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🍜 続々・最近食べたものと着た服とか行った場所・疾風怒濤編 

 

 

 

 

 

じつは今、スゴい記録を更新中だ。何がスゴいって古着禁止令が発動して以来、今月何も買わなければ約半年のあいだ一切古着を購入していないのだ

 

 

おそらく成人してから月に一度も服を買わなかったことなど皆無の僕にとって、これは物凄くレボリューションな出来事である。何しろ服代が月に二桁万円なんて当たり前

 

ほとんど毎月のように靴も服も両方増える……という頭のネジが2、3本抜けているのではないか? という古着依存性の僕にとって、これは画期的な出来事と言わざるを得ない

 

 

しかし、大幅に頻度が落ちたとはいえ、週に一度ぐらいは古着屋通いは継続している

 

買わないのに古着なんて見る必要ないじゃんーーという意見もあると思うが、古着というのは雑誌やネットの情報だけでは、市場の動向や相場を掴み切ることは不可能なのだ

 

 

これは、リサイクルショップなどで知識のない店員が、ネットで調べてテキトーに値付けをするため、見当外れな値段をつけることが多いことからもわかるように、実際に町に出て生の情報を自らの身体に染み込ませないと、時代の動きについてゆけなくなるためである

 

なので、この日も勉強のため高円寺に出掛けた

 

 

高円寺の古着屋は南口のpal/look商店街とその周辺に集約されており、北口には数軒しかないため、いつも南口に降りるが古着屋集中エリア以外を見ることはあまりない

 

しかしこの日は、ファミマに立ち寄るため集中エリアから外れた南口の東側のガード下に向かう……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

するとタイトルバック写真から連続掲載した、やたらと味わいのある廃屋を発見した。2枚目の写真の奥の「魚民」の向かいがファミマである

 

うーん、駅から徒歩2分の場所に、こんな物件があるとは盲点だったぜ。と、ちょっとコーフンしながら写真を撮影する

 

 

一見した印象では、腰部分にハーフティンバー風の装飾もあるし、2階の部分がアパートになっている洋食屋とか喫茶店の成れの果てかと思ったが、よく見ると入り口の脇に「株式会社 日進栄商事」という看板が出ていた

 

商事会社にハーフティンバーはいらないと思うので、おそらく飲食店が廃業した跡地に、商事会社が居抜きで入居したがそちらも廃業して、このような状態になってしまったのだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

ハーフティンバー風の「株式会社 日進栄商事」の向かいにも廃業してしまっている雰囲気の元は飲食店だったような物件があった

 

窓をふさいだような青いトタンにされた落書きと店の入り口の横に、粗大ゴミが山のように積まれている光景から、陰惨な気配が漂っている

 

 

あらためて周囲を観察すると駅から徒歩2分の、しかも10メートル先は繁盛している駅前飲食店街なのに、この周囲だけ「廃」な建物が集まっていることがわかった

 

さらに、すぐ先の中央線の高架線脇に目をやると……

 

 

 

 

 

 

 

 

今度はこんな廃ビルが! こちらは店舗だったとおぼしき部分がガランドウにされてガレージになっているから、持ち主不明物件ではなさそうだが、見上げてみると窓にはひとつも明かりが灯っていない

 

さらに、鉄製の柵がついたベランダがある2階にはガラクタが置かれており、わずかに見えている室内も同様に思える

 

 

都内の一等地の駅チカにこの状況は、なかなかスゴいものがあり瞠目しながら、さらに3階のベランダに視線を移すと……

 

 

 

 

 

 

 

 

ベランダにはプランターどころか、大きく育った樹木(松の木?)が、宙に向かって枝を伸ばしていたので、ビックリしてあんぐりと口を開けてしまった

 

2階の黄色いクレハロンテントもいい感じにボロくなっているし、これで樹木がもっと育ったら、素敵な風景になるのではないかと思われ、高円寺に行く楽しみがひとつ増えたのが喜ばしい

 

 

高円寺の古着屋を回ったあとは、吉祥寺に移動して北口にある古着屋とブックオフを回ったら、空腹を覚えたので夕食を摂ることにした

 

最近は効率を重視して古着屋巡りはラーメン解禁日に合わせるようにしているので……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南口にある家系ラーメンの「武道家」に入って、久しぶりに動物性脂肪と過剰な塩分、炭水化物を心ゆくまで堪能した

 

計測したわけではないが家系ラーメンを食べているときは、絶対に大量の脳内麻薬が噴出してると思う

 

 

これで残りは井の頭公園通りにある古着屋を回るだけになったが、その通りで見るべき店はニューヨークジョー吉祥寺店とSAFARIの安売り部門ぐらいだ

 

ジョーには最近ロクな古着が出ないし、SAFARIの安売り店も大したものはないだろう……と、侮りながら店に入ると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うおっ、マジか!? VASSとかハインリッヒディンケラッカーによく似た東欧系の靴がブランド不明品として激安価格で売られていたので、当然のように購入した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見た目はいかにも東欧系の靴といったボッテリした爪先だが、履いてみると土踏まずをグッと掴まれるようなエドワード・グリーンに似た、英国的なフィッティング

 

それでいて爪先部分には余裕があるのが、いかにも東欧系の靴といった感じである

 

 

そして革質はとんでもなく上等で銀面には透明感と艶がある。現代の革にはないこの艶は、明らかにヴィンテージであることを示唆していた

 

 

造りもとんでもなく緻密でステッチは1950年代のアメリカ靴レベルの細かさで、底付けはラミー(麻)を縒った太糸でチェーンステッチされたノルベジェーゼ製法である

 

ノルベジェーゼ製法は、底の交換が困難なため、あのディンケラッカーですらアウトソールは接着されているのに、こちらの靴は驚いたことにペイス(木釘)でとめるという恐ろしい手間隙がかけられていた

 

 

まあ、見た瞬間に圧倒的なオーラから気がついたが、こちらはドイツ圏で造られたヴィンテージのビスポークシューズで間違いないだろう

 

そして、問題のノーブランド扱いだった理由が……

 

 

 

 

 

 

 

 

読み取りにくい筆記体で記された布製(これもヨーロッパのヴィンテージ・ビスポークシューズの定番)ブランドタグの「josef dirrgh」という文字が判読できないからだろう

 

僕も筆記体の飾り文字はよくわからないので上記のスペルは間違いかもしれないが「Joseph」ではなく「ヨーゼフ デリッヒ(?)」とドイツ系の名前のように思える

 

 

当然いろいろ検索してみたが、とっくの昔に廃業しているであろうドイツのビスポーク靴店の情報など1件もヒットしなかった

 

しかし諦めるにはまだ早い。布タグにはミュンヘン・ブリーナー・シュトラッセ50番地という住所が記されているではないか

 

 

さっそくGoogleマップを開いて住所の場所をストリートビューで見てみると

 

 

 

 

 

 

 

 

まあ、あまり期待はしていなかったが、そこには靴屋などは存在せずインターネット・コンサルティング会社があるだけであった

 

このスペルも読み方もよくわからない靴は、圧倒的な革質と高級既成靴すら凌駕している工芸品的な造りから見て、ミュンヘン・ブリーナー通り50番地にあった今は無きビスポーク靴店のものであることは間違いなかろう

 

 

ブリーナー通りはミュンヘン中央駅から市の中心地に向かう通りと交差しており、付近にはミュンヘン古代生物博物館(一度行ってみたいものだ)、レンバッハ美術館などがある一等地なので、おそらくこの場所に、かつて歴史あるビスポーク靴店があったものと思われる

 

 

ところで、これは古着禁止令に対する公約違反ではないか。という厳しい意見もあると思うが、禁止令にはスペシャルなアイテムに出会った場合は免責という事項を設けている

 

しかも、今回の購入品は「古着」ではなく「古靴」なので公約には違反していない。というのが公式見解である

 

 

ということで後半は、ほとんどの読者にとっては、まったくどうでもよい意味不明な内容だったものと考えられるけど、まあいいか

 

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

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