冬季雑詠 三



初雪や恋忘れたる猫と居て


散骨のこと思ひけり初の雪


初雪や白布に包む瓦礫の村


冬ざれや容赦なきまで皺の顔


ぶかぶかと幾つ首浮く柚子湯かな


年毎ににがくなりけり屠蘇の酒


フクシマのバベルの塔や寒の月


紅白のいづれか落ちる寒椿





冬の季語で一句どうぞ。