豚袋でございます。また前回の記事から一週間経ってしまいました。完全に週間ブログと化してしまいましたが、あいそつかさずお付き合いくださいませ。今回は誰もが知っているメジャーバンド、空気鍛冶屋をとりあげたいと思います。
エアロスミスはストーンズの次に長寿なモンスターバンドです。1STの「野獣生誕」がリリースされたのが1973年ですからバンドキャリアとしては裕に35年を超えています。浮き沈みの激しいミュージック・シーンのなかで、もがきながらもこの長期に渡ってトップバンドたりえるギネス級バンド。まちがいなくストーンズと並んでワン・ツーフィニッシュだと思います。
豚がエアロと出会ったのは、この彼らの4枚目の歴史的名盤「ロックス」が最初でした。ほぼリアルタイムだったと記憶しております。当時はブリティッシュ・オリジンのバンドしか聞いておらず、初めてまともに聴いたアメリカン・バンドがエアロでもありました。(これ以降は、米英仏独伊となんでも聴くようになったのですが^^)
このアルバムは衝撃的でした。最初の曲Back In The Saddleからやられてしまいました。ジワジワとフェードインして迫りくるイントロ。そしてスティーヴン・タイラーの激烈シャウト「I'm Baaaaack!!!」でブレイク。ジョー・ぺリーのディストーションの効いたカッコいいギターリフにまたタイラーのマシンガンのようなボーカルが絡む。背筋ゾクゾクものでした。
このアルバムのスゴイところはその一曲で終わらなかったところです。次のLast Child、Rats In The Cellarとジョー&タイラーの独壇場。変幻自在なボーカルの豊かな表現力とエモーショナルなギター音が見事なロックンロールを紡ぎ出していきます。ラストはこれまたロックバラードのお手本のような名曲Home Tonight(まだ女性を知らない幼き豚は、いつかこの歌の世界のような夜を最高の女性と迎えるのだと憧れておりました^^)で締める。このアルバム自体がさながらロックンロール・ショウのような構成で、倉庫で録った事によってよりライブ感が増し、結果完成度の高いアルバムとなったように思います。
エアロの何が良かったかというと、やっぱりハードロックとR&Rの王道的魅力である「セックス、ドラッグ&ロックンロール」をてらいなく、気持ちよくやりきるエンターティメント性によさがあったと思います。より肉体的でブルーカラーな匂いのする、直情的なカッコよさ。そこに尽きると思います。3枚目の「闇夜のヘヴィ・ロック」、この「ロックス」、5枚目の「ドロー・ザ・ライン」この3枚でその完成形がすでに出来てしまったような気がします。
ドラッグに溺れた不遇の80年代前半を乗り切り、復活した彼らの精神力と気力には脱帽しますが、直情的なカッコよさは長く続くものではないような気がしました。その後のかれらの産業的音楽変遷を見るに付け、この頃の時代の焼直しを口あたりよくリリースしているだけのような気がしています。今のファンに怒られてしまうかもしれませんが^^;
しかしながら、今もなおそのロッカーらしいルックスを維持しているプロ根性!(更に磨きがかかっているように思える)さすがだと思います。一流にはやっぱり訳があるのですな。
Back in the Saddle
Home Tonight