クルッとストンで… in 札幌…#012 | 魔法の呪文をふりかけて…ポンポコ コンコン
どもです。Kiriです。
長い長い話になってしまった。
急いで行ってみよう。

という訳で、前回は↓


さぁ、BGMも行っちゃう。
よかったら聴きながら、お読みくださいな。

前回のBGMと同じグループ
raujika little pico


「あのぉ~
そこの素敵な女性の方…
あのぉ、お尻から尻尾が…」

笑い声がやんだ。

さっさと逃げればいいのになぁ。
オイラ、何、話しかけてるんだろう。
今、思いだしてみると、
アレレレ、何やってるんだと思う。

人って
予想外な事がおきて
それが、自分の常識をはるかに超えちゃうと
まともな行動がとれなくなるのかもしれない。
とくにオイラの場合、その傾向は強いかも。

尻尾フリフリの素敵な女性…。
オイラの常識をはるかに超えてる。

で、また、どうでもいいことを考えてた。
尻尾が…の後は、なんていうんだろう。
ついてますよ…。
ちがうか、出てますよ。
う~ん、ピンとこない。
ありますよ…か。

また、話しかけてしまった。
「尻尾、尻尾、尻尾ですよ」

彼女は、振り向いて
オイラを思い切り睨んだ。

こわっ。

そしてまた前を向き
それから、
右手をお尻にもっていき
その手が、尻尾に触れる。

その途端、
なんだか、妖かしから不気味なオーラが消えた。
おっ、どうした、どうした。
恐いムードが一気になくなった。
まったく、恐くない。

そして脱力したような、ショボンとしたオーラ。

女性は、また振り向いた。
失敗しちゃったよ…
表情に書いてある。
情けない顔をしていた。

それから、彼女はまた、前を向き直し
思い切りジャンプした。
クルっと空中で1回転。
ストン。
着地と同時に白い煙がどこからともなく沸き上がり
妖かしは煙に包まれる。

クルッとストンで、妖かしはまた化けた。

そこに立ってるのは
そう、オイラだ。
しかも、かなり前のオイラ。
妖かしは、若い頃のオイラに化けた。
それにしても
オイラのカッコ、みすぼらしいなぁ。
観てられない。
あ~あ。

そのとき、オイラには、その妖かしが正体がわかった。
というより、思いだした。
そう、これまで、何度か会ったコトがある。
ときとして
どこからともなくオイラの前に姿をみせる
ドジで、情けないタヌキ。

ヤツは、また、お尻に手をやり
尻尾を確認している。
ふふふふ、ホント、やることがわかりやすい。

手は何にも、ふれない。
尻尾ないんだものな、当たり前だ。
手をヒラヒラさせ、再度、確認する。
それから、オイラをみて
ニコっと笑い、得意そうな表情をする。
誇らしげなオーラとともに。

完璧に化けれたぞ。
オラ、すごいだろ!
顔に書いてある。

その瞬間、またまたヤツは煙に包まれる。
そして、本来の姿を現わした。

予想通り、タヌキがいた。
あいかわらず、ちっちゃいなぁ。
でもって、あいかわらず間が抜けた顔をしている。

ついついからかいたく、なる。

「おい、イタチ。久しぶりだな」

「こら、オマエ、またからかってるな、オラのこと。
で、その後にオラを怒らせようと思って
キツネって言うんだろ。
オマエは、単純だから考えてるコトがすぐわかるぞ」

「言わない、言わない。特別なアライグマだろ」

「ちがう、特別なタヌキだ」

おおお、怒った、怒った。
ホント、わかりやすい。

「そうだったな。
特別なタヌキだ。
化けるのに何度も失敗するし
空から落ちるし
ホント、特別な
特別にドジな、タヌキだったよな」

ヤツの目がウルウルしだした。
ちょっと、いいすぎたかな。

そう言えば、コイツ、
あきらめないんだよな。
なんど、なんど、失敗しても
チャレンジを続ける。
あれは、なかなかできない。
そこは大したモンだ。
そんなことを考えてたら
なんだか、申し訳ない気がしてきた。

言い過ぎたな。
ゴメンな、と言おうとした瞬間

何者かがオイラの足元から背中へ
駆け上っていった。
そして、オイラの肩に肩車をするように
足をかけ、座り込み

ポカポカポカポカ
オイラの頭をすごい勢いで叩き出した。

いてててぇ~。

「アタシの彦様に、オマエ何を言う。
黙って聞いてれば
調子に乗って。
ひどいヤツだ。
成敗する」

「お~。
織姫殿、ちょっと待ってくれ」

ドジなタヌキが焦ってる。
慌てて喋りだす。

「そいつは、口は悪いけど
悪いヤツじゃない。
ちょっとバカなだけだ」

オイラは、殴られながらも思った。
あっ、コイツ、ドサクサに紛れて
好き放題なコト、いってやがる。

織姫殿と呼ばれたヤツが
叩くのをやめ
なんだかかわいらしい声で
しおらしく反応した。

「でも…」

「いいから、いいから。
大丈夫、大丈夫。
どっちかというと
味方みたいなモンだ。
単純なヤツだけど。
オラを助けてくれたこともある」

コイツ、ドサクサに紛れてまだ言ってやがる。
それにしても、ビックリした。
いてぇ~なぁ。

ん? ん? ん?
はて?
彦様に織姫殿。
はて、はて
どこかで聞いたことがあるような…?

織姫殿がオイラの肩から
飛び降り、オイラに向かって頭を下げた。

「すまないコトをした」

おおおお、かわいい顔をした女ダヌキ。

彦サマ、織姫殿…
もしかすると…

今日は7月11日だし。
もしかすると
七夕の…ふたり。

〔to be continued〕

さぁ、ポンポコのブログか、ヴィアーレのブログか?
どちらかに続きます。


それにしても
バタバタ状態の中
宣言した週に1回のブログアップ。
なんとか、ここまでできてる。
来週、あと1回、アップできたら
1か月は、とりあえず成功。

でも、できてないことがある。
皆さんのブログに行けてない。

ホント、申し訳ないです。
11月こそは…。