アンコール・ワットには無数のレリーフが。
すべて撮影できなかったけど、そのうちいくつかをまとめてみました~。
第一回廊の西門北側には、インド叙事詩『ラーマーヤナ』が描かれております。
『ラーマーヤナ』は、ラーマ王子が加勢するハヌマーンのサル軍と
魔王ラーヴァナが率いる悪魔軍の戦い。
これは、サル軍の将、ハヌマーンの肩に乗って弓を射るラーマ王子。
ハヌマーン軍に対する20本の腕と10の頭を持つ魔王ラヴァーナ。
次は、同じく第一回廊の南面にある『天国と地獄』を描いたレリーフ。
こちらがかの閻魔大王「ヤマ」。
18本の手に剣を携え、水牛に乗っています。
三段に分割された壁画は、上段から極楽界、裁定を受けに向かう様子、地獄が描かれています。
地獄界は、醜い表情をした人が、感情むき出しに暴れ狂う様子が。
こちらは、地獄へ落とされる人たち。
地獄では、逆さ吊りにされた人が棍棒で撃たれる。
ちなみに、生前の行いによって地獄が32段に分かれているそうですよ。
こちらも地獄の様子。全身に釘を刺されています。イ、イタイ……。
作りかけのレリーフも、見受けられました。
こうして一つ一つ作っていったんだね~。
次は、東面にあるのは、ヒンズー教の天地創世神話で知られる『乳海攪拌(にゅうかいかくはん)』。
50mに渡ってレリーフで描かれています。壮大!
こちらは、乳海攪拌の中心場面。大マンダラ山の上で指揮をとるヴィシュヌ神。
不老不死の薬を手に入れたいと願う神々は、阿修羅と相談して、
薬はそれが実現した側の所有になると取り決め、いざ攪拌。
(下段に描かれた魚が、攪拌の様子。)
薬は無残にも阿修羅軍の方に生まれ、一人の阿修羅がすぐに飲み込む。
阿修羅が不老不死になったら大変とばかりにヴィシュヌ神がすぐに阿修羅の首をはね、
そこから出てきた薬を神々の方へ渡した。
以後、神々は不死の存在となり、首を切られた阿修羅はカーラとなったそうな。
向って左側が、えいこらと引っ張る阿修羅92人。
右側は88人の神々。
天井を見上げると、かすかに当時の彩色が残る部分が。
完成当時は、表面に化粧石に用いた砂岩は朱色に塗られ、
さらに回廊の浮彫の表面には金箔が施されていた、という説もあるそう。
こちらは、第一回廊南側の天井。復元された花紋状の模様がびーっしり。
彫りの深いレリーフが美しい。
壁画だけでなく、通路にも表現されている箇所あり。
もちろん、通行禁止でしたが。
ここまででレリーフ集は終了。
(本当はもっとあるんだけどね。ツアーだから時間制限が)
次は、デバダーや内観を綴っていきます。