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🚬 ⑨淵野辺の奇跡・相互マーケットを見る 

 

 

 

 

 

淵野辺駅の横を抜けて上溝駅前にいたる県道57号線は、古くからの道のようで、ところどころに古い建物が残っている

 

駅から少し離れたところで、県道は相模原の幹線道路である国道16号線を越えると相生という場所あたりから店舗が並びだし、商店街のような雰囲気に変わった

 

 

そのことから相生という町は、古くからの集落ではないかと類推できる

 

 

 

 

 

 

 

 

そういえば、このような駅から離れた場所に飲み屋街のようなものがあると、いつも「この近所にはそんなに酒飲みが住んでいるのか?」という疑問点が浮かぶ

 

 

弟から聞いた話だと埼玉県の入曽にもそうした飲み屋街があり、想像どおり客は車で飲みに来て、代行運転で帰宅するらしい

 

--が、やはりズボラな客はそのまま車で帰宅しようとするので、週末の夜中になると警察が酒気帯び運転の取り締まりをしていたそうだ

 

 

 

 

 

 

 

 

少し歩くと軒先のクレハロンテントに「クリーニング 三河屋 お菓子」と記された看板建築があった

 

建物の様式からすると戦後型は間違いないが、かなり古い造りなので、やはり相生は古い集落なのだろう

 

 

建物を観察するとファサードやクレハロンテントには錆びが浮いており、シャッターに貼られたポスターは、すっかり色褪せていることから、ずいぶん以前に廃業しているようだ

 

そこで例によって過去のストリートビューを見てみると

 

 

 

 

 

 

 

 

2010年の段階では、この看板建築も隣にある平屋の看板建築も営業しているが、2014年には平屋のほうが廃業、三河屋も2019年以降は変化がないので、おそらくその時期に廃業してしまったものと思われる

 

ところで、観察力のあるひとなら廃業してしまった平屋の看板建築の隣に、何やらスゴい建物があることに気がついたことだろう

 

 

そう、この建物こそ、いつも車から見て気になっていた物件なのだが、このあたりは渋滞していることはなく、いつも一瞬で通り過ぎていたので、詳細に観察したことはなかった

 

なので、今回はゆっくり観察できることを楽しみにしていたのだが、これが予想をはるかに上回るファンタジスタだったのだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

もう、このあたりまで近づいた時点で心のなかでは「おおっ、マジか!? これは夢ではなく現実なのか!?」

 

と、怒涛のように感動が押し寄せていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんと、錆びついたブリキ波板による外壁の看板建築、しかも大好物のマーケットでパラペットには「相互マーケット」と記されている

 

よく見ると元々の相互マーケットという文字の上からもう一度相互マーケットと上書きしたものを、白いペンキで消したように見える

 

 

もちろん、過去のストリートビューを遡って見たが、予想どおり2010年の段階で、とっくの昔に廃業してしまっているような雰囲気であった

 

どんなマーケットだったのか気になったので、幸い近所にタバコ専門店があったので、あまりそこらで売っていない珍しいタバコをワンカートン購入して、いろいろ話を聞いてみると

 

 

どうやらマーケット自体は廃業してしまっているが、まだ仕出しなどはやっている。という話だったので以前は総合的な食品マーケットだったようだ

 

他に情報はないかとネットで検索したところ、たった1件だけこのマーケットに触れた短い記事がヒットした

 

 

その記事は、ラーメン屋にゆく途中たまたま立ち寄ったということで、少なくとも2006年の段階では魚屋、洋品店、肉屋、食品店が営業していて、肉屋で50円のハムカツを買ったという記述があった

 

その記事には、看板の端に「貸席」の文字が。とあったので撮影した写真をよく観察すると、現時点ではほとんど消えてしまっていたが、貸席の「席」らしき文字が読み取れるので、かつてはかなり盛大に営業していたのだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

ウルトラインパクトの「相互マーケット」のあたりが相生という集落の中心部だったようで、僕が洋モクを購入したタバコ屋をはじめとして、かなり現役の店が並んでいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこからいくらも歩かないうちに、店先の植栽が育ちすぎて樹木に埋もれてしまった店を見つけた

 

ここまで育ってしまうと、もはや植栽ではなく軽いジャングルといった様相で、埋もれてしまった建物がよく見えなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

植栽の隙間から無理やり看板を覗きこんでみると、「寿し」「江戸前」といった単語が読みとれたので、こんな姿になる前は江戸前の鮨屋だったようだ

 

 

それにしても不思議なのは、わざわざ図面まで描いているのに、まるで暗号のような読みにくい文字で「御用の方は奥に回って」とタメ語で記されていることであろう

 

わざわざこのような紙を貼っているからには、こんな姿になっていても住居としては現役なのだろうか?

 

 

この物件などは車でとおったときには、まったく気がつかず「徒歩で散策」の速度ならではの発見と言ってよいだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

このあたりまで来ると、もう淵野辺と上溝の中間を過ぎているはずなので、あとは相模線の上溝まで行って帰宅しよう……などと考えていたが

 

世の中思いどおりにはゆかないもので、そうは問屋が卸してくれなかったのである。何故かというと……

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

 

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