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🍣 ⑨壊された西荻南口仲通り会のアーケード入口 

 

 

 

 

 

駅前から、いや正確には駅横のガード下から続く西荻窪のメインストリート「にしおぎ南銀座会」の通りを真っ直ぐすすんで井の頭通りに出たところで家数軒ぶん横を通る裏道「西荻窪駅南通り」を使って駅前方面に戻る

 

この通りも商店街になっており、僕がまだ学生の頃は比較的賑やかだったような印象があるが、かなり衰退しており街灯についていた商店街の看板も外されていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでも昔ながらの中華料理屋や、コジャレたカフェにリノベーションされた飲食店、電気屋、工務店、不動産屋などが並び一応、商店街の体裁をかろうじて保っていた

 

 

とはいえ、やはりここでも更地が妙に目につくのが気になる

 

以前、よく通っていた洋食屋の「黒」もこのあたりにあったはずだが、今は痕跡すら残っていない

 

「黒」はカツカレーが絶品で、そのカツは揚げるのではなくヒタヒタの油を敷いたフライパンに入れて、スプーンで油をかけながら仕上げるフランス料理の手法を踏襲していた

 

 

僕が学生の頃はまだ先代が厨房に立っており、刺すような厳しい視線で息子の仕事の様子をチェックしていたが、息子の代になったとたんに店がなくなってしまったので、何か大人の事情があったのだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「西荻窪駅南通り」をしばらくすすむと目の前に見えて来るのが南口のアーケード商店街なのだが、その前に左手の建物に注目

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒ずんだベージュのモルタル葺きにペラペラのパラペット、閉ざされた木製の雨戸……これがかつての「松寿司」である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その並びには看板建築の質屋があったけれど、こちらも廃業して放置されている

 

前述の古民家のリビングをそのまま活かした隠れ家のような喫茶店「花風詞」は、この裏手の住宅街にあった

 

 

そして、この真向かいにあるのが西荻窪駅南口の短いアーケード商店街「西荻南口 仲通り会」なのだが、3年ほど前にあろうことか……

 

 

 

 

 

 

 

 

アーケード入り口の向かって左側にあった戦前型の看板建築のクリーニング屋が跡形もなく取り壊されて、屋根だけが残る悲惨な姿にされてしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

跡地は、とくに活かされることもなく無意味な駐輪場にされている

 

建物がなくなってしまえば当然、吹きっさらしでアーケードの意味はない。何故取り壊してしまったのかまったく理解に苦しむ所業である

 

 

ということで、こういった無意味な破壊により素晴らしい風景が蹂躙されたときには恒例になってしまった鎮魂歌(レクイエム)を捧げたい

 

 

 

 

 

 

 

(上 2017年11月撮影 下 2018年5月撮影)

 

 

この見事な景色は永遠に失われてしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

向かって右側の「すーぱー でりか いとう」も廃業してから十年以上放置されているので、いずれ取り壊されてしまうかもしれない

 

そうなれば入り口のないアーケードという、不可解な風景になってしまうだろう

 

 

「いとう」というワードで思い出したが……

 

この「西荻南口 仲通り会」のアーケードを出て右に曲がりしばらく行くと、中央線のガード下に「ブックセンター いとう」という、西東京を中心に展開していたチェーン店の古書店があった

 

 

このチェーンは、けっこう手広く展開しており

 

八王子中野本店以下、元八王子、青梅、昭島、日野、国分寺、西国立、分倍河原、南多摩、中之島、宮崎台、高津、平間などと南武沿線に多くの店舗を展開していて、けっこう利用していたものだ

 

とくに本店と西国立(立川曙店)は大きな店舗で、他の古書店では見ないようなマイナーな雑誌なども取り揃えていたので、よく通っていた

 

 

今でもあるのか調べると本店も閉店、最近国分寺も閉店して残るのは日野ぐらいしかないようだ

 

 

ということで、またしても古書店の思い出を語ったところで……

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

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