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😺 ⑤暗渠のカッパ様と駅前付近の古民家  

 

 

 

 

 

すっかり区画整理されてしまった岩槻駅前通りから日光御成道に出ると、かつての宿場町の風情は欠片もなく、こちらも道路拡幅のおかげで空虚な大通りが続いていた

 

しかし、何棟かの古い商家や元警察署などは拡幅工事を免れるか、あるいは曳き家などのセットバックにより残されていた

 

 

そんな街道の雰囲気は、元警察署の郷土資料館の並びある重厚な雰囲気の商家のあたりで終わり、そこから先はあまり面白味のない典型的な郊外風景に変わった

 

 

 

 

 

 

 

 

区画整理による更地が目立ってはいたが、それまではかろうじて街道の雰囲気を残していた町並みも、出桁造り商家の角から先は急に疎らな家並みと広い空にとって変わった

 

普通の散策者ならば、これで引き返すというのが当たり前のリアクションであるが、そこは絨毯爆撃のごとく微細に散策する僕の流儀にしたがって、路地裏など些末なところもチェックすると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちょっと好ましげなブリキ波板物件があった

 

このあたりは、もうかつての宿場町の中心部から離れており、おそらく昔は畑ぐらいしかなかったような場所なので、このような工場、もしくは資材置場のような物件があるのだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

波板物件の向かい側にも錆びついた波板の倉庫のような建物があったが、気になるのはそちらではなく、その真横にあったコンクリート蓋暗渠である

 

もう忘れていると思うがシリーズの冒頭で、区画整理によってツマラナイ風景にされていた駅前通りに、フェンスで立入禁止にされた暗渠を見つけた……という経緯があった

 

 

ここで脳内地形ナビを起動させて街道との位置関係を考え合わせると、おそらくこのコンクリート蓋暗渠が、その続きだと思われる

 

などと、ひとり悦に入っていると暗渠のコンクリート護岸の上に、暗渠よりも気になるものが!

 

 

 

 

 

 

 

 

ムムム、2匹のカッパと猫さん、白雪姫に出てくる小人のようなものが、まるでかつての水路を眺めるように安置されているではないか

 

これは偶然この場所にあるのではなく、明らかに何らかの意図を持って置かれているにちがいない

 

 

ちょっとファンシーすぎるが何かの呪(まじな)いというより、むしろ道祖神のように、かつての水路の流れを見守っているようにも受け取れる

 

しばらく眺めていたが、解答は得られず日光御成道の先を見るために移動すると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コンクリート蓋暗渠が注いでいたであろう少し幅広の水路に出くわした。ここから少し西側には綾瀬川が流れており、東側には元荒川が流れているので、おそらく農業用水の成れの果てであろう

 

暗渠があった上流側は、やはりコンクリート蓋暗渠にされていたけれど、日光御成道を挟んだ下流側は、ハシゴ型の開渠になっていた

 

 

都内ではすっかり姿を見なくなったハシゴ型の開渠を見ると、幼い頃、よく遊びに行った祖父の仕事場から30メートルぐらいの場所を流れていた二ヶ領用水の流れを思い出す

 

言葉のアヤで流れと書いたが、当時、すでに用水路としては役目を終えており、淀んだドブ川のような水路で近くにゆくと嫌な臭いがしたことも思い出した

 

 

この先は、さすがに何もなさそうな感じだったので、日光御成道を駅前通り方面に引き返し、今度は駅前通りを挟んだ反対側(東側)の町並みを見にゆくことにした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

往路では見逃していた物件などを拾いながら駅前通りに向かう

 

この「かまどや」というのは、たしかほか弁のチェーン店で、以前はうちの近所にもあったが、ある日、海苔弁を買いに行ったら跡形もなくなくなっていたので、少し懐かしさを感じた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく歩くと再び駅前通りとの交差点に出た

 

往路では歩いてきた方向とは逆側だったので、すっかり見落としていたが日光御成道との交差点にあった無個性な平屋に見えた不動産屋が、じつは古い建物に看板建築状に新しい部分をくっつけただけだと気がついた

 

 

上の写真が僕が往路で見た風景。どこにでもありそうな建物にしか見えない。ところが逆方向から撮影した写真を見ると……


並びには鬼瓦と箱棟を備えた立派な土蔵まで備わっており、そのままにしておけば重厚な雰囲気だったのに、なぜ現代風の見せかけにしたのか、さっぱり理由がわからなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

駅前通りの先、デパート風の建物の裏側にも、せっかく古くて立派な商家なのに、現代風のアルミサッシの雨戸と大きな看板により台無しになった物件を見つけた

 

その隣が不自然な更地なのは、区画整理に伴って古い建物が取り壊された跡地だと思われる

 

 

まったくこの町の行政は、なんでこのような愚劣な拡幅工事なんてしたのかね。頭悪すぎだろ! と、脳内で悪態をつこうと思ったが、そんな余裕はまったくなかった

 

というのも、その隣の更地のさらに隣にある葬儀社の大きな建物の横には

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川越にあっても見劣りしないような重厚な出桁造りの商家があるではないか!

 

それまでも日光御成道沿いには、元警察署のビルや嘉永年間創業の土蔵造り商家など、立派な建物がいつくか見られたが、この物件は飛び抜けて大きい

 

 

と、少し盛り上がってきたところで……続く

 

 

 

 

 

 

†PIAS†

 

 

 

 

 

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