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🍵 ⑯久しぶりに小向マーケットを訪ねる
サブタイトルに「川崎市の中部」とつけたが、小向マーケットは鹿島田駅と川崎駅の真ん中あたりにあるため「中部」というよりも南部に近いが、幸区なので区分的にギリギリ中部に入れてもよかろう
ところでこの日は、さほど遅い時間に訪れたわけでもないのに、惣菜の「大野屋」はすでに閉店しており、営業していたのは豆腐屋ただ1軒のみという寂しい状況であった
ガランとした通路に豆腐屋だけが明かりを灯している風景は、まるで廃墟のようで「ええっ、まさか他の店は、廃業しちゃったの!?」
と、少し焦ってググってみたが、とくに廃業したなどという情報はなく、どうやら単に営業時間が終わったか休みよようで胸を撫で下ろす
それにしても、何ゆえに天井から下がっていた万国旗を取り払ってしまったのだろうか。前回も書いたが、やはりあの万国旗こそが強烈な個性のひとつだっただけに、じつに惜しまれる
前回の記事に貼った万国旗のある光景は、取り払われてしまう直前ぐらいの撮影だが、アーカイブを掘り起こすともっと以前(2016年)に撮影した写真を見つけたので貼っておく
この頃は、まだ洋品店も元気に営業していて、現在と比べるとさほど荒廃している気配はなく、じつによい雰囲気であった
惣菜屋の「大野屋」とは反対側の入り口の脇には、店舗というよりも事務所のようなスペースが残っているのが気になる
店内に残る古い案内図を見ると16店舗も入居していたので、事務所や休憩所のスペースが必要だったのだろうか?
しかし、窓や腰板に貼られている防災関係のポスターを見ると、アイドルらしき女性の肌が日焼けして白く褪せているので、おそらく何年もこのままなのだろう
(2016年2月撮影)
(2018年3月撮影)
と、思って2016年、2018年に撮影したものを見てみると、ポスターはすべて更新されているではないか!
ということはつまり、なんとなくポスターが古く見えてしまうのは、この手のポスターのデザインは、昔からさほど代わり映えしないということなのだろう
そしてポスターが貼られている事務所のようなものがある出口の反対側の部分は……
初めて見たときから向かって右側の店舗がなくなってガランドウにされており、もはや廃墟のような雰囲気になっている
そして事務所のようなものがある側を外側から見ると、この建物でいちばん特徴的な……
屋根から付き出した突起のような不思議な構造物が目に入る
まあ、この手の古い建物が好きな方には説明するまでもないが、これは屋上にあった物干し台に出るための階段をクリアするためのもので、階段の角度に合わせて突起の屋根が「↖️」斜めになっているわけだ
こちらの出口側は長らく使用されていないせいなのか、肝心の物干し台が撤去されてしまっているため、こんな不思議な眺めになっているだけで、角度を変えて「大野屋」方面を、よく観察してみると
いまだに撤去されていない物干し台が確認できる
最近はLEDの街頭により夜間撮影が楽にはなったが、マーケットの周辺は住宅街なので、さほど豊富な光源があるわけではなくかなり暗い
僕の使っているカメラは、十年以上前に製造されたRICOHのGRデジタルなので簡単に撮影しているように見えて、シャッター速度は1/15秒から1.3秒という厳しい条件なので、手ブレで使えない写真を連発してしまった
とくに建物の横部分は、どう頑張ってポジションを工夫してもシャッター速度が1秒以上で、しかたなくカメラを自転車のハンドルとか壁に押し付けて撮影した
ところで、せっかく過去のアーカイブがあるのだから、万国旗やポスターの他にも相違点があるのか探してみると、変化したのはマーケット本体よりもその周囲の環境であることがわかった
個人的に印象的なのは「大野屋」の外側のスペースに長年放置されていた1980年代のヤンキーの定番、YAMAHAのパッーソラが撤去されていたことだろうか
当時はゴキブリ並みに日本中に存在していたパッーソラだが、こういった実用車で、しかもスーパーカブのようなカルトな人気のない車種は、使い捨てにされてしまう物がほとんどだから、現在ではむしろ希少車と言えるだろう
そして、マーケットの向かい側や、その付近にあったこれらの建物は、今や跡形もなく取り壊されて、面白味の欠片もない(僕の大嫌いな)サイディングボード外壁のツマラナイ建物にされてしまった
と、大好きな物件なので、かなりしつこく紹介したが、次回はこのマーケットのすぐ隣にあるもうひとつの川崎市の至宝「小向日用品売場」を紹介しよう
続く
†PIAS†
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