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🍤 ⑮久しぶりに小向マーケットを訪ねる 

 

 

 

 

 

南武線の平間駅の物件を紹介したあとは、順当にゆけぱ次の駅の鹿島田なのであるが……

 

鹿島田も武蔵小杉と同様に再開発により雨後のタケノコのごとく、にょきにょきとタワーマンションが建てられ、広大な操車場の印象しかない町から脱却をはかっているが、それと引き換えに昭和な雰囲気は激減してしまった

 

 

駅前から府中街道方面に向かう商店街は、それなりに賑やかだがとくに見所は存在しない

 

以前は府中街道沿いに「亀甲マーケット」という、文化財クラスのマーケット型の商店街があったけれど跡形もなく取り壊されて、今はどうでもいいマンションが建っている

 

 

古くて火災の危険がある木造家屋を取り壊し、区画整理して新しい建物に建て替え安全で綺麗な町を造る……

 

などという建前だけは立派な破壊行為が罷り通っているが、そんなまやかしに騙されてはいけない

 

 

安全で綺麗な、などという反論しづらい錦の御旗のような美辞麗句を振りかざし、先人たちが築いてきた歴史に唾を吐き土足で踏みにじる行為は、首都圏近郊を疫病のように席巻し、日本全国どこにでもあるような画一的で魅力の欠片もない町並みを量産している

 

現在この国を破壊しているこのような再開発などは、ほとんどは鉄道会社と土建屋、そして、そんなヤカラと利権で繋がった腐った奴らの金儲けの手段にすぎない

 

 

その証拠に埋め立て地や荒れ地を開発したような場合を別にすると、さんざん歴史を踏みにじった挙げ句、人間味の欠片もない閑散とした町並みが出来上がるだけで、以前よりよくなった例などは見たことがない

 

その陰で、こういったマーケットや個人商店などは、虫けらのように踏みにじられているのだ。と、こんなことを書くと、まるで昔の共産主義者のようだが、僕は新選組にシンパシーを感じる憂国の徒である

 

 

という話はともかく……残念ながら「亀甲マーケット」は取り壊されてしまったけれど、マーケットがあった府中街道から、国道1号線に出て少し行ったところには……

 

 

 

 

 

 

 

 

もうひとつの川崎市の至宝「小向マーケット」が残っている

 

平間から鹿島田を抜けて小向に到着した頃には、すっかり陽が暮れてあたりは薄暗くなっていた

 

 

マーケットに到着すると煌々と明かりが灯っており、なんだかホッとした気分になる。こういったノスタルジーを掻き立てる物件は、心を穏やかにする効果があると思う

 

再開発されたそらぞらしい町並みや、なんちゃらニュータウンという、まるで映画のセットのような町並みをわざわざ訪ねて、インスタやブログのテーマにする物好きなど皆無だが、こういったレトロ物件を扱ったものは、星の数ほど存在する

 

 

この一事を持ってしても、どちらが人間の感情に寄り添うのかは明らかであろう

 

 

 

 

 

 

 

 

まだ店舗が閉まるような時間ではないのに、入り口にある惣菜の「大野屋」は、すでにシャッターが閉まっていた。バックヤードには明かりが灯っているので閉店直後に訪れてしまったようだ

 

ここを訪れるときは、微力ながらなるべく存続の応援したいので、この店で惣菜を購入することにしていたので残念だ。しかも、ここの惣菜はけっこう美味しいのに

 

 

何故に大野屋かというと、僕は自宅ではコーヒーしか飲まないからお茶屋は用事がないし、今は自炊をしていないため豆腐屋も買うものがないからである

 

 

 

 

 

 

 

 

茶舗はもう完全に閉まっており、営業していたのは豆腐屋だけであった

 

後で考えると「厚揚げ」ならちょっと炙って醤油をかければ、惣菜のように食べられることに気がついたが時すでに遅し

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここに来ると、いつも天井から下がった今は無き店舗たちの看板を、しげしげと眺めてしまう。案内図を見るとかつては16軒もの店舗が軒を連ねていたことがわかる

 

しかし、以前からここを知っている者にとっては、この看板が並んだ天井を見ると激しい喪失感に襲われる

 

 

というのも、かつて(2021年まで)は、天井から下がっているのは看板だけではなく……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この色褪せた万国旗が独特の何とも言えない雰囲気を醸し出しており、初めて訪れたときは呆然と見上げたものだ

 

残念ながらこの日は豆腐屋しか営業していなかったから寂しい写真ばかりなので、万国旗があった頃の様子を撮影した写真を貼っておく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うーん、素晴らしい。なんと言う幻惑の世界。この異空間を楽しめなくなってしまったのは本当に惜しい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日は出会うことができなかったが、マーケットに居着いているものと思われる黒猫は今も元気にしているだろうか

 

 

 

ということで次回も小向マーケットの続きを

 

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

 

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