5/18 梅田ALWAYS、「ホジェリオ・ソウザ 日本ツァー2025 in 大阪」。メンバーは
渡海真知子(ボーカル)
Rogério Souza(7弦ギター)
澤田直之(バンドリン)
幸枝(フルート)
山田裕(7弦ギター)
長岡敬二郎(パーカッション)
ショーロってどんな音楽?と興味津々に訪れた僕を待っていたのは実に軽やかで自由な音楽。でもとても自然な肌触りなのです。ブラジルから来られたホジェリオ・ソウザ氏はショーロ アレンジの大家でもあり、出版された楽譜は日本でも演奏され、ショーロ愛好家には広く知られているとの事。
今回のライブは全曲ホジェリオ アレンジ、しかも1stは日本から参加のメンバーそれぞれが持ち寄ったオリジナル曲を中心に披露する、というワクワクの企画。7弦ギターが2本、そこにバンドリンが加わるとい撥弦楽器メインの編成はとても音数が多いのに、各人の音がはっきり聴こえると感じました。澤田さんのバンドリンがはっきりと耳に届く澄んだ高音を響かせ、山田やーそさんのベース音も奏でる7弦ギターがそれをすかさず支え、すばやい反応に満ちた音楽。ひとつひとつの音は決して大きくなり過ぎず艶やかなままで楽想豊かに絡み合い、生み出された主旋律がまるで手厚く守られて進んでいくかの様な賑やかな心地よさがあります。ホジュリオさんは右手親指に指輪状の謎のピック?をはめ、親指一本でピック弾き、同時に他の4本の指で指弾きと実に多彩な音色、テクスチュアを演じわけられます。梅田ALWAYSはモニター画面に大きく奏者の姿が映し出されるので、同じ弦でもピックではじく音と叩く音の違い、また指弾きでも通常のボディ中央で弾く音とフレットの上で弾く音の違いがある!? と技の連続についても見とれてしまいました。
メンバー各自のオリオジナルはスリルのある急速調、またゆったりとワルツだったりとそれぞれに楽しい趣向。幸枝さんのフルートも細かいタンギングを聴かせたり、芯のある太い音を丁寧に響かせたりと華やかに映えます。今日聴かせていただいた極上のショーロは、にぎやかに各楽器が絡みあう進行の中で、自然な強弱のアコースティックな響きが保たれたまま、豊かなアイデアが込められたメロディが心地良く歌われる音楽でした。クラシックに近いテイストのアンサンブルの様でもありながら、JAZZフュージョンの様に細かく入り組んだアレンジ、アドリブも挿入され全方位的な音楽でもあるのですが、何と言ってもこの「無理のない自然な強弱」が絶品。JAZZのように激しいアクセントや耳に強く残るブルーノートもなく、それでいて華やかさ、にぎやかさを存分に盛り上げてくれるスキのないアレンジがまた圧巻。リズムに乗って我が身を揺さぶりつつどっぷりと聴き込んでも良し、もしくはこの洗練ぶりに心地よさを得て、ただあっさりと聞き流しても良し、と聴き方を強要しない優雅な優しささえ与えてくれます。なので、ライブ告知動画にあった「全ての音楽ファン必見 ♪」というコピーは大げさでなく本当です!納得しました。
このノリを生み出す要となっているのは長岡さんが手に持つパンデイロ。この小さな1台だけでバスドラ、スネア、ハイハットのドラムセットの音が表現できてしまうからすごい。聴いているとサンバのリズムにグイグイ乗せられてしまう、と言いたいのですが歴史的にはショーロがサンバの源流なのだそうです。
2stでは渡海真知子(vo)さんが参加され、アリ バホーソ、ドリ カイミ、ピシンギーニャなどの名曲を演奏。これらブラジルの名曲は途中で大胆な転調や高低の切り替わりのがあったりするのですが、渡海さんは瞬時にドカンと情熱的にぶつけてこられて熱い手応え。名手揃いのバンドを背景に、歌詞の意味に深く入り込んでありったけの情感を表現する歌声で、いっそうスケールの大きくなった音楽を体験させて頂きました。
僕のようにJazz、サンバ、ボサノヴァなどを聴くリスナーでもこんな本格的なショーロまではちょっと聴く機会が少ないのではないでしょうか。こんなにも洗練されているのに何と暖かみのある音楽なのでしょう!素晴らしいライブ、特別な体験をありがとうございました。またお伺いしたいです。







