■ポータブルプレーヤー遍歴
初めて買ったポータブルプレーヤーは、カセットテープの「遊歩人」だったな(もちろんWalkmanをもじった名前)。
大学生になって、ちゃんとしたWalkmanを買ったが、当時のイヤフォンはいわゆるインナーイヤータイプのものしかなく、耳が痛くて長時間は使っていられなかった。
就職してからは、もっぱら車の中で音楽を聴くことが多く、ポータブルプレーヤーの出番はなくなった。
その後、PHSのポイントでもらった東芝製のメモリープレーヤーの小ささには感激したが、あまりに容量が少なく実用的ではなかった。
このメモリープレーヤーのために、64MB(単位誤りではありません)のSDカードを1万円で買ったのは遠い昔のことになってしまった。
しばらくして、新幹線で出張の機会が多くなったので、クリックホイールのiPodを買った。
HDD内蔵で大容量にはなったが、音質的にはあまり満足できるものではなかった。
仕事が変わり、外出中に音楽を聴く機会もなくなったので、新しいポータブルプレーヤーを買うこともなく、スマホで間に合わせていた。
イヤフォンの方は、カナル型が主流となり、これだとほとんど耳が痛くならないことが分かって、シングルBAのソニーのイヤフォンを買った。
このイヤフォンはまだ持っているが、音楽を聴くには低音が出なさすぎるので、FinalのE2000に買い替えた。
FinalのE2000は、この価格とは思えないほど、バランスよく音が出て、音の広がりも感じられるので、ワイヤレスイヤフォン全盛の今なお愛用している。
外出先で音楽を聴く機会は相変わらず少なかったのだが、ここ数年高速バスに乗る機会が増え、車中で音楽を聴くようになった。
スマホとE2000の組み合わせは、CDをリッピングしたFLAC音源をスマホのイヤフォン端子から直で聴く分には十分な音だった。
■Qobuzにもダウンロード再生機能があった
ハイレゾストリーミングサービスQobuzを導入してしばらく経つ。
家の中でPCとストリーマーを使って音楽を楽しんでいたが、ふと思い出した。
そういえば、QobuzにはAndroid用のアプリもあった。
常時ストリーミングで音楽を聴いているとパケ死(!)してしまうので、音源のダウンロード機能があり、スマホにあらかじめ音源をダウンロードしておけば、データ容量を消費せずにQobuzのハイレゾ音源をスマホで聴くことができたはず。
なんで俺はそれをしていなかったのだ?
早速Qobuzアプリをスマホにインストールして聴いてみた。
そうすると、かなり満足できる音が出てきた。
ハイレゾ音源ということもあって、CDリッピング音源よりは明らかに良く聴こえる。
音源がよくなると再生環境が気になってくる。
そういえば今使っているOPPO Reno9Aにはイヤフォン端子が付いているが、最新のReno13Aにはイヤフォン端子がない。
いまやイヤフォン端子があるスマホの方が少数派になっているので、今後の対応を考えておく必要がある。
トレンドに従えばワイヤレスイヤフォンということになるのだが、外で使う機会がそんなにあるわけでもなく、やはり落下、紛失のリスクが大きいのが気になる。
それよりも充電が必要な機器をもうこれ以上増やしたくないというのがワイヤレスイヤフォンにしたくない一番の理由だ。
■ドングルDACという選択肢
ワイヤレスイヤフォン以外の選択肢を知らなかったので、イヤフォン端子のあるスマホを選んでいたのだが、イヤフォン端子のないスマホで有線イヤフォン使う選択肢としてドングルDACというものがあることを知った。
これなら手持ちの有線イヤフォンが使えるし、充電の必要もない。
ドングルDACへはスマホのUSBポートからデジタル出力となるから、音質アップも期待できる。
これなら自分が使うならドングルDACしかない。
ドングルDACを調べてみると、FiiOのKA11あたりがよさそうだ
とてもコンパクトだし、価格も安いので、これでいいかなと思っていたのだが、iFi-AudioでもドングルDACを出しているのを知った。
FiiOのKA11の数倍の価格だが、iFi-Audio製品を愛用している者としては、こちらの方に信用が置ける。
シングルエンド専用のGo Linkとバランス接続もできるGo Link MAXがあるが、スマホで聴くのでGo Linkで十分。

そもそもバランス接続のイヤフォンを持っていない。
新品は少々お高いので、フリマサイトをのぞいたら、ほぼ新品のようなGo Linkが新品の半額で出品されていた。
元箱も付属品もついた状態だったので、思い切って購入してみた。
■Go Link
手元に届いたGo Linkは新品で購入して3か月しか使っていないということもあり、美品で中古品とは思えない。
もう少し大きいイメージだったが、十分に小さいので持ち歩くのに全く邪魔にならない。
E2000を入れているハードケースに一緒に入れておける。
さて、問題の音を確認しようと思ったが、Go Linkを接続した状態では音が出ない。
サンプリングレートによって色が変わるインジケーターも消灯したままだ。
QobuzのアプリからGo Linkが認識されていないようだ。
どうすればいいか分からず、いろいろいじっていたら、スマホの設定で「GTO接続」をONにすればいいことが分かった。
ただ、この機能はスリープ状態になると10分で自動的にOFFになってしまう。
ようやくGo Link経由で出てきた音は期待を超えるものだった。
この音がスマホで聴けるんだなと、少々感慨深いものがあった。
Go Linkの音は、メインで使っているヘッドフォンであるゼンハイザーHD6XXのバランスに近く、やわらかめのたっぷりとした低音がベースにあり、その上に中高音が乗るバランスの音だった。
E2000で聴くと全く嫌な音が出ない。
非常に聴き心地がいい。
ただ、ここまで音源を含めた上流部がよくなると、E2000では少々物足りなくなる。
音のバランスが常用しているHD6XXに近いため、どうしてもHD6XXの音と比較してしまう。
GD6XXと5000円もしないE2000を比較する方が間違っているのだが、高音の抜け感、全体の解像度はやはり物足りなさが残る。
低音が強調気味なので、ボーカルがややバックの音に埋もれがちになるのも気になる。
Qobuz音源をGo Link経由で聴くなら、もう少しイヤフォンを奢ってやる必要があるのだろうが、E2000は気に入っているので、スマホを買い替えてスマホにイヤフォン端子がなくなったら、新しい有線イヤフォンの購入を検討することにしよう。
しかし、外出先でハイレゾ音源をこの音で聴けるようになったのだな。
好きな音楽をいい音で聴いていると、幸せを感じる。
部屋の中だけでなく、外でも好きな音楽をこのレベルの音で聴くことができるなんていい時代になった。
使っている機器は、型落ちのミドルレンジスマホが1万円、中古だが新品同様のドングルDACが6500円、イヤフォン至っては新品なのに4000円、総額2万円ほどでこの音がどこでも聴けるようになるって、昔の自分に教えたい。
スマホのストレージ容量にはまだまだ余裕があるので、保存しておける曲は相当あるだろう。