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🍎 ⑦住宅街に上塗りされる八幡通り商店街 

 

 

 

 

 

ところで、ここで目出度い報告をしたい。ラーメンの食べ過ぎで4キロもオーバーしてしまっていた体重が、ラーメン自粛令により週イチに制限、さらに炭水化物は極力減らすという不断の努力が実り

 

ついに体重をベストよりもさらに低い52キロに減らすことに成功した。ダイエットなんていうのは、要するに食べ過ぎなのがその原因であることが、これで実証されたわけだ

 

 

目出度いので今日は記念に、これから塩分も脂肪分もたっぷりの家系ラーメンを堪能する予定だが、これはあくまでも「記念に」であって、今後も油断することなくラーメン自粛令は続けてゆくつもりだ

 

なんといっても4キロも増量してしまったのは、まず間違いなく週3ペースで食べていたラーメンが原因なのだから

 

 

 

という、僕以外にはまったく目出度くない報告はともかく、本編に戻る

 

滝野川の核心部は滝野川三丁目、五丁目界隈、なかでも八幡通り商店街に他ならない。もちろん、板橋駅付近の中山道も滝野川の一部なのだが、昔の風情が残っている……

 

という意味合いでは、どうしても八幡通り商店街ということになる

 

 

古い地図を見るとこの界隈は、かつては畑や荒れ地であったことがわかる。高低差のある地形から、おそらくあまり生産性の高い土地ではなかったであろう

 

それが住宅街と商店街に一変したのは、赤羽、十条あたりから板橋、滝野川にかけて、軍事施設がいくつもできて軍都となったことにより、住宅街やそれに付随する商店街が拓けたものと考えられる

 

 

したがって計画性など皆無で、場当たり的に町が拓けたため往時の畑の畦道が、そのまま道路になり、ごちゃごちゃした狭い路地が錯綜する町並みを形成した

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、そのような町には「勢い」があり、錯綜した路地には賑やかな商店街が形成され、ぐねぐねと曲がった細い路地には隙間なく店舗が並んでいた……

 

はずであったが、初めてこの地を訪れた7年前、次に訪れた5年前と比べて、明らかに活気がなくなり店舗の数は減少していた

 

 

そして、何よりも古い建物が激減して日本全国どこにでもあるようなツマラナイ建物に、かなりの部分が上書きされてしまっていた

 

目立つのはこの世で最悪のマテリアルのひとつ、サイディングボード外壁の安直な建物と虚しい更地ばかりで、5年前に見かけて記憶に残っていたおもむきのある古い建物の多くが消えてしまっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この「丸勝精肉店」も記憶に残っていたが、その隣の土地は更地にされてしまっており、建物の横部分が丸見えになっている

 

 

かつてこの更地の場所には……

 

 

 

 

 

 

(2019年撮影)

 

モルタル外壁のこんな渋い蕎麦屋があった。そして、この精肉店の斜め向かい側には、今回の散策で撮影しようと楽しみにしていた

 

 

 

 

 

 

(2019年撮影)

 

このような出桁造りの元商家があったのに、久しぶりに訪れてみると、この場所も更地にされてしまっていてガッカリした

 

 

 

 

 

 

 

 

Googleのストリートビューを見ると出桁造りの建物は、まだ元気な姿のまま映像に残っているので、解体されたのはごく最近らしく僕が訪れたときには、新しい住宅の基礎工事をしていた

 

 

百年近い歴史を刻み手入れ次第では、まだこれから百年は持つであろう貴重な建物を取り壊した挙げ句、半世紀もすれば始末に終えない粗大資源ゴミと化すサイディングボード外壁のくっそツマラナイ建物がこの場所に出来上がる……

 

たとえるなら、せっかくダイヤモンドを持っていたのに、ちょっと埃をかぶったから、それをピカピカの新品だからという馬鹿げた理由で、プラスチック製のイミテーションに取り替えるような、こんな愚劣な行為を、いったいいつまで続けるのだろうか

 

 

 

 

 

 

(2019年撮影)

 

その先には「2465や」という、前回の散策では閉まっていて正体が掴めなかった物件があったが、こちらの建物も跡形もなく取り壊されて更地になっていた

 

ちなみに「2465や」というのは「西村屋」の意味で「5」は明らかに「ら」とは読めないが、形状が似ているから当て字にしたものと考えられる

 

 

大きく「カルピス」と記された袖看板には「西村屋食料品店」の文字があるので、昔ながらの総合食料品店だったのだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

ストリートビューには「閉業の可能性が高いので情報提供を……」と記されていたので「閉業」の文字をタップして情報を共有しておいた

 

というか、正確には「閉業」ではなく「閉業→解体→更地」である

 

 

ちなみに、この「2465や」の付近はAndroid版のストリートビューでは空白になっていて侵入できない。この滝野川付近は、やたらとそういう場所が多くストリートビューはあまり役に立たなくて困る

 

 

 

 

 

 

 

 

軒先のクレハロンテントに記されている「スナック あっぷる」という屋号とリンゴのマークが印象的な店は、前回、前々回の散策では、他に魅力的な建物がたくさんあったから撮影していなかった

 

しかし、その魅力的な建物がみんな消え去っていて、今回初めて撮影したが、看板の文字以外とくに面白味のないこんな物件でも残っていたのが心強い

 

 

この「あっぷる」から先が、八幡通り商店街の中心部だったようで、いまだに店舗が並んでいる

 

 

 

 

 

 

 

 

肌色のモルタル外壁に赤い「肉」の文字から、どうしても「キン肉マン」を連想してしまう、インパクト抜群の「肉の京増」は元気に営業を続けていた

 

しかし、その隣にあったはずの

 

 

 

 

 

 

 

 

前回、前々回の散策のときは定休日で閉まっていた、濃淡2色のオレンジストライプの軒先テントが印象的だった看板建築は、跡形もなく取り壊されてくっそツマラナイ建物に建て替わっていた

 

この物件、当時はまだ営業していたはずなのに、僕が訪れたときは両日ともたまたま休んでいて結局、どんな業種なのかわからなかった

 

 

なので、しかたなく恒例になってしまった過去のストリートビューを参照してみると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なるほど。昭和中期の雰囲気をそのままとどめた日用雑貨店だったようだ

 

この画像だけ見ると綺麗な棚に整然と並べたというより、雑然と、しかし一定の法則に従って陳列されているため、昔の東京を撮影した写真集に出ているような昭和30年代そのものの風景に見えてくる

 

 

結局、この商店街を3回訪れたのに、こんなかたちでしか店を見ることができなかったのは、大変遺憾である

 

ところで、僕が「八幡通り商店街の中心部」と断じたのには、れっきとした理由がある。それはこの「肉の京増」のすぐ隣の辻の丁字路は、なんとなく広場のようになっており

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元は明らかに交番だった「滝野川警察署御代乃台地地域安全連絡所」という長ったらしい名称の、廃止されてしまった交番を再生した物件があったからだ

 

つまりことことから、この辻はかつては交番が必要とされるほど賑やかな場所だったことが類推できる

 

 

ちなみに、この地域安全連絡所というのは、引退した元警察官などが常駐して、地域の安全に寄与しているそうだ

 

せっかくだから交番だった頃の映像が見たかったので過去のビューを参照にしたが、もっとも古い2009年の段階で、すでに交番ではなくなっており、この商店街の衰退はかなり以前からのようだ

 

 

しかし、過去のビューのおかげで、僕がこの場所を初めて訪れた2年前までは……

 

 

 

 

 

 

 

 

「肉の京増」の向かい側に、このような看板建築が残っていたことが判明した

 

左から「リボンペーパーフラワー製造直売と趣味の店 コンドウ」「ペットフード ハセガワ」そしてその隣も同じ屋号「手芸・タバコ ハセガワ」

 

 

これらの店は、2017年に訪れたときには跡形もなく消え去っていて、どうでもいい建て売り住宅に変わっていた

 

 

それにしても、こうして過去に訪れたことのある町を訪ねると、ほぼ例外なく古い建物は取り壊されクダラナイ建物になり、印象に残っていた店は廃業、活気のあった通りは閑古鳥が鳴いている……

 

という場面にばかり出くわす。これが過疎化が進行する地方ならまだしも納得するが、東京にあるかつては賑わっていた町ですらこの有り様なのだから、裏金献金議員が跋扈するこんな国に、明るい未来など決して訪れないだろう……と悲観的にならざるを得ない

 

 

と、またしてもテンションはだだ下がりであるが、この辻には、そんな悲観的な気分を吹き飛ばすような素晴らしい物件が残っている

 

 

ということで次回は、その素晴らしい物件を紹介しよう

 

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

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