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🏭 ⑨滅びてしまった商店街「古市場銀座商店街」 

 

 

 

 

 

「古市場銀座」商店街は、鹿島田駅から少し隔絶した場所にあるが、周囲には住宅街や団地などもあり、以前は賑やかな商店街だったものと思われる痕跡があちこちに残っていた

 

 

しかし、久しぶりに訪れてみると前回の訪問のときよりも、さらに現役の店の数は減少して街灯に付いていた商店街のプレートも外されてしまっており、商店街組織としてはすでに終焉を迎えてしまったようだ

 

 

現在も現役で営業している店舗は、おそらく十軒に満たないのではないだろうか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらは現役で営業中の「魚貫」という鮮魚店と「BAR BAR ライト」という床屋である。やはり床屋は寂れに強いことをここでも実証している

 

以前は「卍」交差点のところにも

 

 

 

 

 

 

(2018年2月撮影)

 

「BAR BAR  長森」という床屋があったが、営業しているようには見えずGoogleマップにも黒文字で記載されていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、2009年のストリートビューを見ると現在の姿からは想像もつなかいような、ちゃんとした商店街の風景が残されていた。僕の記憶に残っている姿もおおむねこんな感じだ

 

これがわずか15年のあいだに、まるでゴーストタウンのように寂れてしまうのだから驚く

 

 

首都圏各地を散策して感じるのは、賑やかだった商店街が次々とゴーストタウンのようになり、繁栄しているのは巨大資本によるショッピングモールだけ

 

これはもう後継者不足やライフスタイルの変化という理由だけで、こんな状況になったとは思えない

 

 

このような現状に何の疑問も感じることなく、この国をここまで凋落させた保守政党に無思考で投票する危機感の欠片もない能天気な国民……こんな国に、明るい未来が来るとはどうしても思えない

 

 

 

 

 

 

 

 

以前は「卍」交差点の周辺にも商店街は拡がっていたが、残っている店舗は数軒といった印象であった

 

こちらの看板建築には「町会館」の袖看板が出ているが、町内会館をわざわざ看板建築にする必然性があるとは思えず、おそらく廃業してしまった店舗跡を利用したのだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「卍」型交差点から国道1号線方面に向かうとすぐに、セブンイレブンの向かい側に「パーマ」のフォントがかわいい「キャノン美容室」という美容室があるが、こちらの店も前回の散策時には廃業してしまっているような雰囲気であった

 

 

不思議なのは「キャノン美容室」の建物の後ろ側が、まったく違うテイストのデザインなことで、下町でよく見かける戸袋に施した菱形の模様や色合いから、蕎麦屋とか寿司屋だったような造りだ

 

おそらくこれは、最初は蕎麦屋なり寿司屋として建造されたが廃業して、その跡地を「キャノン美容室」が借りて改装したのではないだろうか

 

 

 

 

 

 

 

 

以前は「キャノン美容室」の少し先に、「ミュージックスナック ニュー ア・ユウ」という、やはり1970年代テイストのスナックがあったが、跡形もなくなくなっていた

 

この通りは巨大な東芝の工場の手前まで店舗が点在しているが、訪れるたびに数が少なくなっているように感じる

 

 

 

 

 

 

 

 

前回のタイトルバックの元の写真は、東芝工場の横にある広大な敷地面積の更地に、大型クレーン車が並ぶ光景であるが、じつはこの場所には、今年はじめ頃まではジーユーとサイゼリアが並んでいた

 

 

ところが久しぶりに訪れてみると、2つの建物は跡形もなく取り壊されていて、大型建設機器置き場になっていたので驚いた

 

いつ見てもどちらの店も客が入っているような感じだったので、何らかの大人の事情がありそうだ

 


 

 

 

 

 

 

ジーユーとサイゼリアがあった場所の向かい側には、ちょっとメルヘンちっくなテイストの看板建築の美容室がある

 

こちらは先日、営業している姿を見たので、この日はたまたま休みだったのだろう

 

 

この美容室と建機置き場の隣にある巨大な工場の先を、国道1号線が横切っており、その先は住所が古市場から小向に変わる

 

そう、かの有名な「小向マーケット」は、このすぐ先にあるのだ

 

 

そして、小向マーケットの手前の国道1号線沿いに、川崎市では貴重な近代建築が残っていたのは、つい先月の記事で紹介したので今回はスルーしようかと思っていたら

 

 

 

 

 

 

 

 

ええっ、これってもしかして!? まさか取り壊すんじゃないだろうな……と、恐る恐る近くまでゆくと

 

そこには「○○邸解体工事」という日程表が貼られていたファッキン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川崎市では極めて貴重な近代建築が、またひとつ永遠に失われてゆくのかと思うと、虚しい気持ちが胸にこみ上げてくるが、所詮、文化不毛自治体と諦めるしかないだろう

 

 

ーーと、虚しい気分になったまま、前のシリーズでも紹介した平間駅方面に移動する

 

といっても、駅の付近はすでに紹介したので、駅前から離れた多摩川沿いにある町、中丸子の物件を紹介しよう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらの「株式会社 乙訓材木店」の脇には、水路などは何処にもないのに、二ヶ領用水の中丸子堀に架かった橋の欄干だけがそのまま残っている

 

 

 

 

 

 

 

 

二ヶ領用水の下流部は、ほとんど埋められてしまっているので、中丸子堀の跡地もこのように暗渠緑道にされている

 

かつては農業用水、高度経済成長期には工業用水として使用された二ヶ領用水は役目を終えたあとドブ化して、このようにほとんどの部分が埋められてしまった

 

 

がむしゃらに経済的効率だけを求めた結果、川崎市の中部から臨海部にかけての用水路は、邪魔者にされた挙げ句こうして永遠に失われてしまったわけだ

 

 

ということで、次回も中丸子付近の物件を紹介する

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

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