メロキュンプレゼンツ!!
《ハッピー♡プレゼント!!》



コメントをいただいている皆様

お返事が遅れてしまい申し訳ございません!


何とか終了前に書き終える事ができましたので

この後、お返事書かせて頂きます~


よかったぁ・・・本当に間に合ってよかった・・・。゚(T^T)゚。


今回は、可愛いキョーコちゃんにキュンキュンする蓮さんを目指して

書いてみましたが、どうでしょう?伝わったかな?


心配ですが、とにかく終われたので、もう十分です。



アンラッキーガールに幸運のキスを♡ 5


「待って、行かないで!」


呼び止められた言葉に、振り向こうとすれば、

背中の暖かい感触にドキッとなった。

両腕を掴まれ、背後から額を押し付けられている。


「どうか・・・」


どうかした?と聞きたかったが、言うのを止めた。


普段の彼女が、こんな風に抱きついたりしない。


何か、彼女の気持ちに変化があったのか?


告白?


まさか、彼女に関しては有り得ない・・・


ならば・・・・・・・


もしかして 過去の傷でも思い出してしまったのだろうか?


子供の頃、母に置いていかれ

寂しくて、一人でよく泣いていたと話していた彼女。


いつも誰かに 置いて行かれるのを恐れているようだった。


「はっ、す、すみません。私ったら、何やってるんだろう。」


正気に返り、焦って離れていった右手を追いかけて、握りしめる。


「あっ・・・・」

「気にしなくていい。もう少しこのままでいて。」


掴んでいた手を引っ張ると、彼女も素直にまた

自分の背中に身体を預けてきた。


左手も、戸惑いがちにまた腕を掴む。


「すみません・・・」


「謝らなくていいよ・・・・

俺は・・・どこにも行かない・・・・

最上さんを置いて、どこにも行かないから。」


ギュッと掴んだ腕に力が入り、甘えるように寄せられてきた彼女の頬にドキリと心臓が跳ねる。


トクトクと早まる鼓動を彼女に気づかれたくなくて

わざと平静な振りをして、じっとそのままでいた。


「敦賀さん・・・」

「何?」


顔だけ動かして彼女に振り向くと

背中にピタッとくっついていた彼女の旋毛が見えた。


「ま、前を向いてて下さい。」


恥じらう彼女に促されて、また前に向き直る。


「あのぉ・・・・・・・・・」

「うん。」


「お願いですから・・・・・・嫌わないでくださいね。」


カッと一気に上がる体温


早まる鼓動


過去のどんな女性からの告白よりも、その一言は心踊るものだった。


彼女のことだから、期待してはいけないとわかっていても、

浮かれる気持ちは抑えられない。


これが幻でないと確認したくて、もう一度振り返ってみる。


「駄目です!見ないで下さい!」


強い口調も照れ隠しだとわかっているから、素直にまた前を向いた。


緩みそうになる顔を引き締め、小躍りしている自分に気づかれないように、いつもの敦賀蓮へと切り替える。


「嫌いになんて、ならないよ。なるわけがない!」

「本当に?」

「ああ・・・」

「よかったぁ・・・」


安心したかのように、またギュッと後ろから抱きつかれた。


顔がお互い見えてないせいか

いつもより少し大胆な彼女にときめく心は抑えられない。


でも今動けば、この幸せな一時が逃げてしまいそうな気がして

黙って、彼女に抱きつかれたまま、じっと前を向いていた。


ぼふっと顔を背中に押し付け、

腰に回させていた彼女の右手にそっと自分の手を添えて、

逃げられないようにするのは独占欲。


いつもなら、そろそろ限界がきて

逃げ出したりする彼女だったが

今日は少し違う。


まだ何かを言いたげに、後ろでもじもじしていた。


「まだ何か心配事があるの?俺は、君を置いてどこにもいかないし、

嫌いにもならないから、安心して。」


「・・・・・・あのですね・・・・」

「うん。」


「あのマフラー・・・」

「えっ?あぁ・・・さっき貰ったマフラーの事?」


「はい・・・あのマフラーは、

どちらもお使いになる気はないんですよね?」


「そうだね・・・

申し訳ないけど、どちらを使っても、あまりいい気はしないだろ?」


「そうなんですけど・・・でもやっぱり・・・せっかく百瀬さんが、お詫びの気持ちも込めて贈られたマフラーなんですから、使われた方がいいと思います。そうしないと、百瀬さんが気を悪くしますよ。」


「・・・でも・・・最上さんは、それでいいの?」


「はい・・・・・・構いません。

それに私は・・・他のものをプレゼントできましたから///」


恥じらいがちにそう呟くと

また背中にギュッと顔を押し付けてきた。


他のものって・・・

さっきのキス?だよな・・・・


今君はどんな顔をして

こんな事を言っているのだろう。


俺からせがまれたからしたのではなく

君の気持ちも

ちゃんと入っている?


見たい


今すぐ振り向いて、彼女の本心を確かめたい。


蓮は、しがみつくキョーコの手を緩め、体の向きを変えた。


うるんだ瞳で真っ赤な顔をして

こちらを見ているキョーコと目があった。


「あっ・・・」


愛おしさが込み上げてきて

堪らず、両手を差し出そうとした時


彼女の手が伸びてきて、両肩をぐっと押さえつけられた。

油断して体勢を崩し、かくんと前のめりになった目の前に

背伸びをした彼女の顔が、すぐ近くにあった。


「えっ?」


訳がわからなくて、一瞬呆けた顔になって開いた唇に

彼女の吐息が降りかかる。


「さっきのではまだ・・・プレゼントというには、足りませんよね・・・」

「あっ・・・」


『チュッ』


唇を強く押し当てられただけの、不器用なキス

一瞬の出来事だったのに、まるでスローモーションみたいに

コマ送りとなり、鮮明に脳裏へと焼きついていく。


それなりに経験を積んできた俺が

彼女のペースに振り回され

情けなくも、彼女を抱きしめられないまま

中途半端な位置で腕を止めて、ぼんやりと突っ立っていた。


ようやく意識を取り戻した時には

自分を追い越して部屋の外へ出て行った彼女が

深く頭を下げていた。


「敦賀さん、お誕生日おめでとうございます!

今のは・・・・・・・おまけです/// 」


ぶぁぁぁ~~~~~~~っ


今度は自分の方が真っ赤になってしまい

恥ずかしくて返事もできない。

片手で口を隠して、俯いたまま彼女の言葉を聞いていた。


何なんだ、この反撃は・・・

こんなの反則だろ


「それにこれが、おまけって・・・・・・・まったく・・・・」


お礼も言えずに、彼女が立ち去ったドアを

見つめたまま動けずにいると

もう一度ドアが開いて、中から顔だけを

ちょこんと出してきた。


「あっ、これ、カウントに入ってますよ。」

「んっ?」

「次、またこんな事言ったら、今度は私のファーストキスにしちゃいますから、覚悟して下さいね。」


そういうと再びドアは閉まり、脱兎のごとく彼女は立ち去っていった。


「何なんだ・・・それって・・・無茶苦茶だな・・・・

でもこれは・・・期待してもいいんだろうか・・・」


へなへなと今度はこっちの方が床にヘタリこんでしまい、

ニヤけっきった顔を元に戻せない。


この場に、社さんがいなくて心底よかったと思った。


天下の敦賀蓮が女の子一人に振り回され

こんな情けない姿を晒しているなんて・・・


とても見せられたものではない。


でも・・・・・・

好きな子に

こんな風に振り回される俺も、嫌いじゃないな。



ふっ・・・・ふふふふっ・・・



いきなり思い出し笑いを始めた蓮を

不思議そうに見ていた社だったが、ちらりと見えた時間に焦って、気を引き締める


「そろそろ出ないと、間に合わないぞ。」

「あっ、そうですね。」


蓮もさっきまで緩んでいた顔を引き締め、いつもの敦賀蓮モードに切り替える。


玄関の扉を開けて外へ出ようとした時、ちょうどインターホンを押そうとしていた彼女とかちあった。


「最上さん・・・」



6へつづく


一部のガラ携では切れそうだったので、急遽分割しました!

続きは23時にUP致しますm(_ _ )m