小島に佇む別荘の秘密 | ナポリのテラスから…

ナポリのテラスから…

南イタリアに住んで25年。彼らの珍妙なライフスタイルに、未だに驚き続ける日々を綴っています。。

◆少し曇りがちなお天気◆

Ciaooo
いよいよクリスマスイルミネーションが始まったようで、なんとなく、気持ちがざわつく季節です。
ナポリのイルミネーション、ちょっと子供っぽ過ぎ、キッチュだととても評判が悪いらしいですが、私は素通りしてよく見ていないので、何とも言えませんが、確かガレリアには、シンデレラの場所が置いてあったような?

 

さて、先日行ってきた、ガイオーラ。ポジリポ岬の先っぽで2つの小島がシンボルです。

その小島は1874年にLuigi de Negri氏に売却されます。
Luigi de Negriの破産により次のオーナーは島と島の前方部をPozzolana(珪質、アルミニウム質の材料になる岩石)の採掘所として利用します。後にはイギリス人作家、ノーマン・ダグラスが所有していた時代もあるようです。1910年には、Paratore氏(上院議員)家族が所有します。

1920年スイス人のHans Braun氏のものとなっていましたが、カーペットにぐるぐる巻きになってなくなっていたのです。そのHans Braun氏の妻もすぐ後に海で溺死で発見されます。

こうして別荘はドイツ人のOtto Grunback氏にわたり別荘滞在中に心臓発作で命を落とします。似たような運命が次のオーナーのモーリス・イヴ・サンドス(作家で製薬会社界の大物)にも襲います。スイスの精神病院で自殺します。
別荘はドイツのスチール会社オーナーPaul Karl Langheimにわたります。青少年が集まるたぶん乱痴気パーティが原因で命を落とします。

 


◆あの落っこちそうな橋は怖くて、わたりたくないですね~◆

 

そして、決定的な大物が2人登場します。

Gianni Agnelli(2003年没)。実業家としてFiatグループのCEOを務め、政治家でもあったので、イタリア人なら、みんな知っています。素晴らしい実業家ですが、ご家族にまつわる死が多いことも有名です。(父の死去が早かったこと、息子の自殺、甥っ子の病死など)。でも所有していた時に、特に別荘にまつわる死がなかったのは良かったです。

次のオーナーはアメリカの実業家で石油王の、Jean Paul Getty。2017年、Ndrangheta (カラブリア州起源の組織犯罪グループ(マフィア))によって孫のゲティ3世誘拐事件が映画にもなっていますよね? 『ゲティ家の身代金』。 世界一の金持ちで、世界一のケチと言われているそうです。めっちゃケチっぷりはこちらから。
最後の個人オーナーはGianpasquale Grappone氏。彼の会社ロイド・チェンタウロ保険の破産に巻き込まれ最終的には、競売にかけられ、現在は、カンパニア州の持ち物となっています。
それゆえ、かわいい小島は、「呪われた島」«isola maledetta»として、地元の人はあまり良い印象はないらしいのです。。
個人的には、お金持ちの人って、チャレンジ精神が強いから、「俺に呪いは通用しない」という意気込みで購入するのかな~と。ベネチアの大運河に面した、Ca’ Darioも呪われた館として有名ですよね

 

ラブラブラブラブラブラブお金持ちって、大変ですねラブラブラブラブラブラブ