10月4日、自民党総裁選の投開票が行われ、決選投票の結果、高市早苗候補が議員票(149票)、都道府県票(36票)合わせて185票を獲得、合計156票の小泉進次郎候補を大差で下して、自民党の新しい総裁に選出された。3回目の挑戦にして大勝利である。
今回の総裁選においては、選挙が始まる前から、まるで結果が決められているかのように小泉進次郎候補の優勢が報じられ、そう信じられていた。一方で、今回当選した高市候補については決戦投票にも残ることが出来ないかのような論評がオールドメディアにおいて平然と行われていた。
端的に言って、おかしなおかしな総裁選の始まりであった。
すでにご承知の方も少なくないと思うが、筆者は高市氏が初めて総裁選に立候補した時から一貫してメディア活動等を通じて応援してきた。それは、高市氏がアベノミクスの継承を掲げ、アベノミクスの未完の部分である機動的な財政政策を自らが総理・総裁となってその完遂を担うことを明言した積極財政派であるからである。
(例えばこの記事 https://ameblo.jp/pierremulot26/entry-12696940993.html )
その具体的な政策も、これまた一貫して「危機管理投資」と「成長投資」、つまりは大規模な財政支出を中心として構成されており、これによって日本経済を成長させるとともに総合的な国力を高めていくことを目指している。高市氏の総裁選のスローガンのとおり、積極財政によって「日本列島を強く、豊かに。」していくということである。
つまり、菅、岸田、石破政権と続いた緊縮財政から積極財政へ大転換する道が、高市総裁誕生によって開かれたということである。
さて、この積極財政派、与党自民党内のみならず、野党にもしっかりと存在している。その代表格は、国民民主党、参政党、そしてれいわ新選組である。立憲民主党内にも旧みんなの党系を中心にいることはいるが、事業仕分けで味をしめた旧民主党系が多数を占めているのでどうしても少数にならざるをえず、党の政策の中心に躍り出てくることは難しいようだ。
そうした野党内積極財政派、高市総裁の誕生を歓迎するのかと思いきや、必ずしもそうなっていない。特に、結党当初より明確な根拠に基づいて財政支出の拡大や減税を訴えてきたれいわ新選組は、高市総裁が誕生するや一斉に非難を始め、中には「高市早苗はありない」といった根拠なき意味不明なものまである。無論、代表の山本太郎氏は総裁選自体を揶揄しつつも消費税減税を強く求める等、具体的な政策論によって批判を行ってはいるが。
共産党や社民党による高市新総裁批判というより非難は、ここに書くのも馬鹿馬鹿しいぐらいに中身も根拠もないものなので放置しておけばいいが、れいわ新選組等の議員については、批判のための批判をしているだけでは積極財政のお株を完全に高市自民党に持っていかれるだけである。
筆者のような積極財政派は、誰でなければならないのではなく、積極財政を実行に移し、日本を再び強く、豊かな国にしてくれるのであれば、高市総裁でなくても構わないと思っている。ただ、現在の自民党で総裁選に出馬しうる議員の中では、能力的な面も合わせて高市氏しかいないので応援してきたのである。
そして筆者が高市総裁、そして高市政権が発足することによって期待しているのは、与野党間の議論が、積極財政や減税の方向性を向いた建設的なもの、より良い積極財政につながるものとなることである。野党の積極財政派に期待している役割もこれである。つまり、これまでなら減税や財政支出の拡大を国会の審議で主張しても、財務省の用意した答弁を読み上げて一蹴されるだけで見向きもされなかったところ、これからはそうではなくなりうるということである。
政策の実現を第一に考えるのであれば、野党の積極財政派にとっては、高市政権の誕生はまさに大チャンスなのである。
このことをゆめゆめ忘れることなく、批判のための批判に拘泥することなく、高市政権発足を好機として活用されることを強く願う。