俳諧日誌/8・13


おもふさま抱けど声なき竹夫人




竹婦人/ちくふじん
三夏

竹夫人/抱籠/添寝籠/竹奴
寝苦しい夜に抱きかかえて寝る竹を編んだ円筒。抱枕。

例句
忘れては雪女かと抱籠をば
重頼「名取川」
抱籠や一年ぶりの中直り
来山「葉久母里」
抱籠や子守が袖のほしむつき
才麿「向之岡」
抱籠や妾かかへてきのふけふ
其角「華摘」
天にあらば比翼の籠や竹婦人
蕪村「明和八年句稿」
抱籠やひと夜ふしみのささめごと
蕪村「遺草」
抱籠やとぼし消えても物いはず
草?「斧の柄」
有明の月照しけり竹婦人
尾崎紅葉「紅葉句帳」
情薄きものの一つや竹婦人
安斎桜?子「閭門の草」
(きごさい)より。




芭蕉の言葉

耳をもて俳諧を聞くべからず
目をもて俳諧を見るべし


頭で理解しようとせず、描かれた画を思い浮かべよ
~悠意訳




竹夫人で一句どうぞ