6年間の沈黙を破り、ゴロー(vo)、ぴあぴ(vo)、シゲゾー(kb)の「招福ハレルヤ」が活動再開! 9/23 Vi-code での単独ライブに行ってきました。

ぴあぴ&シゲゾー のお二人はかつてTVアニメ らんま1/2 のエンディング テーマ“虹と太陽の丘”をリリース。キラキラとした青春の夢にと切なさに泣かされそうになる名曲で、アニメソングの枠を超えて柴咲コウさんにもカバーされました。シゲゾーさんはその後もTV、映画、ミュージカルの楽曲にと活動の幅を拡げられてきました。ぴあぴさんはすでにプロデビューされていたゴローさんと出会い、ツインボーカルのユニット「Q Japan」 を結成。それぞれに充実のキャリアを重ねられてきた3人が集まって、シゲゾーさんの「これをやりたかった!」というオリジナル曲を極上のPOPSに仕上げて次々と発表。
このユニット、いちばんの元気発信力の源はゴローさん。ちょっとしたシャウトを交えたり、コミカルな歌詞になると見逃さずコブシを効かせてわずかに音程を外してみたり、心洗われるバラード曲では一転してビブラートを抑えた優しい声を披露したり、とステージ上を休まず動き回るアクションそのままにとても情報量の多い、楽しさいっぱいの歌唱。かつてこの招福ハレルヤが始まった頃、ゴローさんはシゲゾーさんの曲のPOPな楽しさを意識された?のでしょうか、ご自分の歌唱スタイルを模索試行、変えて行かれた期間があった様に僕は思います。短期間でそんな大胆な事ができるなんてプロ ミュージシャンの力量に感服しておりました。ゴローさん&ぴあぴさんのYoutubeを訪れてみると、ライブ配信だけでなく楽曲作成の過程や遊び心のある歌ってみた動画などなど、いつも予想以上に内容豊富な楽しさなのです。
ゴローさんとぴあぴさん、互いにメロディだったりハモリだったりと入れ替わり曲を華やかに彩ってくれます。僕がぴあぴさんに感じてるのはバンドの芯になるような確かな存在感。かつてのシゲゾーさんとの活動があったからなのか、シゲゾーさんの目一杯フル装備のサウンドが、ちょっと控えめの様でいて実は自信満々、みたいなぴあぴさんのボーカル キャラクターにぴったりに作られているように感じてしまいます。ライブのトリを飾る大曲“セブン カラーズ”のラストで聴かせてくれるぴあぴさんのスケールの大きなスキャットはファンにとって「これを聴かないと帰れない」的な名シーンになっています。
突然の復活と6年間のブランクを感じさせない充実のライブステージ、僕たちファンにとってこんな嬉しいことはありません。シゲゾーさんの楽曲は仲間と共に生きる喜びや感謝、命へのありがたみなどを描く温かい歌詞にアコースティックとシンセ群が程よくブレンドされている印象。少しの英語挿入があるものの、僕たちの世代にも聞き取りやすい日本語歌詞。なので、サウンドもグルーブも80年代日本のシティ ポップス風がメイン、とも言えそうです。親しみやすい歌詞、メロディを重ねながらも凝った転調、豊かなコード使いを経て、あっという間にマックスの感動へと誘われる隙のない構造はさすがのミュージカル製作者シゲゾーさんの力量。“感謝の歌“は本当にミュージカルのフィナーレシーンのようで、たった3人でこんなに興奮と感動を与えてくれるなんて凄い!
加えて、エスニックな要素があちこちに散りばめられているのも魅力的です。シゲゾーさんが愛好する日本の民謡、神社のお祭り風景のような旋律はもちろん、“極上ムトルルク“はトルコ風に、“恋はワヤンクリ”は計算され尽くしたテクノポップ サウンドにガムランを加味して、とその多彩さに驚かされつつも、聴けばどれもPOPな楽しさで最高に盛り上がってしまいます。バンド休止中の6年の間にこんなに日本のシティ ポップスが世界から注目されるなんて予想もしませんでした。一周まわって、なのですが招福ハレルヤは今や誰もが心地よく聴けてしまうスタイルに違いありません。それとこんな事を言うのは僕だけかもしれませんが、「Adoや米津玄師などの今の J POPのヒット曲はトルコの音楽に似ている」と思っていました。ギクシャクと音程が飛躍し、あえて無骨さを強調するマイナーメロディ、息苦しいほどの単調で激しい縦乗り。昔からのトルコ名物の軍楽隊の大きなシンバルや太鼓を打ち鳴らしても似合いそうですし、今のトルコ音楽にもそんな雰囲気があります。
2019年に発表された“極上ムトルルク”は先見の明だったのか時代を先取りしすぎたのか?今日、この曲の間奏でシゲゾーさんの秘密兵器「アンデス25f(日本のスズキの鍵盤リコーダー)」のチープな音色に操られ、会場の全員がぴょこぴょこと踊り出すという不思議な光景を見ていると「強風オールバック」というチープなリコーダーの曲が3年前にネットを席巻していたと思い出されました。次回のライブはまだ未定なのだそうですが、これほど見事に作り込まれたアイデア溢れる楽曲、プロの力量を見せつけるパフオーマンスに魅せられ、僕はこれからもこのユニットのご活躍を是非ともお願いしたいです。“極上ムトルルク”のYoutubeを楽しく視聴しつつ、次回のご活躍を待つとしましょう!
極上のライブをありがとうございました!






