涙は 人間が創る 一番小さな海です
その海に 青い手紙を流しましょう 一筋の霧笛を添えて
うけとった あなたは、
あの、セイタカアワダチソウが揺れる、灯台守りから
赤い返事を、くれるでしょうか、
そして、その便箋には
あなたの黒髪と、あなたの口紅と、
そして、あなたの、好きな、名もなき、場所を示す地図が、
かきこまれているかしら
わたしは、その地図をたよりに、暗闇の流氷を越えて、
あなたに会いに行きたい、
たとえ、海の底深く眠る貝に、なろうとも
今日は
いいことがあった
少しだけ良いこと