昨日は、甥っ子が出場する高校ラグビーの公式試合の観戦に、
関西学院高校の上ヶ原グランドに行ってきました。
甥っ子は、中学生時代はブラスバンド部に所属していました。
気が優しく、どちらかというと内気な性格でした。
子供のころから本が好きで、勉強はせずともそこそこ成績の良い
物静かな少年でした。
そんな彼が高校に入学した際、私は
「男の子は生きていると色々な試練があるから・・・」などと
よく耳にする一般論に、戯言ともいえるような人生論を織り交ぜて
ラグビー部に入ることを強く勧めました。
にもかかわらず、後日本当に入部を決めたと聞いてとても驚いたことを覚えています(笑)
色白で身体の線が細い。
我が甥のことながら途中で根をあげてしまうのではと見ていたのですが、身体のあらゆる部位に、
バラエティに富んだケガを負いながら最後まで頑張りました。
結果は3回戦敗退でした。
彼が最後の試合に出場したのは、ノーサイド直前のわずか10分程度。
線の細い内気な彼は、補欠として両脇に一つずつ楕円形のボールをかかえて見守っていましたが、
最後の最後にウィンドブレーカーを脱いでグランドの中へ走っていきました。
私は見ている途中、彼にラグビーを勧めたことが良かったのか悪かったのか分からなくなりました。
より相応しい選択があったかもしれないなどと考えると複雑な気持ちになりました。
けれど、外から雨に濡れながら応援し、最後に走ってグランドの中へ向かっていった彼のその姿は、
詩的なまでにラガーマンでした。
それは私にとって、どんな映画のワンシーンよりも、どんな名画よりも胸に迫ってくるスペシャルな
現実の絵でした。
「一番大事なことは、湧き上がる熱い気持ちだ」
ラグビー元日本代表キャプテンで世界を恐れさせたハードタックラー、林敏之さんの
言葉が思い出されます。
この先振り返って、彼が3年間の経験をどのように捉えるかは分かりませんが、
私を強く感動させた事実は、大きな成長の証だと認めるとともに今後の彼の大きな糧になるはず
だと信じています。
お疲れ甥っ子。最後までよくやりました。
これから受験勉強がんばってください。
こんなこと言ってても、次はどうやってゴルフをさせようか考え中(笑)
おわり
