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🍦 ⑥デイジィとゆうらく街、三茶3番街 

 

 

 

 

 

三軒茶屋の町で、もっとも特徴的な場所はといえば、それは矢倉沢往還と津久井道に挟まれた三角地帯と言えるだろう

 

三角地帯は元々が闇市だったものが発展したものと思われ細い路地が錯綜し、それが新しく建てられたビルの通路などと繋がって迷宮のような様相を呈している

 

 

 

 

 

 

 

 

それを地図で示すとこんな感じ。とくに三角形の真ん中あたりがもっとも複雑に入り組んでいて、初めて訪れた者は戸惑うこと必至である

 

前回の記事にて紹介した元は「三軒茶屋シネマ」、現「肉のハナマサ」の角にある花屋の脇の隙間に入ってゆくと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには、こんなカオスな飲み屋街が。建物と建物の隙間と呼ぶに相応しい狭い路地。その建物の2階は繋がっていて、隙間はまるでトンネルのような雰囲気だ

 

現在、こんな建物を建てたらまず間違いなく違法建築だと思われる。これは戦後のドサクサだからこそ成り立った様式であろう

 

 

このような異空間については、つい先年まで葛飾区の立石にも「呑んべ横丁」というファンタジスタな物件が残っていたが、馬鹿ばかしい区画整理のため消滅させられてしまった

 

こちらの三軒茶屋の物件も、ずいぶん以前から区画整理と再開発の話があるが地元の根強い反対により、まだこうして存続しているけれども、土建屋ベッタリの利権優先保守政権が続くかぎり風前の灯火といってよいだろう

 

 

それにしても、闇献金脱税すべてバックレ国民には重税を課しアメリカに魂を売り渡すそんなクソ政党にここまでナメられて、いまだに投票している愚民共には奴隷願望でもあるのかと不思議でならない

 

 

 

 

 

 

 

 

ところで前回の記事の最後に、以前の三軒茶屋を知っている者には違和感を覚える

 

ーーと、書いたが「小桜」の袖看板と落書きだらけの錆びついたブリキ波板を見ると、以前とはさほど変わっていないように思える

 

 

しかし前回の記事に掲載した、この反対側からこのトンネル状の飲み屋街を撮影した風景を見ると……

 

 

 

 

 

 

 

 

えらくポップなオレンジと白のストライプが目立っていて、闇市といった雰囲気が薄れてしまっていたから驚いたわけだ

 

などと言っても、以前の風景を見たことのないひとには伝わらないと思うから、2017~2019年に同じ場所を撮影した写真を、アーカイブから引っ張り出して貼っておく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、かつてはこんなポップで派手派手オレンジではなく、煤けた雰囲気がなんとも言えない深い味わいを醸し出していたのだ

 

看板を見ると「SARA」「デイジィ」といった屋号は変わっていないので、どうやらDEEPな雰囲気をポップにすることにより、若い客層にアピールしたのではないかと考えられる

 

 

しかし個人的には「デイジィ」の看板の雰囲気が大好きだったので、このリニューアルには首を傾げざるを得ない

 

もっとも、これは「区画整理なんてフザケルナ! オレたちは出て行かないぞ!」というアピールにも感じられるので、異を唱えるのはやめておこう

 

 

このカオスな飲み屋街から津久井道に抜ける細い路地もまたアジアンちっくな雰囲気で、何度も撮影している

 

 

 

 

 

 

 

 

なかでも僕のハートを射貫くのは、まるで香港の路地裏(行ったことないけど)にありそうな、こちらの雑居ビルである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

首都圏においては、とっくの昔に老朽化により建て替えがすすんでいる昭和中期のこういったビルは、今となっては貴重な風物になってしまった

 

それにしても、エアコン室外機が窓の外に並び各種の配管や電線がむき出しの風景に魅力を感じてしまうのは、どういう神経の働きなのか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カオスなゾーンを抜けると、あとは狭い路地に続く「ゆうらく街」という、ごくありきたりな飲み屋街の風景だが、これを含めた町の構造こそが三軒茶屋の得難い魅力だろう

 

こんな素敵な風景をぶち壊して、クソくだらない区画整理および再開発を行うなどという計画は、町の個性を殺すだけの愚行と断言しても過言ではあるまい

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゆうらく街」の入り口にあるやけに金属質な看板建築は「大和一文字」という刃物を扱う店だ

 

 

古典的な看板建築の様式なのに、まるでステンレス鋼板張りのようにメタリックな質感が、むしろ未来を感じさせる

 

未来といっても本来的な意味合いではなく昭和中期頃の子ども向けのアニメ「鉄腕アトム」とか「スーパージェッター」、あるいは小学四年生などの学習雑誌のグラビアに描かれた昭和のセンスで思い描かれた未来の世界だ

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゆうらく街」の一本隣には「三茶3番街」という路地があり、その路地も飲み屋街になっており、入り口には店名を記した提灯がぶら下がっている

 

興味深いのは、この路地の入り口に「サーティワンアイスクリーム」があり、個人経営の飲み屋の屋号だけではなく提灯に「サーティワン」と、しっかり記されていることだろう

 

 

この路地のさらに隣、つまり三軒茶屋三角地帯の突端にも路地があり、その路地はアーケード商店街になっている

 

ということで次回はそのアーケードと、国道246号線を越えた反対側にある「栄通り商店街」を紹介しよう

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

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