HEART / LITTLE QUEEN(1977) | 極私的洋楽生活

 

イメージ 1

 

豚袋でございます。実は意外そうなところで、ハートが好きでした。

1977年、豚はかわいい中学生でございました。ある日、FMラジオを聞いていたところ(渋谷陽一さんのヤングジョッキーだったと思います。)紹介されたのが、このハートでありました。曲を聴いて、おおっと耳が離せなくなりました。ダッダカダッダカひたすらロールするドラム、ワウの効いたソリッドなギター、そしてハイトーンの女性のシャウト!新鮮なサウンドが脳天から直撃でした。その曲がこのアルバムに入っている「Barracuda」でございました。

パンクが出てきた時代、といってもロックのメインストリームにあったのはオールドウェイヴであるハードロックでありました。ツェッペリン・フリークスであった豚にとって直系ZEP流れの、ブルースベースのギターサウンド満載のハードロックテイストはウェルカムでしたし、何よりアン・ウィルソンのボーカルに魅了されておりました。ジャニスジョプリンばりの声、女版ロバートプラントといって差し支えないボーカルは今まで感じたことのない新鮮さにあふれていました。(事実、彼らはZEPフリークスでした。)

このアルバムはそうしたハートの魅力満載でした。BarracudaはもとよりタイトルチューンのLittle Queenのかっちょいい事!(なんと貧相な表現しかできない、俺ってば)そう、でもかっちょいいんです本当に。ウィルソン姉妹というガールズバンドの仮面をかぶっていながら、ドサ回りで鍛えたその演奏能力は高いレベルにあり、音楽的にも優れたバンドであったと思います。「カリフォルニア・ジャム2」という78年に行われた野外フェスでのパフォーマンスは素晴らしかったと記憶しています。(このライブ再発しないですかね?エアロやテッドニュージェント、フランクマリノやらなかなか豪勢なライブ盤でしたが…)

その後、次第にマンネリしてきたのか泣かず飛ばずとなり、このまま消えると思いましたが、85年にMTVを利用しブレイク、皆様ご存知のNever、These Dreamsといった全米ヒットチャートをにぎわす曲を連発していきました。産業ロックになってしまったハートにはもはや魅力を感じなかった事はいうまでもありません。ブランクがありながらもまだ現役でやっているようです。
 

 

Barracuda