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🌹 ③お結び店にリノベーションされた板五米店 

 

 

 

 

 

僕のブログには珍しく、なんと連載2回目にして目的地に到達してしまった……

 

そして前シリーズでは暗くてちゃんと撮影できなかった「宮歯科医院」「阿部耳鼻咽喉科」も撮影したから、これで宿題もクリアした

 

 

看板建築の「阿部耳鼻咽喉科」からいくらも行かないうちに旧中山道と王子新道との交差点に差し掛かると、そこから先が旧中山道板橋宿の中心部である仲宿だ

 

 

 

 

 

 

 

 

前のシリーズで気になると書いた「cafe de CADOT」は、明るい時間に見ても、やはり気になる物件であった

 

店構えこそ洒落ているが、建物はかなり老朽化した昭和30~40年代頃の建造と思われるRC構造三階建てだが店舗の横には、いささか育ちすぎた植栽が繁茂し、それが交差点付近を彩る植栽と一体となり異国情緒を醸し出していた

 

 

ところが、このなんとなくヨーロッパ的な風景の向かい側からはじまる旧中山道・仲宿を見ると……

 

 

 

 

 

 

 

 

見るからに典型的な日本の商店街といった平凡な風景が続いている

 

ーーがしかし、この写真は“あえて”ココカラファインの向かい側が写らないアングルで撮影した。というのも、この向かい側には、まだ連載がはじまったばかりなのに、早くも板橋宿仲宿のクライマックスが待ち受けているからだ

 

 

ブログの構成的には……

 

最初は微妙な感じではじまって時おり盛り上げながら、最後にキラー物件をぶつけるのが定番である。しかし現実はなかなかそうもゆかず最初にクライマックスが来ることになってしまった

 

なので、少しでも盛り上げようと「もったいぶった」わけだが……この向かい側にある物件は、十分もったいぶる資格があると思う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見よ! この勇姿!!

 

すっかりマンションだらけにされてしまった板橋宿のなかで、唯一、強烈にかつての宿場町の面影を宿している大正時代に建造された板橋区の有形文化財・土蔵造りの商家「板五米店」である

 

この物件の最大の見所は写真を見ればわかるように、単に土蔵造りであるだけではなく煉瓦製の袖壁ならぬ袖うだつが、屋根庇にまで達していることであろう

 

 

この様式は武州ではけっこう珍しく、他に思い浮かぶのは川越と越谷、東松山の物件ぐらいで、大変貴重な建物といえるだろう

 

そして素敵なことに7年前に散策したときは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このように廃業して放置されている雰囲気だったものが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今は「板五米店-旅とお結び-」というおにぎり店兼交流施設としてリノベーションされ、こうして活用されていることであろう

 

こういったリノベーションの場合、お洒落にしようとやりすぎてしまう例が多いけれど、この物件に関しては原型を活かすという方針だったのか、ほどよくキレイにされているところが素晴らしい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

建物を横から見ると比較的最近までは、住居としては現役だったのか、近代的なマテリアルで補修されていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何よりも嬉しかったのは、錆びついて味わいの増した「板五米店」と記されたお米の自販機が、そのまま残されていることで、これがあるのとないのとでは、建物の印象が大きく変わってしまうだろう

 

ところで、僕が初めて古民家を意識して板橋宿を散策したのは、ブログをはじめて間もない2015年のことで、そのとき「板五米店」はすでに廃業してしまっているような雰囲気であった

 

 

その当時は現役の姿など知るよしもなかったけれど、今は過去のストリートビューという強力な武器があるので、一縷の望みを託して見てみると

 

 

 

 

 

 

 

 

廃業にギリギリ間に合ったようで2009年のビューには、現役で営業している姿が残っていた

 

店内には商品がディスプレイされ店先には、配達に使うものとおぼしきスーパーカブが停められている。昔どこかで見た正しい米店の姿がそこにある

 

 

 

 

 

 

 

 

「板五米店」の周囲には、この写真の画面の左端に見えているように、他にも味わい深い物件が集まっているので次回は、それらの物件を紹介しよう

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

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