいつかみんなで世界で共有して、患者さんのためになればと思っています。
さて、これも答えの一部かと思いますが、直接的ではないので話を戻します。
ゆうだいさんから頂いた質問はクリニカルリーズニングがポイントになるのではないでしょうか?
クリニカルリーズニングと聞くと知っているもの(クラスター)をつなぎ合わせて考える。
というようなイメージかと思います。
(まちがっているかもしれません、私のイメージです)
解剖学的にこうだからここの痛みは。。。。
SLRで痛みが走ると。。。。
間違いないでしょう!
しかし、これは評価のクリニカルリーズニング???
評価の細かいクリニカルリーズニングはちょっとさけておきます。
では一方、治療のクリニカルリーズニングは?
伸展制限があるから伸展方向に動くようにモビライゼーションをして筋を緩めて筋をactivateして。。。
これって全員に全員伸展制限がある人に行って効果があるのか?
答えはNO.
そして、誰にでも効果的ではありません。
誰に、どのような患者さんに、効果的なのか?をしっていることが本当のクリニカルリーズニングです。
もしも、制限があり、その制限因子を予想してその予想因子に対してアプローチをしているのであればクリニカルリーズニングではなく、予想治療ということになるのではないでしょうか?
その裏に、エビデンスがあるからクリニカルリーズニングになると思います。
そして、ここにあるエビデンスとクリニカルリーズニングを同時に考えなければ、
EBMベース理学療法と呼ばれるものがただの論文集めだけになってしまいますし、
クリニカルリーズニングが一人歩きの予想だけになってしまうのではないでしょうか?
もしかしたら、感覚違いかもしれませんが言葉だけが一人歩きしているクリニカルリーズニングがあるのではないでしょうか?
正しくエビデンスを知り、それを上手く臨床に適応させ、そしてエビデンスベースクリニカルリーズニングを行う。
これが上手く徒手療法分野を発達できる方法だと思います。
この方向に動かせば上手く可動域が広がる。
その背景にどんな理由があり、どんなエビデンスがあるのかを少しずつ臨床研究をしながら徒手療法を実施していきたいと思っています。