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👧 好きなラーメン屋が5軒もある町は日本に高円寺だけ 

 

 

 

 

 

僕にとって、よく行く町の両巨頭といえば下北沢と高円寺である

 

どちらの町もひと昔前から古着屋とサブカルチャーの町というのが売りで、古着屋が覇権を取る以前、下北沢は演劇とロック、高円寺は古書店とロックと、いずれも「ロック」というのが隠し味要素になっている

 

 

そして、どちらの町も飲んべえが集まる町でもあるが、サブカルチャーという観点から見ると先に知られるようになったのは、反戦、安保反対、ウーマンリブの時代から続く高円寺であろう

 

このように似たベクトルを持つふたつの町ではあるが、かなり違うのが集まる客層で下北沢は圧倒的にティーンから二十歳台なのに対して、高円寺に集まるのは、はもう少し上の年齢層である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

集まる客層を見れば、町の性格がなんとなく見えてくると思うが、おそらく読者諸賢も今までの記述から、下北沢はファストフード的、高円寺はもう少しちゃんとした食べ物……

 

という印象を抱いたのではないだろうか?

 

 

いささか誘導尋問めいてはいたが、その印象はまったくもって正しく下北沢よりも高円寺のほうが食べ物屋のレベルが明らかに高い

 

それは、相手にしているのが流行とともにすぐに入れ替わる若い客層の下北沢と、酸いも甘いも噛み分けた客層が集まる高円寺との最大の差異と言えるだろう

 

 

飲み屋やファストフードよりも、それが顕著にあらわれているのがラーメン屋で下北沢で何度もリピートしている店は、たった2軒なのに対して「通っている」レベルのラーメン屋が、高円寺には5軒、周辺の町まで含めるとさらにその数が増える

 

 

ということで今年1年を総括して、高円寺でよく食べに行った店を3軒ピックアップしよう

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは武蔵野うどんの「とこ井」である。僕のブログを読んでいる読者諸賢に、今さら武蔵野うどんを講釈してもしかたがないのだが、ざっと説明しておくと……

 

滑らかなのど越しを売りにする関西や、圧倒的なコシを売りにする讃岐などとは、まったく方向性の異なるコシというより固い、太すぎてのど越しとか言ってる場合じゃない。という、極めてワイルドでプリミティブなうどんなのである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

箸で持ち上げても曲がらないんじゃないかと錯覚するような、ぶっとい、しかも太さが不揃いで角ばったうどんは、未漂白の小麦粉を使用しており抜けるような白さの関西や讃岐とは異なり、くすんだ灰色をしている

 

そのゴツゴツしたぶっとい麺を、カエシの効いた豚バラ、長ネギ、油揚げなどが入った熱い汁につけて食べる。近ごろはどこの店でも温めた麺も選べるが、熱々の汁に冷たいうどんの組み合わせが本来的なスタイルだ

 

 

この武蔵村山が発祥と言われている豚バラの汁が現在の標準的なスタイルになっているが、豚などなかった江戸時代には、余った野菜やキノコあたりが定番の具材だったようだ

 

 

 

 

 

 

 

 

このうどんは完全なローカル食で、昔は、いや、昔というほど昔ではない僕が学生時代の頃までは、小平や田無より西に行かねば口にすることができなかった

 

今は立川とか、この高円寺でも食べることができるが、東京西部および埼玉の西部から北部にかけてが、いまだに分布範囲のメインである

 

 

以前、みぽぽんさんと一緒に歩いた加須や少し東京寄りの桶川にもたくさんうどん屋があるし、飯能には幕末に創業したときのままの建物で営業している驚くべき老舗も存在する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高円寺にゆくと用事もないのに見に行ってしまうのが、昭和初期に建造された擬洋風建築の「フヂヤ薬局」である

 

この店は、かなり以前から高齢のおばあちゃんひとりで営業しているため、おそらく後継者などはおらず、おばちゃんの引退が店の最後ということになるだろう

 

 

したがって、この風景が見られるのは引退までの期間限定という、悲しい未来が見えてくる

 

クソ保守政党も裏金集めてテメエの懐を肥やしている暇があったら、こういった失われてしまう文化を後世に伝える努力を、その労力の十ぶんの一ぐらい傾けてほしいものだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フヂヤ薬局」からルック商店街の少し高円寺駅方面にあるのが、こちらの見事な銅板葺き看板建築である

 

木造二階建ての建物に銅板で細工を施すことによって、ここまで重厚かつ荘厳なルックスを造り出すのだから、当時の棟梁には限りない畏敬の念を覚える

 

 

こちらの物件も国や都が買い上げてでも保護すべき貴重な文化的遺産であることは間違いない。なにせ、この銅板を組み合わせて防水性、防火性の高い建物にする技術は、すでに失われてしまっており、再現することは不可能だからだ

 

 

文化庁も名前に恥じない活動をするつもりがあるのなら、こうした建物の保護に今すぐ乗り出すべきであろう

 

半世紀もすれば巨大な邪魔者と化す始末に負えない超粗大ゴミのようなタワマンに費やす金の、ほんの一部でこの建物を維持できるのだから

 

 

あれっ、すっかり話がズレたので戻すと……

 

 

 

 

 

 

 

 

ところで濃厚豚骨味噌ラーメンの「じゃぐら」や、Wスープの濃厚つけ麺の「田ぶし」、隣駅の新高円寺にある元祖ベジポタつけ麺「えん寺」が、古参だとすると、ニューウェーブと言えるのがこちらの勝浦タンタンメンの「じもん」であろう

 

この店に関しては、ほんの数日前の記事に書いたので、とくに説明はしない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう、このルックスを見ただけで、かなり「ヤバい」食べ物だということがおわかりいただけるだろう

 

ちなみにこれは、その記事を書いていたらムラムラと食欲がわき出て、書いた翌日さっそく食べに行ったとき撮影した写真である

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、こちらもニューカマーの「長岡ラーメン 麺屋かむい」の生姜醤油ラーメンである

 

こちらは「じもん」を食べた2日後に、どうしても食べたくなって仕事明けに駆けつけ食べたとき撮影した

 

 

寒さも手伝って最近高円寺に出向くのは、古着屋は「ついで」でラーメン屋が目当てという、なんだか変な状況になってしまっている今日この頃なのであった

 

 

そういえば、最近親しくなった古着屋のバイトのお姉さんもラーメン好きということが判明したので、高円寺、中野界隈のヤバいラーメン屋の情報を漏れなく伝えた

 

僕が「じゃぐら」を知ったのもかなり昔に、ハリーアップでバイトしていた兄ちゃんからだったので、ラーメンという感染力の強いウィルスは、こうしてパンデミックのように口から口へと拡がるのである

 

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

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