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🐺 ⑤きつね塚通り商店街の消えた町並み 

 

 

 

 

 

 

前回の記事の冒頭にも記したが、今回の散策のルートを簡単に説明すると

 

王子駅を降りて北東方面にすすみ「八幡通り商店街」→「宮元商店街」→「御代の台仲通り商店街」→「旧中山道」→「滝野川市場通り商店街」ときて、登録有形文化財の銭湯「稲荷湯」も見たので再び「旧中山道」に戻る

 

 

というのが現在いる場所である

 

この場所には基本的に東から西の方向にすすむが、真っ直ぐではなく南北方向はジグザグを描くように歩いてきたわけだ

 

 

 

 

 

 

 

 

滝野川五丁目の「宮元商店街」から国道17号線(首都高速中央環状線)を越えて「旧中山道」と直角に交わる「御代の台仲通り商店街」(ブティック ミヤのある通り)から旧中山道に出て「コモディイイダ」のある「市場通り商店街」を経て再び街道に戻り、今度は「きつね塚通り商店街」に向かう

 

その商店街は移転した古書店「坂本書店」の少し左側を「御代の台仲通り商店街」と平行するように首都高速中央環状線のほうに向かっている

 

 

国道17号線と首都高にぶった切られる以前は、当然のようにその先まで続いており、地図を見ると首都高より上に「狐塚の坂」という文字が記されていた

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらが旧中山道を板橋駅方面から、僕が歩いて来た巣鴨方面を撮影した写真だ。ご覧のようにかつては日本の大動脈だった中山道は、すっかり寂れて閑散とした雰囲気である

 

左側に廃屋化した「坂本書店」があり、その少し先に「亀の子束子西尾商店」や、銅板葺き看板建築があったわけだ

 

 

この写真の立ち位置の後ろ側のほうに「きつね塚通り商店街」があり、商店街に入ったところから旧中山道を見るとこんな感じ

 

 

 

 

 

 

 

 

商店街の入り口もセブンイレブンがあるぐらいで、建物が取り壊されて更地(駐車場)にされていたり、廃業しているとしか思えないシャッターが閉まった店舗が並んでいる

 

雰囲気はお世辞にも賑やかとは言いかねるが、先ほどまで歩いて来た「御代の台仲通り商店街」も似たようなものだったが、「きつね塚通り商店街」は、入ってすぐ右手に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファサードに「祝 献堂96周年 神召キリスト教会」という、百年近く前に建てられた教会が残っている

 

商店街の入り口に、いきなり教会というのも珍しいパターンだ。しかし教会があるというロケーションが、この商店街に一種独特の雰囲気を加味(ダジャレぞゃなく)している

 

 

 

 

 

 

 

 

教会の目の前には、2019年の散策のときと同様に廃業した「フタミヤ」という看板建築があった

 

その当時は右隣の店は現役で営業していたが、看板が外されてしまっていたので、こちらの店も商売をやめてしまったようだ

 

 

たがしかし、この「フタミヤ」の少し先には、この「きつね塚通り」を象徴するような見事な看板建築が残って……

 

 

 

 

 

 

 

 

残って…………

 

 

 

 

 

 

残って……

 

 

 

 

 

 

 

 

いなかった。ファッキンシット!!

 

なんということだろう。個人的には北区を代表する素晴らしい建造物と認定していた大好きな看板建築が、跡形もなく取り壊されて、くっそくだらないマンションにされてしまっているではないか

 

しかも向かいにあった昭和な雰囲気の町並みも壊滅している。あまりの出来事に、しばらく怒りに震えながら呆然と風景を眺めてしまった

 

 

ここですっかり恒例になってしまった喪われた建物に鎮魂歌(レクイエム)を捧げたい

 

 

 

 

 

 

 

 

かつて教会の少し先には、近代建築と思われるRC構造風の二階建ての看板建築があり、その並びに……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初めて見たときには思わず「おおっ」と感嘆の声をあげてしまった素晴らしい看板建築が残っていたのだ

 

この看板建築の魅力は、ファサードの「∧∩∧∩」のデザインに尽きるといってよいだろう。「∧」や「∩」が単独にデザインされた看板建築は、他にもあるかもしれないが、組み合わせてあるのは、こちらの物件だけではないだろうか

 

 

残念ながらこの建物は永遠に失われてしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

「きつね塚通り商店街」は、その先も屈曲しながら緩やかな上り坂として続いており、先にすすむほど寂れて閑散としていた雰囲気から、商店街らしい風景を取り戻す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

角地にあった微妙なトンガリ物件は酒屋だろうか? 現地でよく確認せずに帰宅してからGoogleマップを見たが、何も記されていなかった

 

店の外側に「スーパーカップ」「パピコ」といった懐かしい商品名が手書きで記された冷蔵庫があり、昔近所にあった駄菓子屋を連想する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その先は見事に戦後型の看板建築が並んでおり、僕のような昭和レトロな風景を好む者には、なんとも心落ち着く町並みが続いている

 

商店街の入り口あたりが、教会を除いてなんとなく荒廃した気配だったのは、やはり駅から近いという理由で、デベロッパーなるハゲ鷹どもに狙い打ちされてしまったのだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その先も屈曲しながら緩やかな坂道が続いて、商店街は首都高速中央環状線にぶった切れて終わっているが首都高の寸前に、やたらと目立つ黄色い看板建築がある

 

前回の散策のときもシャッターが閉まっており、てっきり廃業している店舗かと思っていたら、ファサードに記されていた「廣西東京営業所」でググってみると、どうやら川越を本拠地とした墓石などを扱う石材店のようだ

 

 

「きつね塚通り商店街」は、首都高に分断されてしまったせいなのか、その先は老舗っぽい酒屋があるぐらいで住宅街に飲み込まれてしまい、道は石神井川まで続いているが……

 

今回は首都高のところで引き返して板橋駅に向かう。ということで次回このシリーズfinal!

 

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

 

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