現在手持ちのMacBookAirは、

  • Core i5 1.4GHz
  • 13inch ディスプレイ
  • 4GBメモリ
  • 128GB SSD

の2014年Earlyモデル。

 

メールやインターネット閲覧程度であれば、いまでも問題無いスペックだが、ちょっとした開発を行うと、ずいぶんと心許ない。既に保証の対象期間からも外れていることだし、失敗覚悟で改造する事にした。

 

メモリはマザー直付けなのでどうしようもないとして、SSDは出来れば増量したい。さすがに内蔵ストレージ128GBというのは、現状あまりに少なく、大したアプリケーションやデータは置けない。事実TranscendのJetDriveをSDスロットに挿して、データやらアプリやらを置いていた。JetDriveは移動時に何かの弾みで接触が切れることが希に有り、その場合、システムから見えなくなることも。

 

いろいろ調査をしてみると、SSDは置換可能。ただし、Mac側のインターフェイスは一般的なものとは異なるので、変換するアダプタを用意する必要がある。

まず、以下のものを手に入れる。

1TBのSSDとして、

Samsung SSD 1TB 970 EVO Plus M.2 Type2280 PCIe3.0×4 NVMe1.3

 

変換アダプタとして、

M.2(NGFF type 2280)SSD (AHCI&NVMe) から Apple Macbook Air 2013, MacBook Pro (Retina, 13-inch&15-inch, late 2013) A1465 A1466 A1502 A1398 用 128G 256G 512G SSDに変換するアダプタ
をAmazonで入手。

 

さらに、MBAの裏蓋を開けるドライバが必要。当初トルクドライバで事足りるだろうと、トルクドライバセットを買ったが、これが合わない。トルクねじは6角形の星形だが、MBAの裏蓋は、5角形の星形というかなり特殊なもの。

これは、

アネックス(ANEX) 特殊精密ドライバー 5溝 1.2 No.3470-G
をAmazonで入手。

一方で裏蓋を開けた後、SSDを固定しているねじは、一般的なトルクねじである。

 

さて、一通り揃えて、MBAに組み込んで、Macをリカバリモードで起動(Cmd+Rを押しながら電源オン)。

悲しいことに、全くSSDを認識しない。

仕方が無いので、

N.ORANIE USB3.1 HDDケース NVMe PCIE HDD エンクロージャー M.2 - USB Type C 3.1 M キー SSD ハードディスクドライブケース 外付けモバイルボックス デスクトップPC用 ホワイト
を手に入れて、外付けSSDとして、OS(10.14)をインストール。これは上手くいったので、そのOSインストール済のSamsung 970 EVO PlusをMBAに組み込んで起動。

ところが、起動途中で必ずクラッシュ。

 

最初、アダプタの不良を疑って、

Sintech ST-NGFF2013-C NGFF M。2 PCIe SSDアダプタカードforアップグレードSSD mz-jpu128t sd6pq4 m-128gの2013 2014 2015 Macbook

を購入し、差し替えてみるも、症状は同じ。

さらに調べてみると、

Samsung 970 EVO Plusについては、途中でクラッシュすることが報告されていた。

 

ネット上での動作レポートは主として、Samsung 960 EVOで、辛うじてSamsung 970 EVOであれば動作するようだ。ところが、これらは今は入手困難。

 

さらなる出費は痛いが、入手可能な別の動作実績のあるSSD、

Crucial SSD M.2 1000GB P1シリーズ Type2280 PCIe3.0x4 NVMe

を購入。

今度は上手くいった。変換アダプタはどちらでも動作。

 

ただ、やはり容量が大きいと消費電力が大きいのか、USBに何かしらの機器(外部電源供給のHDD等も含む)を繋ぐと、不安定になるようで、クラッシュすることもある。TimeMachineを外付けストレージで使う場合には、少々つらいところはある。

また起動時にSSDを認識せず、フォルダアイコンに?マークが表示される事がある。その場合、一旦電源を落として深呼吸してから上げ直すと上手くいく(笑)

 

次に電源周りを変える。純正のMagSafe2用のACアダプタは脆いし高いで、いい事がなにひとつ無い(ACアダプタ寄りのケーブルがすぐ断線する)。

そこで、一般的な60W程度のUSB-CのACアダプタを用いて、USB-CとMagSafe2の口を持つケーブルがあれば、ケーブルが断線しても、高価なACアダプタを購入することなく、ケーブルだけの交換だけで済むのでは無いかと、いろいろ調査。Amazonでは見つからなかったが、中国(Alibaba)で売っているのを発見。一本1500円と、SSDに比べれば人柱になれるだろうと、2本購入。

New Replacement USB-C type To MagSaf *2 T tip cable Cord For Apple Macbook Retina Pro Air 45W 60W 85W Charger power adapter

中国製故いろいろ怪しいところはあるが、注文して、2週間ほどで手元に届く。

使ってみた感じすこぶる良い。

ちなみにUSB-Cの60WのACアダプタは、ビックカメラで適当なものを購入。

 

これで、全体的にはかなり快適な環境になったので、あと4、5年は持つのでは無いか。

 

ちなみにSamsung 970 EVO Plusの方は、外付けのケースに入れて、外部ストレージとして再利用。1Tのモバイルストレージは少々大きいが、使い道を探さないともったいない。

(ただし現状、Macでフォーマットしようとすると、強制的にADFSになってしまうので、どこかでexFATでフォーマットできないか画策中)

 

最近のMacBookは、あのぺこぺこキーボードのお陰で、使いづらい事この上なく、持ち運びの容易な古いモデルのMac Bookがサクサク動くことには、大きな意味がある。

 

尚、試す場合には自己責任で。

 

西上州は上州(群馬)の西部、一般的には高崎の西部から長野との県境にかけて広がる山魂と言ったところだろう。

その一番北に、まさに鋸の歯のような稜線を従えるのが、妙義山魂。狭義では表妙義と呼ばれる領域、広義にはその北に隣接する谷急山を盟主とする裏妙義まで含まれるらしい。

 

西上州にある数多の魅力的な山の中でも、飛び抜けた存在感と知名度を誇る、この妙義のうち裏妙義に挑戦する。最近は易しい低山に行くことが多く、身体に喝を入れるという目的もある。

 

全山ほぼ破線ルート。一筋縄ではいかない。国内の一般ルートでは最難関の一角を占める山だ。それでも標高はやっと1000mを超える。

 

横川の駅を起点に御岳コースをのぼり、鍵沢を降るルート。縦走好きには珍しく縦走はしない。そうやすやす縦走させてくれる山ではない事は覚悟しているので、まずは忠実に基本を辿る。

 

横川の駅をしばらくアプトの道沿いに歩き、確氷関所の手前で旧道にでる。麻苧吊橋の先が御岳コースの登山口兼、麻苧の滝遊歩道の入り口だ。

 

麻苧の滝までは整備された階段道。遊歩道を離れるといきなり核心部。2m程の断崖で、小沢が滝になって落ちているのが嫌らしい。斜度はほぼ90度で、鎖を頼りに上る。オーバーハングになっていて、下りにとった方がさらに嫌らしい。その後、スラブのトラバースに鎖がかかる箇所が二箇所。このあとの、このコースの状況から見ると、ここは軽いジャブ程度の核心部。

 

(遊歩道)

 

(最初の鎖 - 小滝の右を登る)

 

(鎖のヘツリ)

 

麓の岩場を越えると、しばらくは「普通」の急登。急登がひと段落すると、左手が所々開けて、鉄道文化むらの敷地が箱庭のようにみえる。眼下はほぼ麓まで垂直に切れ落ちている。道はほぼ稜線を辿るが、細かい踏み跡が混雑している場所もあって、わかりづらい箇所もある。事実何度か道を誤り、引き返している。特に御岳の手前で、谷を巻くように伸びる道はわかりづらく、また日陰のため4月に一度このコースをトライした際に、残雪が残っていて撤退した。

 

(確氷鉄道文化むら)

 

コースのメインは、御岳を過ぎてしばらくしてから。

斜度70度ほどの岩壁に伸びる一本の鎖。鎖を頼ろうにも足場は少なく、また、あまり靴底のフリクションが効かず、立ち往生してしまった。踏み跡はその先10mほど続き、鎖以外のアプローチも、先人は探したのだろうという形跡が色濃く残る。無理すれば登れないことはなく、いくつかのラインをトライしてみるも思わしくなく、もう諦めて帰ろうかと思い、最後に鎖のラインよりやや右側を強引に鎖を頼って登ったところ、ここはフリクションが効き、登り切ることができた。

 

結局ここで15分〜20分程立ち往生していた。足場に二三本の鉄杭があれば、もう少し易しいのだが。結果として振り返ると、ここ御岳後最初の鎖が、このルートのメインだった。下りはどうだろう。かなり怖い思いをするのではないだろうか。

 

(核心部の鎖)

 

 

鎖は御岳の前後と、その先の小ピークまで連続して現れ、「危」のマークのあったところは、文字通り、かなり危険な箇所だった。

狭く切り立った稜線を辿るため、巻くこともできず、アップダウンが続き、かつ、危険箇所が多いというのが、この尾根の性格だろう。

 

旧国民宿舎から伸びる籠沢コースと合流するとすぐ、丁須の頭の直下に出る。丁須の頭の基部へは、やや傾斜の厳しいゴツゴツしたスラブを登る。鎖は下りでは有難いが、登りはなくてもなんとかなる。

 

今回は、丁須の頭の肩までは行かなかった。

基部からは丁須の頭の、特徴的な「丁」の字に見えないのはちょっと残念。基部もそう広い場所ではないが、肩はかなり狭いようだ。

 

(丁須の頭基部への登り)

 

(丁須の頭)

 

(無名峰?)

 

(稜線)

 

鍵沢コースは、御岳コースと比べると、数段レベルは落ちる。妙義の事だから、けったいな高巻きなどあるのかと思ったが。


稜線から離れた直後の長いルンゼの下りを鎖を頼って下ると、沢沿いの広い谷間を下っていく。

落ち葉が多く、踏み跡はほとんど当てにならないので、ピンクのリボンと黄色のペンキを頼りに歩く。これらは常に視界に入るほど豊富にある。全体的には傾斜は緩いが、一箇所、滑滝の水際を下る箇所は要注意。鎖のような補助もなく、慎重さが求められる(鎖があればあるで、却って頼ってしまい、バランスを崩す可能性は否定できないが)。

 

また、もうすっかり下って終わりだろうと思われるほどの、最後の最後に長いロープ&鎖&梯子が。しかも岩場ではなく、ぬかるんだ土の急斜面。ある意味、岩よりも質が悪い。ここを下りきると登山口まで数分の歩き。

 

(鍵沢最上部の長いスラブの鎖)

 

(滑滝ー左側の岩壁に沿って進む)

 

(最下部の長いロープ&鎖、最上部にハシゴ)

 

全体として、鎖に頼らざるを得ない箇所がいくつかあり、そういう意味では、ややフラストレーションは溜まる。翌日の筋肉痛もこれまでの山登りではあまり体験したことのない、上半身の筋肉痛という、まさに全身運動となった。距離に比して体力の消費は激しく、流石に破線ルート、一筋縄ではいかない。

 

今回は三方境や谷急山方面へは、足を伸ばさなかったが、いずれ機会があれば挑戦してみたいとは思う。(それには、もちょっとペースを上げねば。。。)

 

御岳登山口 8:10 - 産泰山 9:22 - 御岳 10:21 - 丁須の頭 11:35/12:05 - 鍵沢登山口 14:00

竹芝から船で八丈に近づくと、オリオン座の三連星のように綺麗に3つの山が並ぶ。一番大きく、形の良いのが八丈富士、ゴツゴツとした三原山、三角形のピラミダルな八丈小島の大平山。標高は順番に800m台、700m台、600m台と並ぶ。

 

八丈島自体、歴史の異なる二つのピーク、八丈富士と三原山の鞍部の平地に、多くの生活空間が集中する。

 

854mの頂上から海岸線まで流れるような稜線を従える、八丈富士に登る。海抜0mからの登山が可能な山だが、通常は標高540m程にある登山口まで、車やバイク、自転車などを使ってアプローチして登るのが一般的だ。

(案内版)

 

底土野営場にテントを張って八丈富士を目指し、麓から歩く。空港道路を30分ほど歩き、富士登山口交差点を右折し、道なりに進む。一ノ鳥居を右手に見て暫く進むと、やがて民家もなくなり、つづら折りを繰り返す山道になる。視界は思った程は利かない。後ろから、タクシーやら車やら、原付が追い抜いていく。中腹には二ノ鳥居への道がジャングルの中に伸びている。100mほど踏み跡を分け入り、左手の斜面を半ば強引に登ると粗末な鳥居がある。供え物がある事から、定期的には人が入っているのだろう。

(一ノ鳥居)

 

(二ノ鳥居への入口)

 

(二ノ鳥居)

 

富士登山口交差点から1時間ほど歩くと、鉢巻道路とぶつかり、さらに五分ほどで実際の登山口が現れる。沢山の車が駐車してある。中には自転車でアプローチする強者もいる。下りは楽だろうが登りは地獄だ。

 

さて、ここからは1200段以上の階段が続く。比較的落差の大きな階段なので、真面目に登ると結構堪えるかも知れない、階段の右手、左手と交互にスロープも用意されているので、ひとのいないときにはスロープを利用すると大部楽になる。ただし、途中数カ所現れる手摺りは階段の中央にあり、途中でスロープが切れると、手摺りが終わるまでは強制的に階段歩きとなる。丁度中間地点に、あと640段の手書きの標識あり。

 

(登山道)

 

基本難所はないので、ジーンズなど軽装で登っているひとも多い。ただ、動き易い服装の方が楽だろう。

 

山頂の一角に来ると、お鉢巡りの道と、火口部にある浅間神社への道が分かれる。浅間神社へは中央火口丘を回り込むように10分ほど歩くと小さい園地に出る。途中道はぬかるみ、森は深いので全く異なる雰囲気が味わえる。本土の森とは異なり、ジャングルという表現がぴったりの、鬱蒼とした山だ。園地の手前に三ノ鳥居。奥からは小穴と呼ばれる、深い陥没地覗くことが出来る。

 

(浅間神社参道)

 

稜線に戻ってお鉢巡り。お鉢巡りは時計回りが原則だそうだが、中には知らないのか反時計回りの人とすれ違う。山頂稜線は両側が切り立っている箇所もあって、対向は避けた方が無難だと思われる。また、この日はそれほど風は強くなかったが、同様の理由で風の強い日には注意した方が良い。滞在中、八丈島は風が強い日が多かったので、風に対する警戒はしておいた方が良い。

 

(山頂)

 

(三原山)

 

(お鉢巡り)

 

このお鉢巡り、最高に楽しい。今までいろいろと山に登っては来たが、五本の指に入るほどの爽快感が味わえた。緑の山頂稜線、白い雲、青い空、そして眼下に広がる海。箱庭のように広がる八丈の町並み、町の中央部にどっしりと座る空港もまたよい。視線をずらせば、火口の荒々しく、深い崖。長いこと船に揺られて来た甲斐がある。(東京の島嶼部では唯一、ジェット機で来られるけれど)

 

(小穴)

 

技術的な困難さもなく、この景色に巡り会えるのであれば、最高のハイキングが楽しめると思う。中腹の登山口までは車で横着も出来るし。

 

帰りは、ふれあい牧場に寄り道をしてから、途中空港・大賀郷への道が分けていたのを、登りの時に見つけていたので、そっちを取る事とした。当初ただのショートカットだとばかり思っていたら、全然違う道で、最終的には空港ターミナルに下る、荒れた林道だった。歩く分には問題無いが、おそらく車高の高いオフロード車であれば走れるだろうけれど、かなり険しい道だった。ただし、しっかりと轍は残っていて、比較的最近までは使われていたのかも知れない(大賀郷側の林道入口は通行止めになっていた)。地理院の地形図では点線になっている。

(ふれあい牧場)