1日だけのカレンダー | 大網白里市の不動産店

大網白里市の不動産店

『株式会社ぴえて』は大網白里市で不動産・建築業を営んでおります。
和やかで気軽に相談していただけるようなお店づくりを心掛けております。
経験豊富な女性スタッフが、細かく物件の説明をおこないます。
最先端の情報をご提供できるよう努めております。

この度の令和6年能登半島地震でお亡くなりになった方々に
心よりお悔やみ申し上げます。


また、被災された方々、避難所でお過ごしの方々に心より
お見舞い申し上げます。



今日1月8日は、私が仕事の上で大変お世話になった地主様が
亡くなってから1年になる日、命日です。

昨年は今までに経験したことのない出来事が数回ありました。
その中でも、地主様が亡くなったことはとても悲しい
出来事でした。

今まで仕事を頑張れているのも応援してくださる方々が
いるからこそで日々感謝の連続ですが、特に昨年1月に
72歳で亡くなった地元地主さんとのお付合いは会社員の
ころから数えると20年以上に及びました。

4年前からは今まで以上に加速して数個の土地売却の
ご依頼を頂きました。ここエリアは人気の分譲地で広告に
掲載するとすぐに売れていきました。

「あんたにゃー何か御礼しないといけないな、美味い
蕎麦屋があるからそこいくべ。とても美味いだよ。
食べさせてやりてーな。」

そういうお誘いも頂いていましたが、時間の調整ができず
そのまま数ヶ月経過した一昨年末、個人的に不測な事態を
経験し仕事も手につかない状況が続きました。

でも年明けにはその事態を受け入れ食欲も少し出てきました。
地主さんは「俺がそば食いに行こうと言うとお宅の会社は
いつも忙しくなるね、今度から頻繁に電話してやっさ・・」

その言葉は仕事ガンバレ、負けるな、応援してる・・という
励ましの言葉にも取れました。

いつもなら年末20日までにはカレンダー配りを完結している
はずでしたが一昨年は次の年1月までくいこんでしまいました。
その地主さんのお宅には一昨年の7日玄関にカレンダーを届ける
ことができました。弊社のカレンダーはとても数字が大きくて
人気でした。
地主さんも首を長くして待っていてくれたと思います。

次の日、カレンダーを手にしてくれたかお電話を入れた
ところ、呼び出し音のみで出ませんでした。暫く返信を
待ちましたが連絡が無く、忙しいのかなと逆に気使って
いましたがやはり気になって数日後に電話を入れました。

すぐに着信しましたがその相手は若い女性の声でした。
「父は8日の日に亡くなりました。私は娘です。生前中は
お世話になり・・・」そこから暫くは涙があふれてきて
娘さんの言葉さえ聞き取れなく、時が一瞬止まりました。

娘さんは「父の知り合いの方にお知らせください。
お願い致します。」その後通夜と葬式の場所や日時を、
やっと聞き取った。

通夜と葬式が終わってから、娘さんからの御礼の電話が
ありました。お花ありがとうございました。と、
間髪入れず「7日の日私、約束のカレンダーを
届けたのですが、その次の日に電話したらお出にならず、
その・・・後は泣いて言葉にならなかった。

そう言えば大きなカレンダー、、飾ってありました。
きっと父はすぐに飾ったのだと思います。

私はその言葉を聞いて、電話を切った後震えと涙が
止まらなかった。また創造の中で、地主さんが壁に
カレンダーを飾るときの姿や最後の行動、振る舞いが
頭のなかを何回転もしていた。
カレンダーだけが最後の地主さんを看取った。

確かに数分はカレンダーを手に取り、飾って笑みを
浮かべてくれたに違いない。

1年経って思うことは、カレンダーは普通に暮らせれば
365日飾られ、365日いつも目に入る。
たった数時間のカレンダーもあるんだ…


普通、平凡、それが何より素晴らしく幸福なのだ。

「今迄応援して頂き、ありがとうございました。」
どうかあちらの世界で奥様と幸福に暮らされております様に。