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👁️ 幅狭モルタル物件と「見てる!!」廃墟 

 

 

 

 

 

長々と続いた東急沿線界隈の散策も今回でfinalを迎える

 

ところで何故ラストに桜新町を持ってきたのかというと、じつに単純な理由で、僕は現在川崎市に住んでいるが近所に用事があるときは、基本的にママチャリで移動している

 

 

たとえばちょっとした日常的な用事を済ませるために、溝の口まで行けば二子玉川までは徒歩でも行ける程度の距離しかなく、三軒茶屋ぐらいまでは僕にとってはママチャリでの移動圏内に入る

 

なので、ちょっと溝の口に出たついでに二子玉川のセカストを回ったり、ついでに駒沢大学のセカストやブックオフに行って、時間が余れば三軒茶屋に足を伸ばしたりするわけだ

 

 

それを直線的に移動するには国道246号線を使うのが最短距離なのだが、都内でも有数の交通量の国道の端っこをママチャリで走るのは、かなりストレスが大きいので、国道の脇を通る交通量の少ない道を使うほうが、多少走行距離は長くてもストレスは圧倒的に少ない

 

その脇道の代表格が三軒茶屋のシリーズで取り上げた矢倉沢往還の旧道で、ほとんどの車は国道を通るためストレスを感じることなく移動出来るというわけである

 

 

そして、三軒茶屋の次に旧道部分が分岐しているのが桜新町ということになり、必然的に桜新町から用賀を抜けて二子玉川に出るコースを選択すると、桜新町のメインストリートをイヤでも使うことになる

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらが国道246号線と桜新町の関係を示した地図だ

 

太いグレーで示されている国道から「雪うさぎ」という店のところから、弓を描くように旧道が分岐しているのがわかると思う。余談だがこの旧道沿いを、かつて品川用水が流れていた

 

 

国道との分岐点からぼちぼちと店が並び出すが、本格的に商店街になるのは、この界隈では知られた桜神宮のあたりからで、桜新町駅の付近は賑やかな商店街に変わる

 

また、そこから長谷川町子美術館のほうに向かう道も「サザエさん通り」という商店街になっている

 

 

本格的に商店街になる少し国道寄りにも何故か1ヶ所店舗が固まっている場所があり、しかもそこには……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桜新町にはあまり見られない古い建物が残っていて、以前から不思議に思っていた。上の写真は旧道から少し脇道に入った場所である

 

 

これが神社仏閣や駅などがあれば納得するのだが桜神宮は、もっと先のほうにあるし、店舗が集まっている要因がよくわかならい

 

もしかしたらこれも玉電の新町の電停がこのあたりにあったのではないか? と、僕は考えているが面倒臭いから昔の地図を調べたりしていないが多分そうだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この場所でのお気に入りは、こちらのやけに幅の狭い奇妙なモルタル物件だ

 

ごく小さな建物なのにファサード部分がオーバーハングしていたり、窓の造形が妙に凝っていたりと見所が多い建物なのだが、屋号が記されていた場所は真っ赤に錆びついてしまっており、文字は判読不能になっている

 

 

 

 

 

 

(2017年撮影)

 

以前は隣にも渋い店舗があったが、いつの間にか取り壊されてツマラナイ建て売り住宅にされてしまった

 

この奇妙なモルタル物件のある路地の向かい側の旧道沿いには……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出桁造りに御多福窓の入り口を持つおそらく戦前のものと思われる建物が残っている

 

この建物の2軒隣、旧道から路地に入ったところにも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「田中精米店」という出桁造りの建物があり、こちらは現役で営業している

 

桜新町には、現在この2棟しか戦前物件が残っていないが、以前は用賀寄りの少し引っ込んだところに、品川用水にあった石田家の水車痕の碑と茅葺きトタン張りの明治時代の建造物だと思われる古民家が残っていたが……

 

 

 

 

 

 

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(2015年撮影)

 

跡形もなく取り壊されマンションにされてしまったファッキン!

 

 

 

 

 

 

(2019年撮影)

 

ちなみに「田中精米店」の隣にも以前は「鈴木園」という渋い茶舗が営業していたが、つい最近廃業してしまったようだ

 

こちらの精米店から少し駅前方面に向かうと道の反対側に

 

 

 

 

 

 

 

 

「フルヤ牛乳 桜新町販売所」という、今どき珍しい牛乳屋が現在も営業している

 

が、僕が今回、桜新町で見たかったのは、その隣にあるシャッターに落書きされた物件だ。この写真を撮影した位置から建物の横に回りこんでみると……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ご覧のように見事に廃墟化した建物が!

 

この物件、何度も撮影しているが見るたびに荒廃化が進行しており、誰かが意図的に壊しているとしか思えない

 

「割れ窓効果」で、このような物件があると町の荒廃化が進行するという研究結果が出ているので、早急な対策が望ましい……が、おそらく持ち主不明物件なので、手のつけようがないのだろう

 

 

この廃墟の最大の見所は、この壊れっぷりではなく落書きされた建物にある

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見てる!!」という、サイコじみた目の落書きであろう

 

これが見たいがために、ついこの場所に立ち寄ってしまう僕は、かなりの変わり者と言えるだろう

 

 

この物件が、どのような商売をしていたのか、長年にわたり何度も通っているのに、まったく記憶に残っていないのは、僕には関係のない業種だったにちがいない

 

そう推理して過去のストリートビューを確認してみると

 

 

 

 

 

 

 

 

案の定、僕にはまったく用事のない「グリーンショップ あすなろ」という花屋と「杏」というスナックだったようだ

 

年代を追ってビューを見てゆくと2018年ぐらいまでは、単なる廃業した物件であったが、その翌年あたりから急速に落書きが増えて一気に荒廃化がすすんだようだ

 

 

ということで目当ての物件も見たし、これで《東急沿線界隈散策》のシリーズを終える

 

 

 

オマケ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらは同じ新玉川線沿線の次の駅、シリーズの最初のほうで取り上げた駒沢大学駅付近にある昭和21年創業の老舗パン屋「パオン昭月」である

 

この建物もママチャリで帰る途中に、なんとなく無事な姿を確認したくなり立ち寄る店だ

 

 

といっても、この店をよく利用していたのは高校生の頃で、もう何年もここのパンを食べておらず今度久し振りに買ってみようかしらん

 

 

ということで《東急沿線界隈散策》シリーズはおしまい

 

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

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