皆様、こんにちは。
直径30cmほどある杉柱に背もたれてこの本を読んでいます。
背中からスーッとした清涼感と芯から静かなる音がゆっくり
伝わってきます。

樹木には驚くべき能力と社会性があり、 子どもを教育し、
コミュニケーションを交わし、ときに助け合う。
その一方で熾烈な縄張り争いをも繰り広げる。
音に反応し、数をかぞえ、長い時間をかけて移動さえする。
という内容が鮮明に明かされ私達読者に問いかけてきます。
仕事がら雑木林の売買に携わることが多いものです。
その殆どが相続によるもので、親の代から放置していた土地が
知らぬうちに雑木林になっていたというもので、自然災害が
深刻になってきた現状、巨大化した樹木の倒木被害を恐れ、
売却相談に訪れる方が多くなってきたようです。
ここ最近2ヵ所、そういった土地を確認に行きましたが
1ヵ所についてはその場所に到着するまでの道路沿い30mほどに
立ち並ぶ杉の大木が倒れていたり大木真中あたりから
もげていたりと心拍数が上がるほど注意して通り過ぎた経緯が
あります。こうなってしまったら・・という心配はつきません。

車両が踏みこむために道路を整備して、数世帯同居住宅から
核家族へと変化する住宅になったがため宅地分譲が増加。
広大な面積を必要とする事業の増加、残土の置き場等々。
開発が進むことで樹木たちは余儀なく撤去されて地面、山が
極端に減少し土砂や浸水、冠水と悪循環へ進む。

時に、私は何をやっているのだろうかと思う事も
多くあります。
個人的には、よくここまで育ったものだと、、この場所が
森林であればこの樹木たちは生きのび自然に朽ち、次の
世代に光合成などを託し循環していくのだろうと思う
事もあります。
いつだって人間の生命存続が第一優先。でも、、少なくとも
私の経験では調和やバランスがあってこそ生命が保たれ、
存続、進化してきたように思っています。
例えば、富裕層だけの社会、強い人間だけの世界、
健康な生き物だけの存続、ってことになると逆に
アンバランスであり、また、その社会の中で差別化が起こる。
永遠に、バランスを保とうとする力が働く。
そもそも自分さえ良ければいいという時代にはならない。
一時は良くても、また、悪くなる。そんなもんですよね。

山あり谷あり。いい時もあれば、悪い時もある。先人たちは
経験の中で沢山の格言を残しますが、うなずくばかりです。
独り言です。。。はい。