16日、尊敬するディック・ブルーナ氏が亡くなりました。
謹んで哀悼の意を表します。
偉大なる心の父の冥福を祈るべく、
家の各部屋を鎮守するミッフィーさんを集めて
一緒に追悼しようと思いました。
「いやおかしい、君おかしい。何でミッフィーさんに日本酒供えてんの」
「オランダ人の味覚に合いそうなお酒が、今コレしか無いんです。
それより、あなたもおうちでミッフィーさんと一緒に追悼して下さい」
「ウチにはミッフィーさん居ないよ」
何故ですか
普通に生きてたら家にミッフィーさんの10人や20人は居るでしょう
「居ないって。多分、イラストついたモノも無い」
どういう生活をしてるんですかあなたは世捨て人ですか
コンビニや製パン各社なんて使い切れないほど
ミッフィーさんグッズくれるじゃないですか
「点数シール、引き換えたこと無いもん」
粗末に扱うなぁぁぁ
もっとよく思い出して探してみて下さい
ミッフィーさんの絵本や知育玩具やクレイアニメと一緒に育ったでしょう
今も家のどこかに必ず居て見守ってくれているはずです、
ぶっ通しで働いた後の疲労困憊の時に話し掛けるパペットとか、
数年間吊りっ放しのクリスマスリースとか、
よく着る服のハンガーとか!
「……あのさぁ、何か悩みがあるなら相談に乗るよ?」
何故そうなる。
シンプルは力です。
ブルーナ氏の世界は、完成されていながら想像の余地があり、
新たな創造の土壌となります。
しかし、力を持つシンプルさを生み出すには、大変な労力を伴います。
以前、氏は「ナインチェ(=ミッフィーさんの本名)の
眼の位置を決めるだけで一日かかることがある」と仰っていました。
氏が心血を注いで遺した優しい形と6色は永遠となって、
人々を癒し続けてくれることでしょう。
改めて、心より敬意と感謝を捧げます。