『もぐらバス』
原案 佐藤雅彦
文・絵 うちのますみ
出版社 偕成社
価格 ¥1,000+税
とある町の地面の下に、
人に知られていない町がありました。
地下に伸びる小さなトンネルは、もぐらの建設会社が掘ったもの。
そのトンネルを「もぐらバス」が行ったりきたりしています。
今日もいつものようにお客さんを乗せて走っていると、
キキキーッ!!
もぐらバスが急ブレーキをかけました。
なんと道路の真ん中に、大きなたけのこが顔を出していたのです。
「これは これは たいへんだ!」
困ってしまった、もぐらの運転手でしたが・・・?
*****
突然ですが、私は絵本の見返し(表紙と中身を繋いでいる紙)が好きです。
ケペシュの『ゆかいなかえる』のような楽しい見返し、
スタイグの『ねずみとくじら』のようなおしゃれな見返し、
それから、バートンの『ちいさいおうち』のような描きこまれた見返し・・・。
何度見てもわくわくするくらい、大好きな見返しがたくさんあります。
さて、この『もぐらバス』では、見返しに運転手からの3つの「ごあんない」が書いてあります。
ひとつめは、運賃のこと。
ふたつめは、子どもと老人の運賃のこと。
みっつめは、こう。
“かえるのかたは、よくみずをふいてからのってください。”
見開きから、やられたー!という感じです(笑)。
これから始まるお話ののんびりとした雰囲気が読み取れる、
こんな見開きもいいなと思います。
もちろん、お話も見どころ満載です!
「ものおきのした1ちょうめ」とか「だれかのにわ3ちょうめ」とか、
もぐらバスが通るバス停の名前はセンスが良いし、
たけのこのせいで1時間待たされたって、
乗客は「たけのこじゃ しかたない」と言ってのんびり待ってくれるし・・・。
春のぽかぽかした陽気がぴったりな、この時期おすすめの1冊です。
*****
絵本屋 pieni silta (ピエニシルタ)
〒560-0014
大阪府豊中市熊野町4-1-8
06-6868-9382
pienisilta@gmail.com
商品のお取り置き、または書籍全般のご注文も承っております。
お電話もしくはメールにてお気軽にお問い合わせください。