🌷🌷🐺🌷🌷🌷🌷🌷🌷🌷🌷

 

 

 

 

 

 

 

🐺 ⑤国道の向こうで見つけたイナリ通り商店街 

 

 

 

 

 

旧中山道から分岐している「あけぼの商店会」の中ほどには昭和初期頃に建造された出桁造り商家が残っていたことから、戦前から続く歴史のある商店街であることがわかった

 

商店街は少し広い通りにぶつかったところで終わっていたので、旧中山道に戻ることにする。その広い通りと旧中山道の交差点がタイトルバック写真である

 

 

交差点にある看板建築を、こちら側から見た構図からはピンと来ないと思うが、これは先月の旧中山道の散策のときに撮影した……

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヨコタ」という、こちらの床屋である

 

床屋の前を通る道を真っ直ぐすすむと旧中山道の商店街でもっとも賑やかな仲宿に出るが、このあと地下鉄都営三田線の板橋本町駅に向かい、そこから志村坂上駅にゆくことにした

 

 

これは当初から漠然と決めていたことで何故に志村坂上かというと、その駅の近くに以前から一度見ておきたかった建物があるからだ

 

ということで、都営三田線の駅がある国道17号線(上の写真の右方向)に向かった


 

 

 

 

 

 

 

これが「ヨコタ」という床屋があった先ほどの交差点から右に数十メートルすすんで国道にぶつかった地点である

 

このときは“予定を変更する”などとはまったく考えておらず、したがって写真を撮影していなかったからストリートビューからキャプチャした画像を載せた

 

 

この風景を見て正面にある茶色いマンションの左手にも店舗があり、なんとなく気になったのでそちらのほうに向かうと……

 

 

 

 

 

 

 

 

あれっ、マンションの1階には花屋と飲食店がテナントに入っているみたいだけど、その横にある細い路地にも店舗が並んでいるように見える。ということは商店街なのか?

 

はて? 何故こんな駅も何もない場所に商店街があるんだろう……と、志村坂上にゆく予定などは、すっかり頭から消え去って商店街に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると、そこには昭和中期頃の風景がそのまま凍結したような懐かしい商店街があった。街灯を見ると「イナリ通り商店街」という名称のようで、おそらくこの近辺に○○稲荷でもあるのだろう

 

そう思ってGoogleマップを開くとこの路地をしばらくすすんだ右手に清水稲荷神社という神社があることが判明。おそらく商店街はその神社の門前町として発展したのではないだろうか

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに過去のストリートビューを見ると、商店街の入り口には「霊験水の鎮守さま 清水稲荷神社 参詣の道」という大きな看板が出ていたが、現在は撤去されている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目の前には国道と高架線の首都高という都会的な風景があるのに、商店街に目を移すとそこにあるのは、昭和中期そのものの風景というギャップが素晴らしい

 

この場所に到着してから1分も経過していない、というか、まだ商店街を入り口から見ただけなのに、僕はもうこの商店街に激しく惹きつけられてしまっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

商店街の入り口付近を見ただけで、かつては相当に繁栄していたような名残を感じるが、このような駅にあまり依存しない商店街の常である「少し寂れた」空気が流れている

 

現在も営業している店舗がある一方で、上の写真の戦後型看板建築のように、明らかに廃業して放置されている建物や、新しい建物に建て替えられてしまった物件が目についた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

下の写真の左手にある「石屋フォトサービス」は、廃業してしまっているような感じだが右手にある「シンセイ堂」という町の書店は現役で営業していた

 

このような町の書店というのは、常々書いているが大型チェーン書店の影響で今や絶滅危惧種なので、こうして頑張っている姿を見ると勇気づけられた気持ちになる

 

 

それにしても、神社の門前町から発展したということは、地下鉄が開通する以前からの商店街だと類推できる

 

これだけ駅から離れるといくら神社があったとはいえ、ちょっと納得がゆかないから、Googleで検索をかけてみると意外な事実が判明した

 

 

驚いたことに、この商店街の入り口付近には、わずか11年で廃止された都電志村線の清水町停留所があったのだ。つまり、この「イナリ通り商店街」は、門前町であるとともに、都電が廃止されるまでは都電の電停の商店街でもあったのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな歴史は現地では知るよしもなく、何故こんな場所に商店街が……などと考えながら町並みを撮影する

 

屋号も何も記されていない真っ赤なクレハロンテントの店は、寂れに強い洋品店のようだ。隣にある「漢方 長寿整体院」は、Googleマップのピンをタップすると「閉業」と記されていた

 

 

ということで次回は、まったくの予定外だった「イナリ通り商店街」を散策する

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

🌷🌷🌷🌷🌷🌷🌷🌷🐺🌷🌷