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👻 ④3棟の古民家と「お岩通り商店会」の猫
明治通りから西ヶ原四丁目方面に斜めに切れ込んでいる道は、古道らしく戦前型の建物が2棟並んでいる路地との辻には、道祖神か庚申塚のようなものが祀られていた
その辻から少し歩いたところで交差している通り沿いに、戦前型の出桁造り商家にモルタルを葺いたようなこんな建物があった
建物は、とくに2軒長屋ではないのに「たばこ・食品・パン 川田屋」と「クリーニング 喜久屋」のふたつの店舗に分かれている
「川田屋」のほうは、食品・パンはやめてしまったようで、タバコの窓口だけになっていた
ところが「クリーニング 喜久屋」のほうは、店舗の前に隙間なく自販機が並べられてしまっており、どうやらすでに営業はしていないような雰囲気であった
この建物の隣にも……
「白鳩手工芸研究所」と、シンプルに「花」とだけ記された物件が並んでいるけれど、見た感じ現役なのは「花」のほうだけのような雰囲気である
この建物、「白鳩手工芸研究所」のほうは、軒先のクレハロテントの上まで2階の窓が張り出しており、別の建物のように見えるが、これは出桁造り商家を近代風にする改装で、下町などでもよく見かける魔改造の手法だ
一方、「花」のほうも出桁造りを象徴する梁は、先端の部分を除いて壁に塗り込められてしまっていて、おそらくどちらの建物も「古い建物なので恥ずかしい」という、1970~1980年代頃の価値観の時代に魔改造されてしまったのだろう
今でこそ古民家の伝統的な造りを活かしたリノベーションが当たり前になっているが、高度経済成長期の頃は新しいものが正義という風潮があり、今は蔵造りの町並みを売りにしている川越ですら、かつてはこんな改装をされてしまった物件が多かった
まあ、川越のえらいところは、それを元の姿に修復して、むしろ積極的に「売り」に転じたことであるが
という話はともかく……
その並びには1棟マンションを挟んで、古風な板塀のある妻入のモルタル葺きの住宅のような建物が残っていた
しかし、あとは新しい建物ばかりで面白味がないため、都電荒川線の西ヶ原四丁目電停の脇の踏切をわたり、西巣鴨方面に向かう
都電の線路と平行している通りは、「お岩通り商店会」という商店街になっているが……
商店街といってもコンビニや「黄金せんべい」「ふとん 田中」などがあるぐらいで、今も営業している店舗は少なく、低層のビル、マンション、建て売り住宅などの侵食が激しいため、活気を感じることはなかった
ちなみに商店街の「お岩」は、かの有名な四谷怪談のお岩さんのことで、菩提寺の妙行寺が、明治時代にこの地に移転してきたことから名付けられたようだ
こちらの2軒長屋の看板建築などは、過去のストリートビューを見ると2010年の段階で、向かって右側の店舗はすでに廃墟のような雰囲気で、左側は現在も居住者はいるようだが、店は営業していなかった
過去のビューを年代を追って「お岩通り商店会」を遡ってみると、もっとも古い2010年の段階で、すでに終わりかけた商店街といった雰囲気が濃厚で、その後は「終わった商店街」そのものの風景であった
7年前の散策のとき、この通りをそのまますすむと、徒歩圏内に旧中山道に沿った非常に賑やかな巣鴨の庚申塚商店街があるのに、そのギャップに驚いたことを思い出した
そういえば今回は滝野川がテーマなのに、このあたりは豊島区の西巣鴨だけど隣接しているので大目に見てね
という話はともかく向かって左側の建物の店内に、サンダルか見えたので、怪訝に思って近くまで行ってみると……
あっ、猫
なでなでしようと下心むき出しで接近するが、こちらに気付かないフリをしているので、ツンデレ属性の猫だろうか?
ツンデレ属性の猫は、意外となでなでさせてくれるパターンが多いので、さらに接近してみると
あらら、プイッと横を向いたと思ったら、ゆっくり歩き出してしまったではないか
でも、こちらを警戒しているのならば、もっと脱兎のごとく、いや脱猫のごとく逃げ去るはずなので諦めるにはまだ早い
おーい、怖くないからね。ちょっとなでなでするだけだから。と、猫なで声を出しながら、さらに接近を試みると
謎のポーズを取ったあと、こちらの手の届かないところに行ってしまった。チェッ
と、思い切り本題から外れたところで、規定の写真枚数に達してしまったので、わざわざ西巣鴨に寄り道した目的地と、前回の最後に引いた“思わぬ事態”については、次回の記事で語ろう
続く
†PIAS†
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