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🏃 ⑭要塞みたいな看板建築と蓮沼アスリート通り 

 

 

 

 

 

今まで歩いてきた旧中山道は、地下鉄都営三田線の本蓮沼駅の手前で国道17号線と合流して終わる。つまり、ここから先の旧中山道は国道に上書きされて消滅してしまうわけだ

 

そして、ここまで来ると板橋本町駅よりも本蓮沼駅のほうが近い領域に入るため、タイトルバック写真のキャプションも「板橋宿」より相応しい「本蓮沼」に変えた

 

 

当初のユルい目論見では旧中山道をすべて見終わったら、2017年の散策時と同様に、板橋区屈指の繁華街である大山駅のハッピーロードというアーケード商店街に……

 

などと考えていたのだが、前回の記事で紹介した「洋品タツミ」の向かい側を見ると

 

 

 

 

 

 

 

 

あらら、なんだかいい感じの戦後型の看板建築が並んでいるではないか

 

この風景を目にした瞬間、大山駅というワードは脳裏から消滅してしまい、だだっ広い国道をわたって看板建築のほうにフラフラと引き寄せられてしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最初に気になったのは、もちろんやけに目立つ黄色いクレハロンテントに「沖縄ショップ」と記された店であったが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いざ目の前までゆくと2階の窓に青い半円形の庇がついている、あちこちが汚れて黒ずみ補修の跡が残るこちらのダークな看板建築のほうに惹きつけられてしまった

 

 

どす黒く変色した壁面だけ見るとまるで廃墟の要塞のようだ。反射的に脳裏に浮かんだのはマジノ戦線でお馴染みのドイツ軍のコンクリート製の塹壕ブンカートであるが、マニアックすぎて共感は得られまい

 

しかし要塞みたいなイカツイ外観のわりに店先に並べられているかわいらしいプランターは、きっちりと手入れされており、赤やピンクの花を咲かせている

 

 

ということは廃墟ではなく、こう見えて現役で使用されていることになる

 

マップで確認してみると「沖縄ショップ」は文字通り沖縄物産の店で、要塞っぽい迫力の店は「スナック喫茶 シャガール」という、ライブ演奏なども行われる店のようだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スナック喫茶 シャガール」から先は店舗が並びだして商店街のような雰囲気に変わった……と、思ったら本蓮沼駅前に出た

 

本蓮沼は何度も書いているように地下鉄なので駅前といっても出口があるだけで駅舎などはないため、商店街の出現はいささか唐突な印象であった

 

 

といってもピンとこない方のために地図で説明すると

 

 

 

 

 

 

 

 

ご覧のように地下鉄都営三田線の本蓮沼駅は、ちょうど国道17号線の真下にあるようで、そこから赤羽方面に続いている「蓮沼アスリート通り」という、意味不明な道が本蓮沼のメイン商店街のようだ(厳密には大型店などがある国道がメインなのだが)

 

 

なぜ「アスリート」なのかというと、この通りの先には味の素フィールド西ヶ丘、赤羽スポーツの森公園競技場、ナショナルスポーツセンター陸上競技場などのスポーツ関係の施設が並んでいることから名付けられたらしい。安直だなあ

 

 

こういった場合、メインではない方から見てゆくのが僕の流儀なので「蓮沼アスリート通り」とは反対側の路地に入ってみたが……

 

 

 

 

 

 

 

 

路地には場違いなけっこう大きなスーパーと、廃業して放置されているものと考えられるベージュ色のモルタル物件ぐらいしか見るべきものがなく、すぐに住宅街になったのでアスリート通りに向かう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「蓮沼アスリート通り」は、並んでいる建物を見ると戦後型の看板建築が主流を占めており、江戸時代から続く旧中山道とは異なり成立したのは戦後、おそらく地下鉄開通後のことだと思われる

 

しかし、メインストリートといっても栄えているとは言いがたく、なんとなく寂れて場末の空気が漂っていた

 

 

ちょっと気になったのは「うなぎ 鮒与」という鰻屋で、異なるデザインの2棟の看板建築をくっつけたような破風付きの店舗の横に、やはり破風付きの房総スタイルの建物を、真っ二つにぶった切ったような住宅部分がくっついていることだろう

 

店舗と住居に、それぞれ破風付き玄関があるため三角形のピークが3つも連なり、さらに看板建築には屋上があるようで、そこから物干し台とやけに育った樹木も相俟って、やけにクドイ雰囲気を醸し出していた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鰻屋から先も戦後型の看板建築が軒を連ねているが、僕が散策したのは例によって日曜日なので、定休日の店が多いらしく“廃業が相次いで滅びた町”のような雰囲気の風景しか撮影できなかった

 

 

本当に定休日なのか、あるいは廃業しているのかの判断するのは難しく、Googleマップを開いてたしかめて見るが3分の1程度の店は、やはり廃業しているようでマップに記載されていない

 

 

ところで上に掲載した写真に写っている店では「丸忠精肉店」の軒先テントに記された「うまくて やわらかい お肉の店」というキャッチフレーズが気になる

 

これだけ自慢するからには、惣菜も美味しいのではなかろうか。まあ、この日は休んでいたが

 

 

 

 

 

 

 

 

「丸忠精肉店」の少し手前に、横道に続く路地の商店街を見つけた

 

路地の入り口には惣菜のことを考えていてからなのか「惣菜専門店 ふよう」という、わりと大きな惣菜店があったが、なんとなく煤けたような雰囲気で現役感はあまり感じられなかった

 

 

そこで例によって過去のビューで確認してみると

 

 

 

 

 

 

 

 

マップに記載がないのはもちろんのこと、2014年のこの映像を最後に、シャッターが閉まっている映像しか残っていなかった

 

 

ということで、この気になる路地の商店街を散策してみることした

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

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