こんばんは、kiriです。
ここまで、お読みいただきました、皆さん、
ホント、
ありがとうございました。
いよいよ、最後、
よろしかったら、です。
オチは…、
狸が、彼女に、化けてた。
なぜなら、尻尾が見えてた。
そんなオチが…。
アハハハ、ここまで引っ張ってきて、許されないよなぁ。
さぁ、行きますが、ホントは1回前で辞めておいた方が
いいのかな、とも、思いました。
まぁ、いいや、行っちゃいます。
━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─
IN MY LIFE Jamie Rivera
「あれ? アイダさん…、どうかしましたか?」
Mさんが戻ってきた。
彼女は、紅茶が乗ったトレイをもって、驚いた顔をしている。
「なんでも、ないです」
「ならいいんだけど…、なんか目にうっすら光ってる物がみえたけど…」
「いやぁ、実は…、
アハハハ、花粉症なんです」
「10月にも花粉って飛ぶの? ppp…」
魔女は、Pppと笑う。
「ははぁ~、
ははぁ~、アハハハ、
アイダさん…
さては見たのね?」
「エッ、何を…」
「見たんでしょ…うふふふ」
魔女の笑い、今度はうふふふと笑った。
でも、
彼女の表情に、なんとも言えない優しさが漂った。
「シーグラスの哀しみに触れたんでしょ。
実はね、
ワタシ…
超能力者なの。
うふっ、シーグラスの哀しみがみえるの…。
たかがガラスなんだけどね、シーグラスってさ…
だけど、ときどき人の想いってやつが乗り移っちゃうことがあるのよ…」
「想い…」
「そう、想い。
大事にしてたんだろうね、たかが、ガラスなんだけど、さ。
で、そういう想いは、
たくさんの時間、波にさらされて…
最初に、ね、
怒り、憎しみ、そういった感情から、浄化されて行くのよね。
でもね、
人への想いと、その哀しみはやっかいで…
なかなか浄化されないの、
長い年月をかけないとね…。
そして、
そういう、哀しいシーグラスがときどき、あるの。
私には、見えるんだ、その想いが…。
アイダさんも、見たのね、
ね、
アイダさんも超能力者だぁ…
で、それ、
そのカケラね…」
彼女はそういうと、
ボクのカケラを手に取り、じっくりと見ていた。
ヤバイ、ボクは超能力者になってしまった。
「このカケラ…、
想いがとても強いヮ。
よし、わかった」
「何がわかったんですか?」
「あッ、わかっちゃった…。
うん。
これ、また海に返そ。
ちょっと時間かかるかもしれないけど、
完璧に美しいシーグラスになるヮ。
ダイジョウブ。
シーグラスは、ね、
想いが強ければ強いほど、浄化されると綺麗に輝くから…」
「ねぇ、Mさん、
また、海に返しちゃうんだ…」
「うん、
そう、その方が幸せなのよ。
想いはね、
浄化された方が…」
Mさんは、もしかすると、魔女じゃないのかもしれない。
今の彼女は、優しい天使の顔をしていた。
でも、ボクは…。
「明日、海に返してあげる」
でも、ボクは…、それは嫌だ。
「Mさん、それ、海に返さないで、
ボクにください」
ボクが、もってる。
いつも…。
ずっと…、
ずっと、ずっと、もってる。
今度こそ。
またまた、ちょっと早い時間にこんばんは。
kiriです。
早速、今回はスタートします。
前置きなしです。
BGMは、j.d.souther smoke gets in your eyes
「ねぇ、アタシに触れて…」
そのカケラは、また、話かけてくる。
その声に続いて、Mさんの声。
「アイダさん、飲み物、いかがしましょうか。
コーヒー、それとも、紅茶にします」
Mさんには、聞こえてないようだ。
「すみません、お気遣いなく。
で、そう言っておいてなんなんですけど、
紅茶がいいです。
でも、魔女の薬、入れないでくださいね」
「アハハハ、入れちゃうぞ。
ちょっと待ってね、
今、入れてくる」
彼女はそう言い、部屋を出て行く。
ボクは、そのカケラと対峙した。
まじまじと見つめる。
手に取り、手の平に乗せてみる。
丸いカケラ。
昔、ワインの瓶だったカケラ。
記憶…
遠い遠い、遥かに遠い日の記憶。
手紙が入ったワインの瓶、投げちゃったんだっけ。
ユキちゃんのワインの瓶。
若かったなぁ。
遠い日のユキちゃん、それからボク。
記憶はあの夜へ飛ぶ。
「何書いたんだか、教えてくれない」
「やだ。ナイショ…」
「アイダ君さ、投げてくれない、この瓶。
アイダ君が、投げたらさ、きっと、きっと、
アメリカに着くような気がする」
「何書いたんだか、教えてくれたら、投げてもいい」
「あ~、アイダ~、なんだぁ、オマエ、交換条件を出すかぁ…。
まぁ、いいか…。
でも、なんか、恥かしいな。
でも、いいよ。
教えてあげる」
ふいに、
ガラスのかけらから、何かがやってきた。
そして、その何かは、
ボクの手から、腕を伝い、やがて、ボクの全身を包んだ。
ボクは思わず目を閉じた。
なんだかわからない何かは、除々に形を取り出す。
暗い海を、漂う瓶。
アメリカまでなんて、とてもじゃない、行けっこない。
ただ、夜の海をさまよって、そして、壊れ…。
あの日のユキちゃんの願いはどこに行ってしまったんだろう。
何かは、完璧な形を取った。
寂しさだった…メチャクチャ、透き通った哀しみ。
その哀しみに、ボクは共鳴する。
ボクは、その哀しみと同化する。
哀しかった。
とても哀しかった。
ボクは、思わず目をあける。
目の前に、ユキちゃんがいた。
あの日のままのユキちゃん。
彼女は、
ボクを見つめ…
それから、
笑顔を見せ、
ボクに触れようとする。
愛しさを感じた。
ユキちゃんのぬくもりを感じた。
あの頃、決して、触れることがなかったユキちゃんのぬくもり。
彼女の感情がボクにやってくる。
「やっと…
また、会えたね。
長かったね、ね、アイダクン」
彼女の透き通った哀しみは穏やかな安らぎに変わっていく。
ユキちゃんの涙がボクの胸に…。
涙は、ボクの胸から心の深いトコロへと染みてく。
そして、
ボクは気づく。
ユキちゃんが、希薄になって行く。
徐々に、
徐々に、
薄くなり
で、…
ちょっと待て、…
ユキちゃん。
彼女は消えいく。
「ね、アイダクン、また会えるよね」
よく聞き取れなかったけど
そう言ったような気がした。
でも
ボクもユキちゃんも、
ホントは、さ、
そんな日が、
もう二度と、絶対に、来ないことを知っている。
ユキちゃんは、
消えた。
ボクの手の平に、昔、ワインの瓶だったシーグラスが、残る。
彼女の瓶は…
ユキちゃんは、
長い時の流れの中で、海の涙になった。
「でも、なんか、恥かしいな。
でも、いいよ。
教えてあげる。
また、大切な人に会えますようにって…」
〔to be continued〕
https://ameblo.jp/picv/entry-12680412700.html
kiriです。
早速、今回はスタートします。
前置きなしです。
BGMは、j.d.souther smoke gets in your eyes
「ねぇ、アタシに触れて…」
そのカケラは、また、話かけてくる。
その声に続いて、Mさんの声。
「アイダさん、飲み物、いかがしましょうか。
コーヒー、それとも、紅茶にします」
Mさんには、聞こえてないようだ。
「すみません、お気遣いなく。
で、そう言っておいてなんなんですけど、
紅茶がいいです。
でも、魔女の薬、入れないでくださいね」
「アハハハ、入れちゃうぞ。
ちょっと待ってね、
今、入れてくる」
彼女はそう言い、部屋を出て行く。
ボクは、そのカケラと対峙した。
まじまじと見つめる。
手に取り、手の平に乗せてみる。
丸いカケラ。
昔、ワインの瓶だったカケラ。
記憶…
遠い遠い、遥かに遠い日の記憶。
手紙が入ったワインの瓶、投げちゃったんだっけ。
ユキちゃんのワインの瓶。
若かったなぁ。
遠い日のユキちゃん、それからボク。
記憶はあの夜へ飛ぶ。
「何書いたんだか、教えてくれない」
「やだ。ナイショ…」
「アイダ君さ、投げてくれない、この瓶。
アイダ君が、投げたらさ、きっと、きっと、
アメリカに着くような気がする」
「何書いたんだか、教えてくれたら、投げてもいい」
「あ~、アイダ~、なんだぁ、オマエ、交換条件を出すかぁ…。
まぁ、いいか…。
でも、なんか、恥かしいな。
でも、いいよ。
教えてあげる」
ふいに、
ガラスのかけらから、何かがやってきた。
そして、その何かは、
ボクの手から、腕を伝い、やがて、ボクの全身を包んだ。
ボクは思わず目を閉じた。
なんだかわからない何かは、除々に形を取り出す。
暗い海を、漂う瓶。
アメリカまでなんて、とてもじゃない、行けっこない。
ただ、夜の海をさまよって、そして、壊れ…。
あの日のユキちゃんの願いはどこに行ってしまったんだろう。
何かは、完璧な形を取った。
寂しさだった…メチャクチャ、透き通った哀しみ。
その哀しみに、ボクは共鳴する。
ボクは、その哀しみと同化する。
哀しかった。
とても哀しかった。
ボクは、思わず目をあける。
目の前に、ユキちゃんがいた。
あの日のままのユキちゃん。
彼女は、
ボクを見つめ…
それから、
笑顔を見せ、
ボクに触れようとする。
愛しさを感じた。
ユキちゃんのぬくもりを感じた。
あの頃、決して、触れることがなかったユキちゃんのぬくもり。
彼女の感情がボクにやってくる。
「やっと…
また、会えたね。
長かったね、ね、アイダクン」
彼女の透き通った哀しみは穏やかな安らぎに変わっていく。
ユキちゃんの涙がボクの胸に…。
涙は、ボクの胸から心の深いトコロへと染みてく。
そして、
ボクは気づく。
ユキちゃんが、希薄になって行く。
徐々に、
徐々に、
薄くなり
で、…
ちょっと待て、…
ユキちゃん。
彼女は消えいく。
「ね、アイダクン、また会えるよね」
よく聞き取れなかったけど
そう言ったような気がした。
でも
ボクもユキちゃんも、
ホントは、さ、
そんな日が、
もう二度と、絶対に、来ないことを知っている。
ユキちゃんは、
消えた。
ボクの手の平に、昔、ワインの瓶だったシーグラスが、残る。
彼女の瓶は…
ユキちゃんは、
長い時の流れの中で、海の涙になった。
「でも、なんか、恥かしいな。
でも、いいよ。
教えてあげる。
また、大切な人に会えますようにって…」
〔to be continued〕
https://ameblo.jp/picv/entry-12680412700.html
こんばんわ
には、ちょっと早いこんばんわ、kiriです。
今回は、続き物の4回め。
よろしかったら
1回めから読んでいただけたら
嬉しいです。
1回めは、前の前の前です。
では、早速、物語スタートします。
で、
作り話、小説モドキですよぉ~。
実話じゃないですからね。
で、BGM。またまたcranberriesです。
I will always
できましたら、聴きながら読んでください。
ですが、もうちょっと我慢です。
ここから音楽は、スタートさせません。
もうちょっと後からのスタートにします。
秋、夏の暑さが去り
風に冷たさが混ざり込む。
僕は湘南を目指していた。
sea glass…
その存在は、ネット上で知った。
どういうわけか、ボクは、その存在に心を引かれた。
ネットを主催している方に連絡を取り、
見せてもらえないか、と打診した。
Mさん。
彼女は、心よく、OK。
ボクは、栃木の生まれ育ちだ。
栃木は、海がない山地方。
もちろん、シーグラスなんて、まったく知らなかった。
もしかしたら、シーグラスは、
海の街に住む人にとっては、当たり前のモノなのかもしれない。
目的地の駅に電車は滑り込む。
空は曇っていた。
約束の階段を降りると、約束の赤い車。
そして、その車の前に、女性が1人立ってる。
ミステリアスな、女性だった。年齢が解らない。
年齢不詳…。
もしかしたら、彼女は、魔女かもしれないな。
自然と膨らむ妄想。
いつものボクの悪い癖。
魔女は、年齢をとらない。
「こんにちわ。Mさんですか?」
「アイダさん?
遠いところ、わざわざすみません」
「いえいえ、こちらこそ…
お忙しいところ、時間を割いていただきまして」
それから、彼女の車に乗り、彼女のアトリエへと向かった。
彼女は、シーグラスで、なにやら、アクセサリーとか工芸品を作っているとのコト。
車は、曇り空の灰色の海を左手に、走る。
海を見るのは、久しぶりだ。
そう言えば、ヒロキや、ユキちゃんと来たのも
もしかすると、このあたりだったのかもしれない。
ユキちゃんと2人だけで、
話せたのは、結局…
湘南の海
あの夜だけ。
遠い記憶。
あれから、たくさんの時間が過ぎた。
たくさんの、たくさんの時間…
いやになるくらいたくさんの時間。
「ねぇ、アイダさん。
今、浜辺が見えてるでしょ。
あそこの浜辺で、シーグラスを拾ってくるの。
シーグラスっていうのは、
河から流れてきたガラスや、
波に飲み込まれた瓶が、
たくさんの時間をかけて、
海底で、波に洗われて、角をなくして
小さな石のようなカケラになるのよね」
ここでBGM、スタートしたく思います。
「たくさんの時間って…?」
「そう、短いのは、5年、長いのは10年以上。
そして、
それに魔術をかけて、アクセサリーをつくるの」
「魔術?」
やっぱり、彼女は魔女だったのか?
「アハハハ、冗談よ」
Mさんは、さらっと、とんでもない事をいう。
そうだよな、もちろん、冗談に決まってる。
長い、長い時間かぁ…。
車は、やがて、アトリエに着いた。
所狭しと、
アチコチにシーグラスが、置かれている。
海で角を削られ、石のような曇ったガラスのカケラたち。
それから、できあがった作品、
アクセサリー
工芸品
貼り絵のようなものとか…。
そのとき、突然、
声が聞こえたような気がした。
「ねぇ、アタシを見つけて」
微かな、微かな…声。
ん、なんだ今の。
Mさんの声じゃなかったような気がする。
「アイダさん、見て、ほら。
この薄い緑色のシーグラスは、コーラの瓶。
で、茶色のこれは、きっとビール。
それで、
これが、まだ5年くらいかなぁ。
まだギザギザがあるでしょ。
こっちは、10年以上。
丸くなって角が取れてるよね」
「ホントだ」
と言おうとしたら、
「鈍感なアイダ君は、アタシを見つけるのは、無理よねぇ…」
またまた、微かに、声が聞こえてきた。
Mさんの声ではない。
気のせいではないみたいだ。
ん、鈍感とか、言ってなかったか?
ボクは部屋を見渡した。
そして、見つけた。
机の上、
たくさんのカケラたちの中に
1つ、
どうしても気になるガラスのカケラがあった。
10年以上、海の底を漂ったのか、
丸みを帯びたカケラ…。
そのカケラは、何かをボクに伝えようとしてる。
ボクはそのカケラを指差し、Mさんに聞いてみた。
「ねぇ、Mさん、
この青っぽいヤツなんだけど、昔はなんのガラスだったんですか?」
「うん、これは、きっと、ワインの瓶だと思う」
そのカケラは、また、語りかけてきた。
「ねぇ、アタシに触れて…」
なんだぁ。
気のせいじゃないみたいだ。
今度ははっきり聞こえた。
〔to be continue〕
https://ameblo.jp/picv/entry-12680375484.html
には、ちょっと早いこんばんわ、kiriです。
今回は、続き物の4回め。
よろしかったら
1回めから読んでいただけたら
嬉しいです。
1回めは、前の前の前です。
では、早速、物語スタートします。
で、
作り話、小説モドキですよぉ~。
実話じゃないですからね。
で、BGM。またまたcranberriesです。
I will always
できましたら、聴きながら読んでください。
ですが、もうちょっと我慢です。
ここから音楽は、スタートさせません。
もうちょっと後からのスタートにします。
秋、夏の暑さが去り
風に冷たさが混ざり込む。
僕は湘南を目指していた。
sea glass…
その存在は、ネット上で知った。
どういうわけか、ボクは、その存在に心を引かれた。
ネットを主催している方に連絡を取り、
見せてもらえないか、と打診した。
Mさん。
彼女は、心よく、OK。
ボクは、栃木の生まれ育ちだ。
栃木は、海がない山地方。
もちろん、シーグラスなんて、まったく知らなかった。
もしかしたら、シーグラスは、
海の街に住む人にとっては、当たり前のモノなのかもしれない。
目的地の駅に電車は滑り込む。
空は曇っていた。
約束の階段を降りると、約束の赤い車。
そして、その車の前に、女性が1人立ってる。
ミステリアスな、女性だった。年齢が解らない。
年齢不詳…。
もしかしたら、彼女は、魔女かもしれないな。
自然と膨らむ妄想。
いつものボクの悪い癖。
魔女は、年齢をとらない。
「こんにちわ。Mさんですか?」
「アイダさん?
遠いところ、わざわざすみません」
「いえいえ、こちらこそ…
お忙しいところ、時間を割いていただきまして」
それから、彼女の車に乗り、彼女のアトリエへと向かった。
彼女は、シーグラスで、なにやら、アクセサリーとか工芸品を作っているとのコト。
車は、曇り空の灰色の海を左手に、走る。
海を見るのは、久しぶりだ。
そう言えば、ヒロキや、ユキちゃんと来たのも
もしかすると、このあたりだったのかもしれない。
ユキちゃんと2人だけで、
話せたのは、結局…
湘南の海
あの夜だけ。
遠い記憶。
あれから、たくさんの時間が過ぎた。
たくさんの、たくさんの時間…
いやになるくらいたくさんの時間。
「ねぇ、アイダさん。
今、浜辺が見えてるでしょ。
あそこの浜辺で、シーグラスを拾ってくるの。
シーグラスっていうのは、
河から流れてきたガラスや、
波に飲み込まれた瓶が、
たくさんの時間をかけて、
海底で、波に洗われて、角をなくして
小さな石のようなカケラになるのよね」
ここでBGM、スタートしたく思います。
「たくさんの時間って…?」
「そう、短いのは、5年、長いのは10年以上。
そして、
それに魔術をかけて、アクセサリーをつくるの」
「魔術?」
やっぱり、彼女は魔女だったのか?
「アハハハ、冗談よ」
Mさんは、さらっと、とんでもない事をいう。
そうだよな、もちろん、冗談に決まってる。
長い、長い時間かぁ…。
車は、やがて、アトリエに着いた。
所狭しと、
アチコチにシーグラスが、置かれている。
海で角を削られ、石のような曇ったガラスのカケラたち。
それから、できあがった作品、
アクセサリー
工芸品
貼り絵のようなものとか…。
そのとき、突然、
声が聞こえたような気がした。
「ねぇ、アタシを見つけて」
微かな、微かな…声。
ん、なんだ今の。
Mさんの声じゃなかったような気がする。
「アイダさん、見て、ほら。
この薄い緑色のシーグラスは、コーラの瓶。
で、茶色のこれは、きっとビール。
それで、
これが、まだ5年くらいかなぁ。
まだギザギザがあるでしょ。
こっちは、10年以上。
丸くなって角が取れてるよね」
「ホントだ」
と言おうとしたら、
「鈍感なアイダ君は、アタシを見つけるのは、無理よねぇ…」
またまた、微かに、声が聞こえてきた。
Mさんの声ではない。
気のせいではないみたいだ。
ん、鈍感とか、言ってなかったか?
ボクは部屋を見渡した。
そして、見つけた。
机の上、
たくさんのカケラたちの中に
1つ、
どうしても気になるガラスのカケラがあった。
10年以上、海の底を漂ったのか、
丸みを帯びたカケラ…。
そのカケラは、何かをボクに伝えようとしてる。
ボクはそのカケラを指差し、Mさんに聞いてみた。
「ねぇ、Mさん、
この青っぽいヤツなんだけど、昔はなんのガラスだったんですか?」
「うん、これは、きっと、ワインの瓶だと思う」
そのカケラは、また、語りかけてきた。
「ねぇ、アタシに触れて…」
なんだぁ。
気のせいじゃないみたいだ。
今度ははっきり聞こえた。
〔to be continue〕
https://ameblo.jp/picv/entry-12680375484.html
こんばんは、kiriです。
さぁ、続き物、3回め。
「オイラ」を封印して、某作家さんを真似て、「ボク」で書こうと思ったんだけど、
アハハハ、やはり無理があったなぁ。
ですが、行っちゃいます。
と、これは、小説モドキです。
リアルな話じゃ、ないです、決して。
さぁ、BGM行ってみよう。
今回は、アイルランドのロック。
cranberries when you're gone
あなたが去っちゃったとき…。
それから1月後のとある日、
バイトから疲れて帰った途端、
電話がなる。
電話に出ると、
「鈍感なアイダさんはいますかぁ」
とぼけた声がした。
「はい」
思わず、答えてしまった。
しまった。
「おお、ハイだってさ…アハハハ
アタシよ、アタシ、ハハハハ、
アタシのこと、誰だかわかる」
声を聴けばもちろん解る。
でも、久々に聴いたユキちゃんの声に、ボクはすぐ反応できなかった。
「おい、わかんないンだろ、やっぱりアイダ君は鈍感だぁ。
自分で、今、しっかりと返事したぞぉ…
鈍感なアイダさんって言ったら、ハイだって、言ったぞぉ」
「わかってるよ、もちろん。
もちろんさ。
ユキちゃんだろ。
あ~、で、さぁ、
ユキちゃん酔ってんだろ。
なんか、呂律が変だ」
「うん…」
「なんか、素直だな。
どした、どした、
アハハハ、でも、素直だと以外とかわいいな。
で、誰と飲んでんだ」
やはり、気になる。
「今ね、職場の同僚と飲んでる。
でね、つまんないんだ。
それなんで、アイダ君に電話した」
「なにぃ~、職場の同僚って、オイ、いつ就職したんだよ、ユキちゃんは。
今、ダイジョブなのか、戻らなくていいのか?」
「いいよ、いいよ、全然問題なし。
ミンナ、酔ってる。
私1人がいなくなっても、わかんないよ、きっと、
トイレ行ってくるっていって、電話してる」
電話の後ろに酒場の喧騒が聞こえる。
ユキちゃん、魅力的だモンなぁ、
なかなか戻らないって、気にしてるヤツが間違いなくいるにちがいない。
まぁ、いいや。
それから、ボクは、彼女の事情を聞きだした。
ユキちゃんは、来年卒業。
イメージと違って以外と真面目なんだなぁ、
単位をほぼ、去年とってしまったらしい。
そして、故郷のとある会社に就職が決まった。
そして、今、その会社で、バイトしてるらしい。
「ユキちゃん、いなかに帰っちゃうのか?」
「うん、母1人子1人…
母さんのこと、ほっとけないよ」
「そうか…」
季節は移ろっていく。
ボクらの自由な季節も、そろそろ幕を引かなくちゃならない時期。
ボクは、そのことを理解してる。
ボクは、ユキちゃんより、1つ下、
先に、彼女が、ボクが知らない世界に行ってしまう。
哀しい…。
とても、さびしい。
「ねぇ~。アイダ君、何しんみりしてんのさ。
卒業式は、アタシ、出るよ。
そのときはさ、東京に行く。
また、会おうね。
ね、ね、アイダ君…」
「了解、解った、絶対にそうしような…」
とても、さびしかった。
そして、
その日は、
決して、来ることはなかった。
彼女には、二度と会えなかった。
それから、数ヶ月が過ぎ、年が明けた寒い夜、
震えながら、ヒロキの店を訪ねた時、
やはりコートの襟を立て、寒そうに座ってたヒロキから、聞いた話。
「なぁ、アイちゃん、ユキちゃんのコト知ってるか?
アイツさ、事故に巻き込まれたらしい。
マリから聞いたんだけどさ」
「知らない、で、ユキちゃんはダイジョブだったか?」
「うん…。
あのな…
ダメだった…らしい」
その後のヒロキの言葉をボクは信じたくなかった。
信じない、絶対に、信じない。
信じない。
ヒロキから、その話を聞いたあと、
ボクはどうしたのか、まるで、憶えていない。
なぁ、ユキちゃん、母さんのこと、1人にしないつもりだったんじゃないのか。
なぁ、ユキちゃん、大切な人には、会えてないんだろ…まだ。
月明かりの下、海に飲まれた瓶のことが頭をよぎった。
あの瓶は、海を越え、アメリカに行き、
そして、何が書いてあるのか決して理解できない人に拾われなくてはならない。
そして、そうすれば、ユキちゃんの願いがかなう。
大切な人に会える。
ボクでは、決してないんだけど、
そして、それは哀しいけど、
そんなコトは、どうでもいい。
会えるといいな、ユキちゃん、な。
約束した卒業式の日、
ボクはユキちゃんの学校に行ってみた。
校門の前、ボクは、彼女を待った。
なぁ、瓶の彼には、ちょっと嫉妬するけど、
今日だけは、ボクと、会ってくれよな。
約束したじゃん。
卒業式が終わったのか、たくさんの卒業生が、
門から出てくる。
幸せそうな顔、
幸せそうな顔、
幸せそうな顔、顔、顔…。
でも、その顔の中に
ユキちゃんを見つけることはできなかった。
翌年、ボクの自由な季節も終わる。
〔to be continue〕
https://ameblo.jp/picv/entry-12680176063.html
さぁ、続き物、3回め。
「オイラ」を封印して、某作家さんを真似て、「ボク」で書こうと思ったんだけど、
アハハハ、やはり無理があったなぁ。
ですが、行っちゃいます。
と、これは、小説モドキです。
リアルな話じゃ、ないです、決して。
さぁ、BGM行ってみよう。
今回は、アイルランドのロック。
cranberries when you're gone
あなたが去っちゃったとき…。
それから1月後のとある日、
バイトから疲れて帰った途端、
電話がなる。
電話に出ると、
「鈍感なアイダさんはいますかぁ」
とぼけた声がした。
「はい」
思わず、答えてしまった。
しまった。
「おお、ハイだってさ…アハハハ
アタシよ、アタシ、ハハハハ、
アタシのこと、誰だかわかる」
声を聴けばもちろん解る。
でも、久々に聴いたユキちゃんの声に、ボクはすぐ反応できなかった。
「おい、わかんないンだろ、やっぱりアイダ君は鈍感だぁ。
自分で、今、しっかりと返事したぞぉ…
鈍感なアイダさんって言ったら、ハイだって、言ったぞぉ」
「わかってるよ、もちろん。
もちろんさ。
ユキちゃんだろ。
あ~、で、さぁ、
ユキちゃん酔ってんだろ。
なんか、呂律が変だ」
「うん…」
「なんか、素直だな。
どした、どした、
アハハハ、でも、素直だと以外とかわいいな。
で、誰と飲んでんだ」
やはり、気になる。
「今ね、職場の同僚と飲んでる。
でね、つまんないんだ。
それなんで、アイダ君に電話した」
「なにぃ~、職場の同僚って、オイ、いつ就職したんだよ、ユキちゃんは。
今、ダイジョブなのか、戻らなくていいのか?」
「いいよ、いいよ、全然問題なし。
ミンナ、酔ってる。
私1人がいなくなっても、わかんないよ、きっと、
トイレ行ってくるっていって、電話してる」
電話の後ろに酒場の喧騒が聞こえる。
ユキちゃん、魅力的だモンなぁ、
なかなか戻らないって、気にしてるヤツが間違いなくいるにちがいない。
まぁ、いいや。
それから、ボクは、彼女の事情を聞きだした。
ユキちゃんは、来年卒業。
イメージと違って以外と真面目なんだなぁ、
単位をほぼ、去年とってしまったらしい。
そして、故郷のとある会社に就職が決まった。
そして、今、その会社で、バイトしてるらしい。
「ユキちゃん、いなかに帰っちゃうのか?」
「うん、母1人子1人…
母さんのこと、ほっとけないよ」
「そうか…」
季節は移ろっていく。
ボクらの自由な季節も、そろそろ幕を引かなくちゃならない時期。
ボクは、そのことを理解してる。
ボクは、ユキちゃんより、1つ下、
先に、彼女が、ボクが知らない世界に行ってしまう。
哀しい…。
とても、さびしい。
「ねぇ~。アイダ君、何しんみりしてんのさ。
卒業式は、アタシ、出るよ。
そのときはさ、東京に行く。
また、会おうね。
ね、ね、アイダ君…」
「了解、解った、絶対にそうしような…」
とても、さびしかった。
そして、
その日は、
決して、来ることはなかった。
彼女には、二度と会えなかった。
それから、数ヶ月が過ぎ、年が明けた寒い夜、
震えながら、ヒロキの店を訪ねた時、
やはりコートの襟を立て、寒そうに座ってたヒロキから、聞いた話。
「なぁ、アイちゃん、ユキちゃんのコト知ってるか?
アイツさ、事故に巻き込まれたらしい。
マリから聞いたんだけどさ」
「知らない、で、ユキちゃんはダイジョブだったか?」
「うん…。
あのな…
ダメだった…らしい」
その後のヒロキの言葉をボクは信じたくなかった。
信じない、絶対に、信じない。
信じない。
ヒロキから、その話を聞いたあと、
ボクはどうしたのか、まるで、憶えていない。
なぁ、ユキちゃん、母さんのこと、1人にしないつもりだったんじゃないのか。
なぁ、ユキちゃん、大切な人には、会えてないんだろ…まだ。
月明かりの下、海に飲まれた瓶のことが頭をよぎった。
あの瓶は、海を越え、アメリカに行き、
そして、何が書いてあるのか決して理解できない人に拾われなくてはならない。
そして、そうすれば、ユキちゃんの願いがかなう。
大切な人に会える。
ボクでは、決してないんだけど、
そして、それは哀しいけど、
そんなコトは、どうでもいい。
会えるといいな、ユキちゃん、な。
約束した卒業式の日、
ボクはユキちゃんの学校に行ってみた。
校門の前、ボクは、彼女を待った。
なぁ、瓶の彼には、ちょっと嫉妬するけど、
今日だけは、ボクと、会ってくれよな。
約束したじゃん。
卒業式が終わったのか、たくさんの卒業生が、
門から出てくる。
幸せそうな顔、
幸せそうな顔、
幸せそうな顔、顔、顔…。
でも、その顔の中に
ユキちゃんを見つけることはできなかった。
翌年、ボクの自由な季節も終わる。
〔to be continue〕
https://ameblo.jp/picv/entry-12680176063.html
こんにちは kiriです。
決めました。
先に、
小説モドキを完結してから
新しいブログに行きます。
という訳でペースアップします。
今回は2回め、1回めは前回のブログをどぞ、です。
3回めは夜、アップします。
━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─
BGM スタート
j.d.souther you are only lonely
真夜中の海。
波間に浮かぶ月に向かって、ボクたちは歩いた。
けど、歩いても、決して月まで、たどり着けない。
月は、距離を縮めてくれない。
「ねぇ、アイダ君。もういいよ、このへんで。
月までは、無理みたい」
ヒロキたちの声はもう聞こえない。
ずいぶんと歩いてしまった。
「うん…。
聞きたいコトがある。
あのな、大事そうに抱えてるのなんだ?
ユキちゃん、何をもってる?」
「アレ、アイダ君、知ってたの?」
「そりゃ、わかるよ、しっかりと大事そうに、もってるんだもん」
「アハハハ、ばれてたか。
隠してたんだけどさ」
隠せてなんかまったくない。
Tシャツの下で、しっかりと押さえてたじゃん。
「まぁ、いいよ。教えてあげる。
ワインの瓶」
「そんなモンどうするの」
「うん、
中に手紙が入ってる。
海に向かって投げる。
そしたら、ドンブラコ、ドンブラコ、この瓶は旅をする。
そして、遠い遠い、アメリカまでたどりつく。
たどり着いてさ、誰かに拾われたら、アタシの願いがかなう」
「なに、お伽噺みたいなコト、言ってんのさ」
「アハハハハ…」
「子どもみたいなヤツだな」
「悪かったな、アイダ~、オマエに言われる筋合いはないぞ」
ユキちゃんは、
ちょっと怒ったように、おどけて、乱暴にそう言いはなった。
「手紙入ってるのか」
「うん」
「何書いた?願いってなんだ?」
「うん…」
「アメリカ人、読めるのか?」
「うん、読めないと思う。日本語で書いた」
「じゃあさ、意味ないじゃん」
「うん、でも、いいの、読めない方がいい。
恥かしいこと書いちゃった」
そう言って、ユキちゃんは、黙っちゃった。
どうしちゃったんだろう、ボクは。
なんか、ユキちゃんがまぶしい。
青い月がユキちゃんを照らす。
「何書いたんだか、教えてくれない」
知りたかった。
「やだ。ナイショ…」
波の音が、地球の鼓動みたく聞こえる。
「アイダ君さ、投げてくれない、この瓶。
アイダ君が、投げたらさ、きっと、きっと、
アメリカに着くような気がする」
「何書いたんだか、教えてくれたら、投げてもいい」
「あ~、アイダ~、なんだぁ、オマエ、交換条件を出すかぁ…。
まぁ、いいか…。
でも、なんか、恥かしいな。
でも、いいよ。
教えてあげる。
また、大切な人に会えますようにって…」
「あっ、ユキちゃん、失恋でもしたか?」
真夜中の月、
なぁ、月よ、かなえてくれ。
狼男が羨ましい。
嫉妬…だな、
哀しくなった。
ボクは、絶対に、狼男になれない。
「こら、アイダぁ~、茶化すなぁ~。
だから、だからさ、アイダぁ~。
オマエはダメなんだ。
鈍感、このヤロー。
やっぱり、アイダは、鈍感なヤツだ」
ユキちゃんは、
またまた、乱暴な口調でそう言うと、
どういう訳か、だまってしまった。
なんとなく、バツが悪くて…。
彼女が大切そうに抱えてた瓶を、ボクは乱暴に、剥ぎ取り、
「わかった。投げる」
コルクの栓は、うん、ダイジョブ。
これなら、海の波にもまれても、外れないだろう。
思い切り、
海に向かって投げた。
瓶と一緒に大切なモノを、ボクは投げちゃった気がした。
投げずに自分でしっかり、もってればな…。
でも、投げちゃった。
〈to be continue〉
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波間に浮かぶ月に向かって、ボクたちは歩いた。
けど、歩いても、決して月まで、たどり着けない。
月は、距離を縮めてくれない。
「ねぇ、アイダ君。もういいよ、このへんで。
月までは、無理みたい」
ヒロキたちの声はもう聞こえない。
ずいぶんと歩いてしまった。
「うん…。
聞きたいコトがある。
あのな、大事そうに抱えてるのなんだ?
ユキちゃん、何をもってる?」
「アレ、アイダ君、知ってたの?」
「そりゃ、わかるよ、しっかりと大事そうに、もってるんだもん」
「アハハハ、ばれてたか。
隠してたんだけどさ」
隠せてなんかまったくない。
Tシャツの下で、しっかりと押さえてたじゃん。
「まぁ、いいよ。教えてあげる。
ワインの瓶」
「そんなモンどうするの」
「うん、
中に手紙が入ってる。
海に向かって投げる。
そしたら、ドンブラコ、ドンブラコ、この瓶は旅をする。
そして、遠い遠い、アメリカまでたどりつく。
たどり着いてさ、誰かに拾われたら、アタシの願いがかなう」
「なに、お伽噺みたいなコト、言ってんのさ」
「アハハハハ…」
「子どもみたいなヤツだな」
「悪かったな、アイダ~、オマエに言われる筋合いはないぞ」
ユキちゃんは、
ちょっと怒ったように、おどけて、乱暴にそう言いはなった。
「手紙入ってるのか」
「うん」
「何書いた?願いってなんだ?」
「うん…」
「アメリカ人、読めるのか?」
「うん、読めないと思う。日本語で書いた」
「じゃあさ、意味ないじゃん」
「うん、でも、いいの、読めない方がいい。
恥かしいこと書いちゃった」
そう言って、ユキちゃんは、黙っちゃった。
どうしちゃったんだろう、ボクは。
なんか、ユキちゃんがまぶしい。
青い月がユキちゃんを照らす。
「何書いたんだか、教えてくれない」
知りたかった。
「やだ。ナイショ…」
波の音が、地球の鼓動みたく聞こえる。
「アイダ君さ、投げてくれない、この瓶。
アイダ君が、投げたらさ、きっと、きっと、
アメリカに着くような気がする」
「何書いたんだか、教えてくれたら、投げてもいい」
「あ~、アイダ~、なんだぁ、オマエ、交換条件を出すかぁ…。
まぁ、いいか…。
でも、なんか、恥かしいな。
でも、いいよ。
教えてあげる。
また、大切な人に会えますようにって…」
「あっ、ユキちゃん、失恋でもしたか?」
真夜中の月、
なぁ、月よ、かなえてくれ。
狼男が羨ましい。
嫉妬…だな、
哀しくなった。
ボクは、絶対に、狼男になれない。
「こら、アイダぁ~、茶化すなぁ~。
だから、だからさ、アイダぁ~。
オマエはダメなんだ。
鈍感、このヤロー。
やっぱり、アイダは、鈍感なヤツだ」
ユキちゃんは、
またまた、乱暴な口調でそう言うと、
どういう訳か、だまってしまった。
なんとなく、バツが悪くて…。
彼女が大切そうに抱えてた瓶を、ボクは乱暴に、剥ぎ取り、
「わかった。投げる」
コルクの栓は、うん、ダイジョブ。
これなら、海の波にもまれても、外れないだろう。
思い切り、
海に向かって投げた。
瓶と一緒に大切なモノを、ボクは投げちゃった気がした。
投げずに自分でしっかり、もってればな…。
でも、投げちゃった。
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