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🍢 ⑯甲州街道の奇跡・コンニャクの中野屋商店 

 

 

 

 

 

前回の記事ではいつものように「引きパターン」で終わらせた

 

このやり方は低俗なテレビ番組によく見られる「続きはCMの後で!」という手口のようで、ちょっと気恥ずかしいが、ブログでこんなことをやっているのは、おそらく僕ぐらいだろうからこれでいいのだ。えっへん

 

 

という、どうでもいい前おきはともかく……

 

これから紹介する「中野屋商店」は、米軍の空襲により古い建物が壊滅的な打撃を受けた八王子に奇跡的に残ったといっても過言ではなく、思わせぶりに引くだけの価値はじゅうぶんある物件と言えよう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見よこの勇姿!

 

堂々たる店構えの「中野屋商店」はコンニャクやところてんの専門店で、明治18(1885年)の創業というから日本に議会制が施行された年に創業されたわけだ

 

建物は変な魔改造をされることなく見事に旧態を保っており、2階の窓の前には木製の高欄も残っているし、銅製の雨樋などもオリジナルの状態で残っている

 

 

建物の様式から見て建造されたのは大正末から昭和初期頃だと思われるが、資料がなくよくわからない

 

初めてこの店に気がついたのは、ずいぶん以前のことだが、戦災により戦後の建物ばかり並ぶ甲州街道の町並みのなかでひときわ異彩を放っており、驚いて思わず立ち止まった記憶がある

 

 

コンニャクの製造といっても機械によるものではなく、今どき貴重な手作りにこだわっている店で、この店のコンニャクを食べてしまったら、他の店のものでは物足りないという声をよく耳にする名店である

 

 

僕が初めて見た当時は、まだ店内であんみつなども食べられるようになっていたが、現在は持ち帰りと業販だけの営業になっているようだ

 

 

 

 

 

 

 

 

ところが、ほぼオリジナルの状態を保っている八王子では貴重な戦前の建物なのに、とくに有形文化財などには指定されてはおらず、出来れば自治体により保存のための措置を取ってほしいものだが……

 

戸吹に残っていた江戸期に建造された八王子千人同心屋敷の長屋門を、むざむざ解体させれるにまかせた八王子市には、何も期待できないのが残念だ

 

 

そういえば八王子市の郷土博物館の学芸員に「見に行ったら更地になっていた」と愚痴をこぼしたら当然そのことは把握していて、学芸員も予算がおりず保護できなかったのは断腸の思いだと悔しそうにしていた

 

建物1棟を保護する予算など、無意味なハコ物や再開発と比べたら微々たる金額なのに、それすら出ない。要するに八王子市の政治は、文化というものが理解できない脳ミソのシワがツルツルの阿呆が実権を握っているということなのだろうファッキン

 

 

話を建物に戻すとこのときは、すでに夜の9時近い遅い時間だったので当然コンニャク屋が営業しているはずもなく、すべての雨戸も閉ざされていたので、以前に撮影した営業している姿の写真を貼っておく。が……

 

 

 

 

 

 

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アーカイブを探してみたけれど通りの反対側から撮影した写真しか見つからなかったので、いつもの過去のストリートビューからキャプチャした画像を参考までに貼っておく

 

 

 

 

 

 

 

あれっ、せっかくキャプチャしたのに、あんまり代わり映えのしない絵になってしまったけどまあいいか

 

ーーと、唐突だがここで何度も文中に出てきていた追分について説明しておこう

 

 

八王子は甲州街道の宿場町というだけではなく、滅亡した武田家の家臣を再雇用した特殊な徳川家臣である千人同心という身分は農民なのに武家という人びとがが暮らす町があり、そして武州と江戸、甲州、上州、相州を結ぶ物流の拠点として発展した

 

したがって、これから向かう追分で分岐している案下道のほかにも、相州道、小野路道、日光脇往還など、いくつもの街道が分岐していた

 

 

 

 

 

 

 

 

「中野屋商店」の少し西側で甲州街道はカクッと曲がって高尾方面に続くが、その先の西八王子駅の周辺に千人同心の屋敷が並んでいた

 

曲がっている地点からそのまま真っ直ぐ陣馬高原に続いているのが案下道で、それが現在の陣馬街道(都道521号線)である

 

 

よく見るとその分岐した陣馬街道からさらに細い道が分岐しているが、その道が陣馬街道の旧道部分である案下道だ

 

こちらの方角にある町は分岐地点のあたりが追分町、その先にあるのが日吉町で、今回はその2つの町の山車をメインに撮影する

 

 

これは事前に決めたことではなく、当日の流れで直感的にそれがベストと判断したが、果たして吉と出るか凶と出るかは神のみぞ知る

 

 

 

 

 

 

 

 

山車は人力で移動するので速足で歩けばあっという間に追い越せる。なので、とりあえず先回りして追分に陣取った

 

追分に到着すると祭りの実行委員や警備員、警察官などが幹線道路を一時的に封鎖する準備に追われていて、なんとなく緊迫した空気が流れていた

 

 

ほどなく日吉町の山車がやって来る姿が見えたので、追分の歩道橋に上がって上から山車を撮影するという、今までやったことのない撮影にチャレンジすることにした

 

どういう結果になったのかは写真を見ていただいたほうが早いだろう。ということで、説明は一切入れず写真を並べる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日吉町の山車が陣馬街道に入ったことを見届けると、次にやって来るであろう追分町の山車のほうに向かう

 

 

つまり来た道、甲州街道を逆戻りするのだが……

 

今回のもうひとつのテーマである「祭りと古民家」の舞台に決めた「中野屋商店」と山車のコラボレーションを撮り損ねてしまわないように、思わず速足になった

 

 

 

 

 

 

 

 

ダッシュで戻ったおかげで、追分町の山車が「中野屋商店」に到達する前には戻ることが出来た。この日も熱帯夜だったので着ていた服は、もう汗でベタベタになってしまった

 

ということで次回このシリーズ最終回。果たして古民家とのコラボレーションは上手く撮影できるのだろうか?

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

 

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