
こんばんは、豚袋ライトです。
この週末は全国的に天気の方もよかったようですね。陽気に誘われ外出し方も多いのでしょうね。ワタクシはと言えば、残念ながらあまり体調がよろしくなくて、結局だらだらと寝て過ごしました。まず、季節的には「初夏」を迎えたという事でしょうね。これから夏を迎えるにあたっては、やはり暑い国の音楽やリズムが恋しくなるような気がします。
というわけで、今日はこの時期になると聴きたくなる、サブライムなどとりあげようかと。サブライムのセルフタイトルにしてメジャーデビューアルバム。そしてそれはラストアルバムとなってしまいました。
サブライムはどんなバンドかと言いますと、典型的な「ミクスチャー・バンド」ですね。その音楽性はお聴きの通り、「パンク×スカ×レゲエ×ヒップホップ」というところでしょうか。スカ若干強し。パンクといっても音楽的スタイルであり、内容はまったくパンクではなく、むしろその内容としては、西海岸独特の乾いた気候の中、ビールとマリファナとドラッグで過ごせばハッピー的な享楽性。ミクスチャーの生命線である「バランス」がいいので、とても聴きやすくファミリアな音楽性だと思います。
1988年カリフォルニア州のロングビーチで結成。ボーカル兼ギターのブラッドリー・ノエル中心の3人組。自主レーベルから2枚のアルバムを出し、西海岸では絶大な人気だったようです。まさにメジャーデビューをこのアルバムで飾る予定でおりましたが、リリース直前にフロントマンのブラッドリーがヘロインによるオーバードーズで死去。享年28歳。カート・コバーンやイアン・カーティスはじめ、夭折ミュージシャンの仲間入りとなってしまいました。
バンドの魅力は、ブラッドリーの特徴的なボーカルとキャラクターによるところが大きく、皮肉にもすでにブレイクは決まっていたのに、このアルバムをもってラストとなってしまいました。したがってこのアルバムは、どうしてもそういう背景抜きには聴くことができません。
しかし、カリフォルニア独特の気候が生むメランコリックさを帯びた美しいメロディと歌を本当に楽しんで歌っているのがよくわかるブラッドリーのボーカルの、無垢で時にせつない声は、やっぱり心に響くものなのでした。死が例えなくても、きっともっと巨大な成功を収めたハズだと思います。
ジャケットの「SUBLIME」タトゥーの背中は、インパクト抜群ながらどこか優しく頼もしくも繊細な感じがします。残されたメンバーふたりは「ロング・ビーチ・ダブ・オールスターズ」というユニットを組みますが、あまりに大きくインパクトの強い才能の死を超えて成功する事はできなかったように思います。そしてその才能が確かだった事は、アルバムのどの曲もが色褪せず瑞々しいままである事が証明しています。
最後におそらくファンの永遠のアンセムであろう、最高のマスターピースを聴いて締めたいと思います。
それでは、また。