12/19 フラットフラミンゴ。エスペランサ(Masumi&大岸康雄)にスペシャルゲスト パンデイロの名手長岡敬二郎を迎えてのライブに行ってきました。
まずはエスペランサのお二人だけが登場され、この時期やっぱり聴きたいXmasソング、王道の“The Christmas Song / Mel Torme“を。もう既にギターとボーカルは息ぴったり。康雄さんのギターはイントロで“戦場のメリークリスマス”をさらりと導入、彼らしいスムーズな音楽的センスを匂わせるワクワクの幕開けでした。
そして長岡さんのパンデイロも参加され ピシンギーニャの甘美なメロディ、“素晴らしき世界“。三者一体のグルーブはブラジル音楽ならではの心地よさ。やはりこれは4分の2拍子なのでしょうか、1拍を四つ打ちのパンデイロは強拍を尖らせるのではなく、隠し味の様なアクセントを各所に絶妙に散りばめながらの賑やかな進行感。他のダンサブルな音楽は、ロック、ファンクでも他のラテン音楽でも強拍が「ドカンとくる重さと力強さ」でノリノリ、と言えるかも知れません。ブラジルのビートは軽やかなようでいて、機関車のシリンダーがグイグイと車輪を回転させて押し進めて行くかの様な「もう止められないような進行感」があって僕は独特の魅力を感じています。
康雄さんがギターから鉄弦のカバキーニョに持ち替えての演奏もあり、硬質な音色でいっそうソリッドなビート感がもうたまらん!コアなブラジル音楽の世界に誘われ、僕の知らない曲でも、特にマイナー調で軽快テンポの曲などすっかりハマって聴かせて頂きました。ギター伴奏でCD収録されていた“Sonho Meu(私の夢) / Yvonne Lara”もカバキーニョで再演、新鮮で明るい雰囲気に魅せられました。
ギターに戻り落ち着いた雰囲気に一変、Masumiさんの澄んだ美声で挑む「カンドンブレ」はブラジルの八百万の神に捧げる祈りの儀式の歌。日本のライブで聴けるのはめずらしい選曲ですが、素朴な民謡風でありながらも実は一聴してクセになる不思議な音程や節回しもあって味わい深い印象。これ、祭礼時に皆んなで歌うの?ブラジルはさすがの音楽大国、と思ってしまいました。何の破綻もなく、豊かな起伏さえ与えて演じられるMasumiさんの歌唱力に敬服です。
2ndステージは、情熱的な“マンガイオの市場 / シブーカ”の尼崎バージョン、大阪ご当地ソングを意識しつつ超有名曲「チャルダッシュ」に至るとういうハチャメチャなオリジナル“御堂筋のフレヴォ”、ブラジリアン ロックのベストとも言うべき力演の“タジ マハール/ジョルジ ベン”とさらなるエスペランサでならではの世界で圧巻。長岡さんのパンデイロ ソロにもスポットがあてられ、名手の技を堪能。「隠し味の様なアクセントを散りばめて」と先に書きましたが、ドラムセットに例えればバスドラムの低音、スネアの中高音、ハイハットの金属音まで小さなパンデイロ単体で奏でているので不思議でもあります。驚いたのは、右手を滑らせながら左手指で叩くと太鼓の音が高音から低音にスライド、とまるでティンパニのような効果!様々なパーカションを使われるのかな、と思っていたのですがそれはなくライブ全編をパンデイロだけで見事に彩り、確かな聴きごたえを与えてくれました。康雄さんの軽妙なトークは音楽的トリビア、ブラジル文化紹介も交えられ、爆笑しつつも楽しく聞かせて頂きました。僕はエスペランサ ライブには度々出かけてますが、時にはチャレンジを取り入れつつ、レパートリーの充実を重ねられていて進化を感じさせてくれるユニットです。リスナーを飽きさせないそのサービス精神は頼もしくもあります。進化の一環として、来年6月には大編成でのライブ(長岡さんも参加されるとか!)も企画されているそうで楽しみにしています。







