まただ

またきた

私が私を感じられず
冷たい手 身体。

何を見ても 心ここにあらず

私は 今から何をしたら
何もしない 考えないが
難しい

大好きな 息子が
静かに寝ている

何もすることがない
私は 今 ここにいる
必要があるの
わからない

自分が病んで
初めてわかる
感覚

孤独だ
ぼく 決めた あのひとの
子供になりにいく

何故って 優しそう
何故って 寂しそう

長いトンネル抜けだして
はじめましての
大きな泣き声

ぼくが今から
あなたのそばにいるよ
ぼくが毎日
笑顔にしてみせるよ

なのに なぜ ぼくを
見つめてくれないの

ぼくを抱きしめたまま
泣いているの

だめなお母さんじゃ
ないよ

ぼくには
勿体無いぐらい
ぼくには
くすぐったいぐらい

だから

不安にならないで

ぼくは 今に
あなたを
大きな手で
包んであげる

昔 あなたが
してくれたように
頭を撫でてあげる

ぼくにしかできないよ
音もなく すくっと
朝5時からの
つかまりだち
眠い目をこすりながら
ふと目が合うと
ニコニコと

なぜ こんなにも
憎めないんだろ

子供が生まれた時から
つきまとう不安に
負けそうな時

いつもあなたに
助けられた

育てられない
死にたくないと
泣いて 叫んだ

今なら 言える
私の元から
いなくならないでくれて
ありがとう
私を母に 選んでくれて
幸せを毎日くれて

ありがとう
願ったよ
私の赤ちゃん
どうか 健康で障害なく
どうか 無事で
おなかをそっと撫でて

やっと 会えたね
ありがとう
私の子供
良かった 泣いた
良かった 元気
それだけで 幸せ

大きくなったね
目をキラキラ輝かせて
友達いっぱい
できますように
楽しい毎日を
送れますように


どうしてかな
私の子供は
そこで終わった

こんな 結末を迎えるために
私は この子を生んだんじゃない
「おかあさんごめんね」
なんて震えた文字の手紙

あなたが生まれてすぐ
作ったこの通帳は
この先
増えることも
減ることも
なくなった

返信ないだろな

そう思いながら 押す ボタン


ないだろうなって 思ってたんだから

諦めなよ 自分


そんなに 画面見つめたって

しんと反射する 私の

今にも泣きそうな顔


もう 二度と

送らないからって悪態つきながら

心にぎゅっとしまいこむ


もう 二度と

もう 二度と戻らない


削除ボタンひとつで

消えた


簡単な 終わり