BECK/O DE LAY(1996) | 極私的洋楽生活

 

イメージ 1

 

豚袋でございます。


豚にとって実は90年代って音楽的にはロストジェネレーションなんですね。豚はアパレルの仕事してるんですけど、90年代は労働集約型産業の最前線で小間使いしてたので時間がほんとになかったんですね~。&グランジ前夜でさして聴きたい音楽もなくて昔の曲を愛でておりました。21世紀になって、また突如音楽に渇望リピドー状態になり、失われた90年代を温故知新するようになりました。そんな時に出会った一枚がこのアルバム、ベックでございました。

「ルーザー」というアンセムで一躍ブレイクした事ぐらいしか知らないこのアーティストのとりあえずの一枚として聞いてみましたが、コイツは紛れもなく「天才」だなと思いました。私にとって天才といえばプリンスだけだったのですが、並ぶ程の才能を感じました。

いきなり最初の曲から抜かれました。まるでアンプが壊れたような歪んだ音のギターと対象的にクールなやる気なさげなボーカル。サージェントペパーズを彷彿とさせるサンプリング音が絡みながら、あくまでポップ。そんな計算された世界観をさらっと作ってしまう器用さにやられました。

最近のベックは印象が薄いし駄作も多いですが、このアルバムは天才・ベックを知るのにマストな一枚だと思います。

 

Devils Haircut