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🌵🐶 ①桶川に魔改造物件と謎の煙突を見た  

 

 

 

(写真は再掲載)

 

 

 

しばらく間が空いたので、もうとっくに忘れているとは思うが、埼玉県の宿場町シリーズ・桶川宿を再開する

 

あっ、タイトルは以前もやった「木枯らし紋次郎」のサブタイトルのパロディのつもりだけど、ほとんどのひとは、なんのことやらサッパリ理解できないであろう。いや、ひとによっては、なぎらけんいちの「葛飾にバッタを見た」のパロディと受けとるかもしれないが、一向にかまわない

 

 

ところで、ブログ記事丸々1回を使って紹介した、川越の大工も普請に参加したこの見事な土蔵造り商家から京都方面が、桶川宿の中心部だったようで、この物件の少し先にも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな見事な商家が残っていたが残念なことに、ごく近年になってから、ヘンテコな看板建築部分が増築されてしまっていた。主屋の部分を見ると、かなり見事な建物であることがわかる

 

洋品店の「シマヤ」は、シャッターが半分開いているから、おそらく定休日というだけのようであるが、ひとつの建物をシェアしている向かって右側の「ガレージ シマヤ」という看板の部分が謎である

 

 

同じシマヤなので、系列店、もしくは同経営者による別店舗という可能性が高いと思うが、洋品店とガレージという、あからさまに自動車かバイク関係と思われる業態がそぐわない

 

いや、アパレル関係者には車やバイク好きが多いから、そぐわなくないこともないのだが、ガレージとあるわりに、看板にはサボテンとワンコなどが飾られており、ペットショップ、もしくはファンシーショップとしか思えない外観である

 

 

僕にはこのテイストに合うような自動車もバイクも頭に浮かばない。サボテンとワンコ……このかわいさで、ナックルヘッドの渋いハーレーのチョッパーなどを扱っていたら、むしろアナーキーでカッコいいかもしれない

 

 

アナーキーといえば、彼らの出身も埼玉県である。アルバムに収録した天皇批判の曲のおかげで、レコードが回収されて、その曲を削除して発売したのは有名な話だ

 

と、話が横道に逸れたが、この魔改造物件の少し先、道路をはさんで反対側に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本陣の跡地があり、冠木門と四つ足門の奥に、なにやら遺構があるらしいが、めったに開館しておらず、この日も立入禁止と書いてあった

 

この手の歴史的な遺産を、わりと解放している川越とは異なり、おそらく予算の関係で、担当する職員の数が足りていないのだろう

 

 

何度も苦言を呈しているが、川越以外の埼玉県の自治体は、文化というものをないがしろにしすぎているとしか思えない。川越以外では、越谷がわりと頑張っている他は、町立郷土博物館がある三芳町を例外に、たいていの自治体は、僕に言わせれば0点をつけるしかない

 

ところで気になるのが、高札場に見立てた説明看板の奥に、チラッと見えている建物だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

左側にあるやけに細長い「㈲ 大木ミシン商会」は、誰がどう見ても町の手芸屋であろう。そういえば町の手芸屋というのも、すっかり見かけなくなった業種のひとつだ

 

昔は、どこの町にも1軒や2軒、手芸屋があったけれど、今ではユザワヤとかオカダヤ、東急ハンズなどに、すっかり客を奪われてしまい、淘汰されてしまった

 

 

それよりも、隣にあるバブルの遺産のような建物がスゴい

 

3階から上の建物の角の部分が、中空に飛び出している無意味に凝った造り、やけにトロピカルな1階の店舗跡地が、ダブル浅野と三上博史がブイブイ言わせていた頃の六本木を思わせるセンスである

 

あの頃流行したものには、肩パッドが物凄いアルマーニのソフトスーツとか、一部の女子がしていたワンレンボディコンなど、今見ると恥ずかしくてしかたないものが多いよね

 

 

もっとも、流行というのは、たいてい後から見ると恥ずかしいものが多く、前世紀の最後によく見かけた、XXXLの服を着て、腰どころか股までパンツを下げたB系などが最たるものであろう

 

これが1960年代の銀座みゆき族まで古くなると、くるぶし丈のタイトなパンツにボタンダウン・シャツなどの組み合わせが、一回りして今のトレンドに近いのが興味深い(トム・ブラウンが流行ったとき、みゆき族だと思ったのは、僕だけではあるまい)

 

 

もっとも、ファッション誌を見ると、今年はそのB系のようなダボダボの服が流行りのようだが、悪いことは言わないから洋服はジャストサイズで買ったほうが、結果的に長く着られると思うぞ(安物ならともかく、とくに高い服は)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

などと大幅に横道に逸れていたら、こんな素晴らしい物件が!

 

厨子二階造りとは、微妙にニュアンスの異なる屋根裏部屋を備えた特殊な構造に眼を惹かれる。よく見ると店舗があった部分の屋根が二段構えになっている

 

 

構造的には、向かって左側のブリキの雨戸がついている部分が店舗で、真ん中に煙突をはさんだ右側が作業場だったような造りである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

建物の前の斜めのスペースには、なにやらタンクのようなものが二基備わっているのが珍しい。しかし気になるのは、やはり存在感たっぷりの真ん中にある煙突のほうだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

店舗の造り、そして大量の水を貯蔵していたものと思われるタンク、さらに煙突と来れば、思い浮かぶのは豆腐屋であろう。それにしても、ちょっと崩れかけた煙突の煉瓦がかわいい

 

 

この建物を眺めていると……

 

地下水を利用した美味しい豆腐を作る老舗の豆腐屋だったが、後継者になるはずの息子は「ケッ、こんな湿気た商売はやってられるか! オイラは東京に出て株でひと山当てて、おもしろおかしく暮らすんだ」

 

と、家を飛び出してしまった。息子は言葉どおりひと山当てて、麻布のマンションに住みブリオーニのスーツで決めてフェラーリを乗り回す生活を満喫するが、リーマンショックの煽りを喰らって自己破産

 

 

しかし、贅沢な暮らしが忘れられず、高校時代の不良仲間の半グレとオレオレ詐欺グループを組織して、再び贅沢三昧の生活を取り戻すが、麻布署の組対は甘くない。やがて捜査の手が伸びて、指名手配され辛くも日本を脱出して、今もセブ島に潜伏している

 

 

ここにいたって息子の帰りを待ちわびていた父親も諦め失意のうちに、やむを得ず安政元年から続いた老舗が、その幕を下ろした……という、妄想が浮かんだ

 

 

と、久しぶりの桶川は、妄想で幕を開けた。続く

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

 

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